□vs上杉謙信ダービー
埼玉県さいたま市大宮区と富山県富山市かあ……。あんまり共通点が思い浮かばないなあ。旧国名でいうと武蔵国と越中国。……うん、あまり共通点は思い浮かばない。でも、なんか、上杉謙信と戦ってるイメージはあるかも。新潟県のお隣が富山県なんで、まあ、上杉謙信とは戦っていますわねえ。で、大宮区でいうと、後北条氏と上杉謙信は戦っていたはずなんで、埼玉県も戦場になっていたのではあるまいか。
とはいえ、それくらいなんだよなあ。富山県のシンボルといえば立山。それに対して埼玉県のシンボルになる山といえば、、、武甲山か。いかんせん立山と並置される感じではない。それから越中富山といえば薬売りなわけですが、逆に埼玉県の伝統産業といえば、、、行田の足袋とかですか?薬売りと足袋か、なんか、薬屋と足袋屋、江戸時代なら商店の看板とかは似てそうな印象はある。木製で、歌舞伎とか大相撲とかで使われるフォントで書かれてそう。とはいえ、まあ、こんなもの。
□順位確定済みの上位対決
さて、どう考えても北陸新幹線で乗り込んできたであろうカターレですが、リーグ戦最終盤の成績は良いのか悪いのか微妙。1勝3分1敗。5試合で勝ち点6ですからねえ。とはいえ成績は3位をガッチリと確保。序盤から多少の好不調はありましたけど、わりと安定してプレーオフ圏をキープしてきました。大団円のアルディージャと違って、カターレはここからが本番ですので、この試合も良いイメージで終わりたいところ。
迎え撃つアルディージャは優勝決定後も、大きくは調子を落とさず。ここ5試合は2勝3分、獲得勝ち点は9。順調に優勝ペースの勝ち点獲得率。ここのところは試合結果より、アルディとミーヤの行く末に注目が集まっていますが、どうですかね、杉本健勇が何かと微妙ですかね。この前の試合では不用意この上ない退場をくらいましたし。試合開催のペースがあるとはいえ、ここ4か月で1得点だけですし、まあ、彼の2024シーズンは終了したので、この試合はチーム残留当落線上の選手たちの発奮に期待しましょう。
□カターレが先制
というわけでピッチに目を移します。まず、カターレですが、スポナビアプリで確認する限り442。実見した感じでも、少なくとも攻撃時は442。なのでボランチがゲームメイクして、SBが大外を駆け上がるスタイルのサッカーかと思いきや、しっかりポジショナルでしたね。2トップと両SHの4枚に、SBのうち1枚が加わって5レーンを作っていたでしょうか。そのような位置取り上の工夫もあってか、2トップが前を向いてプレーする回数も多かった。
一方でアルディージャは健勇がいない分、流動的に動き回って起点を作るってことができません。健勇のポジションには大澤が入っていましたが、なかなか同じようにはいかない。ターゲットがオリオラ・サンデーしかいない。こういときは小島のゲームメイクに期待ですが、序盤は奮わず。チームとしてなかなか苦労していましたが、途中から右の大澤を走らせるというより、泉と石川による左サイドのコンビネーションを生かす回数が増えて、少しずつリズムが出てきました。
とはいえ、スコアを動かしたのはカターレ。そもそも前半を通じてカターレが優位に立っていたように見受けられて、特に左WB泉のところの防御網を攻略します。先制点は、そこ、カターレから見て右の崩しからクロスが折り返され、それを安光が決めきりました。その後はアルディージャがペースを握りかえしかけますが、前半もロスタイムに再びカターレがスコアを動かす。無回転だったのかな?ってなミドルをGKがどうにか弾くも、きっちり押し込まれてしまいました。カターレ2点リードでハーフタイムを迎えます。
□そのまま逃げ切り
後半開始とともに大宮は石川から富山へとスイッチ。やはり富山(とやま)相手には富山(とみやま)が良いのでしょう。実際に良かったですよ、富山(とみやま)。三角形の頂点(オリオラ・サンデーからファビアン・ゴンザレスに交代)よりも低い位置でのポストワークで攻撃の起点になるという健勇の役割を果たしてました。石川も泉とうまくやってましたけど、普段に比べて足下が覚束なかったかも。ともあれ、大宮が“いつものモード”を取り戻す。
カターレはカターレで、自分たちのスタイルを譲らない。後半10分くらいには2トップをそのまま入れ替える。時間区切りでアタッカーの2枚替えとか、ブラウブリッツ秋田かと。代わって出てきたのが井上直輝だったし。ともあれ、前線に運動量が補充されたことで、組織が乱れない。その上、アルディージャ的には個で差を付けたかったであろう泉のところで対面する西矢を上回れない。なかなかカターレを崩せません。
総じて普通にカターレがアルディージャを上回っていたように思います。健勇がいなかったことを差し引いても、何か特別にアルディージャが悪かったようには思われない。カターレがもっと良かっただけ。終盤は、かなりヒートアップする中、どうにかアルディージャはPKを獲得。シルバが危うくもなんやかんやで押し込んで詰め寄ると、さらにGK笠原が一度ならずFW化、しかもそのまま前線に長期滞在するなどして追いすがりますが、カターレはカターレで粘り強く対応。最終的にはカターレがプレーオフに向けて、幸先のよい最終戦を制しました。