星川さんの手腕〜YS横浜vs今治(10/15)の周辺をウロウロと…☆現地観戦記☆

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□造船ダービー

今治には何度か行ったことがあります。ここ数年はすっかりタオルの町としてブランドイメージが定着してますね。駅からバスで10分くらいでしたか、しまなみ海道とかそっち方面に向かう船のターミナルがあって、駅とお城と港と、どこが町の中心かがわかりづらいってのはさておき、今治といえばそもそもは造船の町というイメージ。

造船の町といえば横浜だって負けていないのであって、知ってる人にとっては有名な話ですがランドマークタワーにある窪地状のフリースペースはかつてのドック跡をそのまま生かしたもの。とはいえ、神奈川で造船といえば横須賀の印象が強いですよね。自衛隊もネイビーもありますし。横浜市というのはバカみたいに市域が広いので横須賀とも隣接しているわけですが、つまり横浜は横須賀の横っすか⁈  ……。

 

□どちらも、ようやっとる

さて今治ですが、さすがは岡ちゃん肝いりでチームを作り上げてきただけあって、当初のプランにおける最短距離ではないかもしれませんが、財務状況を極端に悪化させるみたいなことにもなってなさそうですし、新興クラブとしては成績的にも他のいろんなクラブと比較すれば順調ですね。失礼ながら、他のJ3クラブに比べても、J1やJ2での実績面が劣る選手の多いラインナップながら健闘していると思います。個人的には大宮の去り方があまりにも不憫だった三門を応援したい気持ちでいっぱい。

対するホームのYS横浜については、先週に引き続き2週連続での観戦です。鹿児島戦を見た印象では、さすがは星川さんだけあって、「さしあたりこういうサッカーをしようとしているのだな」というのはちゃんと伝わってきました。規律をもって手数の少ない攻撃を繰り返すという、いわば現代サッカーの王道。このパターンだと前線のアタッカーに守備への献身性と、攻撃での集中力が求められますので、そこは、まあ、頑張ってもらいましょう。練度が上がれば、「次から次へと湧き上がる」になるのかな?

 

□松井と山本のWボランチ

さて試合内容ですが、今治のWボランチは25番の楠美と50番の三門。25番と50番からなる25の倍数コンビってなかなかレア。それにしても三門って、あんなに生え際がデンジャラスな状態でしたっけ?それからヴェルディっ子の楠美のタックルも少しデンジャラス。アフター気味で前半だけでも4〜5回、カード予備軍的なプレーがありました。そこまで悪質って雰囲気でもないのですが、なんというか、間が悪いんですよね。足を残しすぎる癖があるのかな?

一方でYS横浜は、前回は松井がWボランチとはいえトップ下に近く、システムも5311風にも見えたのですが、今回は綺麗な3421(541)。松井はむしろシャビアロンソっぽく後ろに構えて、相棒の山本が猟犬のごとく高い位置で走り回るという関係性でした。

松井が中央でゲームメイクに集中する分、とにかく山本は走り回されるわけですが、神様はちゃんと見ているもので、そのご褒美として一世一代レベルのドッカンミドルを決めさせてもらえました。山本のファインショットでYS横浜が先制します。さらにYS横浜はたたみかけ、ワタクシがスマホ今治の選手のプロフィールを調べている隙に河辺が追加点。河辺はその少し前に周囲の完璧なお膳立てでキーパーとの1対1を迎えながらも、ものの見事に駆け引きに敗れてしまっていたので、いわば二度目の正直です。ホッと胸をなで下ろすかのようなセレブレーションが微笑ましかったです。

 

□悠然と逃げ切る

後半開始とともに今治は動きます。前半は山田とパクスピンというSHコンビだったのが、後半は左SBから一列上げた上原とフレッシュな島村というコンビにそっくり入れ替わります。前半の今治は攻撃が中央突破からのスルーパス一本槍になっていたので、中に切れ込んでいくタイプの選手から縦に仕掛けるタイプの選手にパターンを変えたのだと思われます。実際に後半に入ってからは横幅を使ってからのクロスか増えて、一方的に攻め続けることとなりました。

とはいえYS横浜の星川監督とて指をくわえて見ているわけもなく、前線に脇坂を投入しました。この交代は効果的で、ロングボールに競り合ったり、ボールをドリブルで持ち上がったり、脇坂はしっかり前線で時間を作り態勢の建て直しに貢献します。となると、今治にはさらに押し戻す必要が発生するわけで、ついに切り札である駒野が登場。改めて攻撃のギアアップを図りました。

とはいえYS横浜も徐々に今治の攻撃パターンに慣れてくる。そして少し気が緩む。ってところで中途半端に中盤を押し上げて最終ラインの動きも緩慢になったところで、今治の千葉がその隙を見逃さず追撃のゴールを突き刺します。YS横浜的にはこれで逆にネジをもう一度締め直すきっかけとなり、星川さんも明確に逃げ切りを指示するような選手交代で守備強度を高めると、わりと早い時間帯、残り10分+ロスタイムくらいの時間帯からボールキープモードが発動。そのまま今治をイライラさせながら悠然と逃げ切りを完遂しました。やっぱり星川さん、良い監督です。