石にしがみついて勝ち点を持ち帰る〜横浜FCvsいわきFC(4/7)の周辺をウロウロと…☆現地観戦記☆

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□スポーツサプリメントvs給食

いわきFCといえば泣く子も黙るアンダーアーマーですよ、厳密にはアンダーアーマーの日本総代理店たるドームですけど。つまりアンダーアーマーとドームの関係は、バーバリー三陽商会みたいなもんなのか?ともあれ、いわきFCは「ドームのノウハウを生かしたフィジカルトレーニングを主体とした練習に特徴があり、選手全員が専門の栄養士が管理する食事を原則3食取り、サプリメントの供給を受ける」(WikipediaいわきFC」の項より引用、閲覧日2024/4/7)という体制で躍進してきました。

ただ、そういう部分では横浜FCも負けません。実は神戸以上にオーナーの介入で引っかき回されている感が強い横浜FCの親会社は給食大手のLEOC。フィジカルトレーニングとかサプリメントとかはともかく、専門の栄養士が管理する食事では負けません…たぶん……はず。そんなわけで、今回の対決は「スポーツサプリメントvs給食」ダービーということになります。

 

□安定の田村と安定の四方田

さて、特急ひたちを上野東京ラインに乗り換えて?乗り込んできたいわきですが、目下、3勝3分2敗8位、悪くないですね。安定の名将・田村さんですし。ライセンスの関係で一時期、村主さんが指揮を取っていて、村主そんは村主さんでそこまで悪くなかったと思いますけど、安定の田村さんが安定の成績を収めています。

迎え撃つ横浜FCは4勝2分2敗の4位。下平さんがJ1に上げてからは、すっかり「J1とJ2のエレベータークラブ=J2としては強豪」というポジションが板についてきました。特に四方田さんの就任以降、横浜FCが絶望的に低迷したのは、おそらくオーナーか誰かの気まぐれで何故かJ1昇格に導いた四方田さんが指揮権を取り上げられて、監督としてはなんの実績もないハッチソンに実権を与えていた数ヶ月間だけですよね。四方田さんもまた、田村さんと同様に安定の四方田です。

 

□わりと似た者同士?

というわけでピッチに目を移します。まずいわきFC。前々から感じてることですが、いわきFCって別にフィジカルのハードさ、ガタイの良さを前面に押し出すサッカーってやってないですよね。体感の良さが生きるって場面は前線の選手がハイボールを競り合う時などに散見しますけど。特にこの試合は横浜FCのンドカがラインを深めにとっていたこともあって、前線の選手が競り合いから攻撃を始めつつ、アタッキングサードで横パスを出したり、西川が横方向にドリブルしたり、むしろ繋ぐ傾向にある。

逆に横浜FCいわきFCのラインが異様なまでに高いのと、福森という極上の砲台を有することによって、一発で裏返して、そのまま一直線にゴールに向かっていくというシーンが目立ちました。もちろん、必殺ロングパスを出すために低い位置で華麗にパスワークを発動させてはいましたけど。尤も、目立ったという意味では、高速カウンターよりも、山根と村田という両ワイドでしょうか。なんせ二人ともしっかりゴールドな金髪ですからね、目立って仕方ない。

試合は前半から動きます。均衡を破ったのはいわきFC。大迫塁がFKから低弾道クロスを蹴り込むと、それが直接ゴールインしました。大迫塁、いわきFCでは左のWBなんですね。とはいえ横浜FCも引き下がらない。直後のキックオフから一気に攻めたてて、攻め直すことなく伊藤翔が同点ゴールを決めました。いやあ、かっこよかったですね、伊藤翔のガッツポーズ。ということで1ー1の同点のままハーフタイムを迎えました。

 

□YMCAみたいな

後半の開始とともにいわきは大西に替えて山下を投入。どうでしょうか、あるいは山下をアンカー、山口と西川をISHとする逆三角形にしましたかね? なんとも微妙な感じでしたが、ひょっとしたらISHに下がっていたかもしれない西川が大チョンボ。自陣営真ん中で横パスをカットされるという、いっちゃんやったらアカンやつをやってまう。奪った三田がその勢いのまま勝ち越しゴールを決めました。

しかしいわきFC先制直後に横浜FCが追い付いたように、横浜FC勝ち越しの直後にいわきFCも追いつきます。加瀬がPKを獲得。それを照山が決めて同点となりました。そうか、CBがPKを蹴るのか。そして、加瀬、「かせ」という名字は加勢大周以来だな。いや新加勢大周か……なんて感傷に浸っているうちに試合はオープンな展開になります。オープンな展開といっても前半からずっとオープンな展開だったので、やってる内容はさして変わらないのですが、各選手の動きが落ちる分、やってる内容は同じでもちゃんと後半感溢れるオープンな展開となりました。

その中で横浜FCは切り札として投入したカプリーニがじわじわと利いてくる。なんやかんやでシュートチャンスまで持ち込む頻度は圧倒的に横浜FC。しかし、田村監督に鍛えられたいわきFCはとにかく我慢強かった。最後まで秩序が乱れなかった。そんな選手たちにサポーターはYMCAみたいなチャントで後押し。いわきFCが石にしがみついて勝ち点を持ち帰った試合と言えるかと思われます。