ケルベロスの進撃、結果はチワワ〜ジェフ千葉vsブラウブリッツ秋田(4/21)の周辺をウロウロと…☆現地観戦記☆

                                  にほんブログ村 サッカーブログへ
にほんブログ村

□ポートタワーダービー

秋田のソウルフードといえばきりたんぽでも稲庭うどんでもしょっつる鍋でもなくババヘラであることは、もはや現代社会の最前線を生きる我々の常識になっているかと拝察しますが、ワタクシが初めてババヘラを食べたのは、秋田駅のお隣(だったかな?)の土崎駅からまあまあ歩いた先にあるセリオンという港の公共施設(道の駅的な)においてです。そして、セリオンのメインコンテンツは、巨大な灯台の役割も果たしてる(のかな?)ポートタワーだったりします。

翻って、千葉、あるいは、蘇我、もっと言えば京葉線ですが、千葉→蘇我京葉線の連想ゲームで想像されるように、千葉みなと駅ですよ。千葉みなと駅から10分〜15分ですかね、ありますよね、千葉ポートタワー。というわけで完全なるポートタワーダービーなわけですが……そもそもポートタワーの元祖は神戸なのかな?まあ、とにかくポートタワーダービーです。

 

□9位vs11位

秋田新幹線を東京駅で総武線快速に乗り換え、グリーン車で乗り込んできた(?)秋田は、ここまでのところ、4勝3分3敗で暫定の9位です。一部の秋田サポーターがそろそろ「吉田監督には限界がある。解任しないと更に上にはいけないのだ!」とか騒ぎ出す頃合いでしょうか。実際に解任してしまったら、「そういや、もともとJ3でもさほど圧倒的なクラブ規模じゃなかったんだよな、、、」と現実を突きつけられるのでしょうけど。

迎え撃つ千葉はここまで4勝2分4敗、暫定順位は11位です。昨シーズンの終盤は圧倒的に絶好調だったので、今シーズンには大いに期待が膨らんだのですが、歴史を紐解くと関塚さんであったり、エスナイデルであったり、尹晶煥であったり、前のシーズン終盤が絶好調だと、翌シーズンは期待ほどでもないってのを繰り返してきたのがジェフユナイテッド市原・千葉というクラブ。一喜一憂せずに見守るしかありません。

 

□鉾盾状態

というわけでピッチに目を移します。まずは秋田ですが、試合前にピッチを入れ替えていたのでスタンドで感じる以上の風が吹いていたものと思われますが、その影響でしょうか、秋田のストロングであるロングボールでの優位性を前半はあまり発揮できていませんでした。持ち前のハードさが裏目に出て、前半の早い時間帯に立て続けにイエローを頂戴したこともマイナスに作用したのかもしれません。

一方で千葉ですが、4番の田口、44番の品田という444ダブルボランチが存在感を示していました。田口と品田、名前の漢字が正方形だらけじゃないか。両者の役割分担としては、品田はロングキックでサイドチェンジするなど、シュートから3手前のパスを出す感じで、田口は品田と3人のアタッカーをコネクトする、シュートから2手前のパスを出すようなイメージでしたね。で、相手ゴールキックの際のセットを見る限り、確実にシステムは4231なのですが、攻撃においては田口が左前に出て、横山が右下に下がる433になります。

前半の流れとしては、とにかくジェフが一方的に攻めたてていました。各駅停車のパスでは絶対に相手は崩れないという前提を共有しているのでしょう、精度を高めたミドルパスで秋田守備陣を揺さぶりますが、そこはハードワークの秋田です。たとえ椿や田中和樹がラインブレイクしたとしても、次の瞬間には秋田の全選手が帰陣を完了させていて、かつ、同時に2ラインによるブロックも構築しおわっている。これを攻略するのはなかなか難しい。スコアレスで前半を折り返しました。

 

□頭が大混乱

試合は後半の開始とともに大きく動きます。蜂須賀が47分に本日2枚目のイエローカードで退場、前半から圧倒的に攻めたてられていた秋田は、いよいよ苦境に陥ります。というか蜂須賀、2枚目って…二枚目なのは顔面だけにしておけよ、と敢えて若者には通用しない“二枚目”という死後を使ったわけですが、そんなことはともあれ、数的優位になった千葉、さらに一方的に攻め続けながら、スコアを動かせません。というよりも、とことん小森のシュートが決まらない。「そりゃサッカーやってたら、こういう日もあるよね」っていうパターン。

それでもジェフは田口・日高の左サイドを基点にチャンスを量産。ひっきりなしにチャンス。願わくば右SHに米倉みたいな競り合える選手がいたら……って空気が流れ出したところで、そのような形、左からのクロスを右で小森?高橋?岡庭ではないよね?が競り勝ち、最後は田口が押し込んでジェフが先制します。

こうなるとジェフは余裕綽々、秋田は全く“らしさ”の片鱗さえも出せないまま時計の針が進む。秋田がようやくシュートチャンスを迎えたのは、80分が過ぎてからでした。とはいえ趨勢に大きな影響のないまま、秋田はSBを削ってアタッカーの半田を投入。だからといってチャンスが増えるわけではなかったのですが、秋田にとって本日2度目のチャンスで、その半田が決めてしまうのだからサッカーはわからない。とはいえ別に秋田の押せ押せにはならない。にもかかわらず、秋田の本日3度目のチャンスでPK獲得ときたものだ。ジェフ的には絶体絶命。しかし、ここで守護神藤田が立ちはだかり、PKをストップします。ジェフサポーターのボルテージは最高潮!ってなかで秋田が蹴ったコーナーキックが吸い込まれるように千葉のゴールへとネットイン……もはや、わけがわかりません。テンションやら試合の流れやらの、予兆の全くない乱高下に耳がキーンッどころではない。

……結果的に千葉としては90分間、圧倒的に攻めたて続けながら、なぜかタイムアップ時のスコアでは負けているという試合になってしまいました。えーと、うん、言葉が見つかりません。ただ一つ言えることは、ジェフがサッカーの神様に嫌われたというか、サッカーの悪魔に超絶片思いされたということです。くわばら、くわばら。