カテゴリーの差が結果に比例した試合〜桐蔭横浜大学vs立正大学(5/22)の周辺をウロウロと…☆現地観戦記☆

                                  にほんブログ村 サッカーブログへ
にほんブログ村

□両チームの現状

いやあ、天皇杯、まさかの大学対決かあ。なんか、昔から天皇杯の1回戦とか2回戦とかを見るのが好きで、なぜ好きかというと、カテゴリーの違うチームがマッチアップするという魅力なわけですが、そのカテゴリーの違いとは「Jリーグクラブvs格下カテゴリー」という構図を想定してきたわけです。川崎フロンターレvsAC長野パルセイロみたいな。

そうしたら、まさかまさかの大学同士。ほぼほぼ基礎知識はございませんので、さしあたり関東大学サッカー連盟のホームページを覗いてみると、どうやら横浜桐蔭大学は1部で、立正大学は2部らしい。そういう意味ではカテゴリー違いの対決ではあるのですが、それならば総理大臣杯とかを見に行けば良いわけで(見に行ったことはないけど)、、、そうか、大学同士か。何はともあれ東京近郊で開催される天皇杯1回戦はレモンSだけだし、まあ、予定通り見に行くか、と。

 

□作戦ミス

例年の経験から、わかっていたことなんですけどね。天皇杯って、運営が杓子定規とういかお役所的じゃないですか。で、コロナな時節柄ですから、全席指定。しかも、Jリーグチケットで購入できれども、あくまで天皇杯運営ですから、座席指定ができない。ということはどうなるか、そう、一列1番から順番に詰め込まれるわけです。

前の方の列って基本的に見づらいんですよね。特に陸上トラック付きの場合。なので、直前までチケットをあえて購入せず、しかも購入の際には一人×12席をいったん確保して、最も良い感じの席を購入。それでもやっぱり、ガラガラの一角だけピッチリ寿司詰めは居心地が悪い。購入寸前まで迷ったんですよね、3人分のチケットを買って真ん中に座ろうかと。しかし、3席×1,000円というブルジョワのお遊びをする覚悟が持てなかったので実行に移せず。ちょいとばかり後悔です。

 

□実証実験

さて桐蔭横浜大学ですが、さすがは大学チーム。王道の442です。そりゃ442です。少し特徴的だったのは両SHがともにレフティだったところでしょうか。特に前半は両レフティのうち、順足サイドの10番のクロスからチャンスを創出しておりました。逆に右にいた15番はなかなかカットインするような場面がありませんでしたが、シンプルにいくという共通理解があったのでしょうから、まあ、そういうものなんでしょう。

対する立正大学はアンカーを置く4141。しかもアンカーが14番だから、どこかの国のフライングオランダ男みたいで格好よい。特に後半はスルーパスとか出してましたし。ともあれ、立正大学の特筆点は、どこぞの埼玉の赤いチームのサポーターよろしく、自発的実証実験を実施していたこと。頼まれてもいないのに声出し応援の影響に関するデータを提供しなくても良さそうなものですが、そういうノリがここの部活のカルチャーなのかもしれません。

 

桐蔭横浜大が先制!

前半については、どちらかというと桐蔭横浜大の方がチャンスを多く作っていましたかね。攻め方としてはショートカウンターから裏抜けなりポストなりFWに低空の縦パスを打ちつけまくる。立正のポジティブトランジションから1〜2プレー目で、パスカットなり潰しなりでボールを奪って、そこから全体が一気に前向きに猛ダッシュを仕掛けるようなイメージ。立正の攻め手はサイドのウイングのドリブルでしたが、散発的にしか仕掛けられない前半の戦いとなりました。

試合は後半開始早々に動きます。桐蔭横浜大がセットプレーからサクッと先制ゴールを奪う。「ハーフタイム前と後の5分は気をつけないといけない」というのはサッカーの法則が発動する。そうすると続いて、「優勢だったチームが先制すると受け身になって攻守の構図が逆転する」というサッカーの法則も発動する。これ以降は立正大が攻める時間帯となりました。

 

□追いつけず立正大の力負け

ある程度は攻められるようになったとはいえ、立正大は少し中途半端なポジショナルサッカー。せっかくのポシショナル風なのに数的優位を確保する前に攻撃を仕掛けてしまい、ドゥエルで相手を上回れず攻撃ができない、という展開が続きます。ところが皮肉なことに運動量が落ちると、そうそう毎回ボールを奪うたびに猛ダッシュは仕掛けられないので遅攻になる。遅攻になると、ちゃんとポジショナルな感じで攻撃の形も作れてくる。皮肉です、あまりにも皮肉な論理的現象。

時間の経過とともに、両チームとも決定機の数は増えていく。そして、両GKのファインセーブも目立ち出す。中でも相手GKが空けたゴールにシュートを放った立正大のスーパーチャンスで、桐蔭横浜大DFが胸クリアしたシーンは熱かった。立正大は終了間際にも再び決めるだけっていうチャンスを迎えながらも、最後のキックの精度で桐蔭横浜大を上回れなかった。なんだかんだで、関東1部リーグと2部リーグのクオリティーの差が、そのまま反映された試合になったように思われます。ちなみに、途中出場の桐蔭横浜大の11番はシュートを外すたびに大きなリアクションで悔しがっていて、見ていて飽きなかったです。