米山監督にごめんなさい〜YS横浜vsカマタマーレ讃岐(7/8)の周辺をウロウロと…☆現地観戦記☆

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□流星うどん

讃岐というのは香川県旧国名ですね。あえて「讃岐」を名乗るのは、そちらの方が通りが良いからでしょうか。で、日常で耳にする「讃岐」と言えば、なんと言っても讃岐うどんです。とはいえ麺類対決ならば横浜だって負けていません。そう、横浜市を中心とする神奈川県民のソウル麺類といえば、言わずと知れた(?)、サンマー麺ですね。

ちなみに香川から連想される著名人といえば、梨園の世界では「照之」ですが、少なくともサッカー界では「真司」ということになります。一方で横浜といえば、、、芸能の世界では「流星」ですけど、サッカー界では該当者なしですかね。同じ神奈川県でも、川崎なら「颯太」や「修平」、平塚なら「次郎」がおります。さすがになかなか相模原さんはお見かけしませんが、町田ならば「浩樹」ということになるでしょうか。

 

□米山監督への先入観

さてアウェイから乗り込んできた讃岐ですが、ここ数年の例に洩れず、頂点よりも底に近い順位におります。そういう意味では例年通りですので米山監督の責任ではなさそうですが、常々書き連ねているように、ワタクシは「あの頃の桐蔭」に対して、たいそう懐疑的です。なんというか、あの頃の桐蔭の指導者は、その後のキャリアの至るところでトラブルを起こし、結句、パワハラ教員という最終職歴になった人ですし、そういう人物に心酔したのが、米山監督を筆頭とする、あの頃の桐蔭な面々なわけで。端から見れば教祖と信者の関係にしか思われないのですよ。

それに対してYS横浜の星川さんイメージがクリーン。「教祖」と「信頼すべき指導者」を分ける紙一重がどこにあるかはわかりませんが、ともあれ、教祖ではなく信頼すべき指導者である星川さんに率いられたYS横浜はここ5戦で2勝1敗2分。YS横浜の予算規模からすれば、「名将が名将している」と評価して問題ないように思われます。相模原が風前の灯火な現在、神奈川からJ3の火が消えずに済むかどうかは、星川さんの双肩にかかっているといって過言ではない。頑張ってもらいたいところです。

 

□岩岸の躍動

さてオンザピッチ。YS横浜は左サイドに中里ではなく古賀を起用。この前に試合を見たときは左WB中里も悪くないなと思ったのですが、古賀の方が序列は高いのでしょうか。さらに、この日は5131ではなく5122で、2トップの一角としてフィジカル系おもしろ外国人ことアローヨが抜擢されていました。必然的にプレスバックは福田の役割となるので、そのあたりが良かったのかどうか。

他方の讃岐は、古賀が起用されたYS横浜左サイド、讃岐目線では右サイドを中心に攻略にかかる。イメージ的には右WG下川がアジリティで相手の組織をかき乱し、できたスペースに右SBの川崎が走り込んだり、あるいはその結果相手最終ラインが前方ばかり気を取られたところにアタッカー陣が裏抜けにかかるような流れが多かったですかね。YS横浜はそれに対応すべく、あるいは当初からの形だったのか、古賀は特に攻撃時はボランチの位置に絞って、替わりに道本が幅をとるような攻撃が増えました。古賀が追い越す動きを自重したというか、追い越さない役割に徹することで守備の穴を埋めにかかったように見えました。

そんな試合は序盤からしっかり動きます。まずはキックオフからほぼほぼファーストアタックでYS横浜が電光石火の先制点を奪います。とはいえ讃岐は一歩もひかない。右サイドの崩しから相手ライン裏を完全に攻略した岩岸が同点ゴールを奪うと、勝ち越しゴールでも岩岸が躍動。高い位置でのボールハントからテクニカルに抜け出すとクロスを送る。それを赤星が決めて、讃岐リードで前半を折り返しました。

 

□意識高くないからこその確かなる手腕

YS横浜の星川監督はアローヨを諦め、後半開始から萱沼を投入し、福田を頂点に左から道本・佐藤・萱沼と並べる5131へとシフトチェンジ。強気な選手交代は米山監督も負けてません。前半リードしたキーマンと目された岩岸と下川を下げる。

そんな米山監督の積極采配に気後れしたわけではないでしょうが、後半は風下になったYS横浜はモロに逆風の影響を感じさせてしまう。YS横浜は引きつけてからのロングパスが武器ですので、確かに風下だと難しいのですが、逆に前半の讃岐はさほどそこの影響を感じさせなかっただけに、YS横浜の苦闘が強調されます。

というか、前半風下になりながら2点を奪った讃岐って、冷静に考えて凄いですよね。良かったんですよ、讃岐、前半から。YS横浜に攻められながらも、相手が人数をかけた結果できたスペースを的確に突いたカウンターを連発してましたし、サイドからクロスを入れて弾かれた後のセカンドボール回収も素晴らしかった。

いやあ、「あの頃の桐蔭」なんてレッテルを貼り付けて色眼鏡で見ていた自分を叱りつけたい。米山監督には「ごめんなさい」と謝らざるをえない。そもそも米山監督のサッカーって、森岡さんとか戸田さんとか小林慶行さんみたいに〝意識高い系〟じゃないんですよね。ポジショナルでもストーミングでもない。敢えていえば強かった頃の鹿島とか、今シーズンの町田のようなスタイルです。オーソドックスだからこそ、指導者の人間力が試されるスタイルで、それなりに形ができつつあることを正当に評価したいと思います。

というわけで、試合は2ー1で逃げ切った讃岐が勝利を収めました。