残酷な現実〜ザスパ群馬vsヴァンラーレ八戸(10/12)の周辺をウロウロと…☆現地観戦記☆

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□新幹線ダービー

ワタクシが初めて八戸を訪れた時、青森新幹線は八戸止まりでした。なので未だに八戸といえば青森新幹線の終点というイメージ。厳密には青森新幹線といえば八戸行きというイメージ。対するザスパ、前橋という意味では両毛線オンリーですが、高崎には新幹線が止まりたい放題。とはいえ個人的には、北関東各クラブは夏休みか春休みに18きっぷを使って訪れる場所だったんですよね。それが18きっぷの仕様が変更されて、まあ、そういう使い方はできなくなりましたよね。逆に季節の制約を受けなくなったともいえますけど。

本日に関しては、そんなケチケチ旅行云々とは関係なく、堂々と朝寝坊。そら節約もクソもない。「はくたか」に飛び乗ります。東京駅はうっとうしいので、あえて上野駅まで行って、そこから「はくたか」に乗り込む。「はくたか」は何新幹線?上越新幹線長野新幹線北陸新幹線北陸新幹線かな。上野駅から高崎駅まで47分。料金は5000円いかないくらい。やっぱり新幹線って高いよなあ。っていう新幹線ダービーでございます。

 

□首位vs残留争い

さて、グランクラスで乗り込んできた?わけないヴァンラーレですが、ご存知の通り絶好調です。ここ5試合に限っても4勝0分1敗で首位を快速しています。特筆すべきは直近の8試合のスコアが勝つにせよ負けるにせよ引き分けるにせよ全てウノゼロかスコアレスであるという点。相変わらずオールコートプレス的な石崎サッカーが炸裂しているということでしょうか。それで夏場でも勝ち点上積みのペースが落ちないことが恐ろしい。

迎え撃つザスパは対照的。ここ5試合の成績も依然として低空飛行で、0勝1分4敗。順位は残留圏の18位ですが、得失点差でそうなっているだけで、勝ち点としては19位タイみたいなもの。ゴリゴリの降格危機。ちょっと岐阜と似た雰囲気を感じる。似た雰囲気というのは、1度フロントがグッチャグチャになると10年単位でクラブが浮上しないところ。細貝社長をはじめクラブに関わる人たちそれぞれは必死の努力をしているのですが、負のスパイラルに陥ったクラブは個の努力が組織の能力値の合計値になっていかない。組織って難しいですよね。

 

□前半で勝負あり

というわけでピッチに目を移します。まずはヴァンラーレですが、一般的にフォーメーションボード的には352と表記されます。352というか5122なわけですが、実際には5122というより5131に近そう。選手でいえば音泉が躍動していて嬉しい。YSCC時代に活躍してステップアップしてからが今ひとつでしたが、プレースタイル的には確かに石さんに合う。YSCC時代のシステムも5131でしたし。

一方のザスパですが、うーん、サッカーの教科書に書いてあるようなことはやってるんですけどねえ。最低限、教科書通りのことをして、その上で、どこで相手を上回るの?ってところですよね。ほぼ西村のワンマンチームっぽくなってるので、西村で勝つの?そのわりには西村を起点としたワンツーとかが決まらないんですよね。個のクオリティというより、個のクオリティが共鳴する仕組みの問題という気もします。

ともあれ前半の攻防ですが、ザスパは前半10分でキーマンたる青木が負傷退場してしまいます。その前後から八戸のインテンシティが前面に押し出されすぎていたこともあり、ザスパサポーターはヒートアップ。そんなザスパを後目にヴァンラーレはエース澤上が本領発揮。続けざまに2ゴールを決めます。さらに前半終了間際には白井も決めます。前半で3点差です。ザスパコーナーキックの攻防で悉く後手に回ってしまいました。

 

□午睡のうららかさ

劣勢のザスパは起死回生を図るべく、左WBに船橋を投入します。必然的に八戸右WB音泉とマッチアップします。船橋音泉、YSCCやなあ。胸が熱いよ。YSCCの安くて閑散とした三ツ沢メインスタンドでJ3を見るのが本当に好きだった(遠い目)。それはともかく船橋、相変わらず安定してますね。特別なスキルや突出した能力があるわけではないですが、重心の低い守備と運動量で、自分にできることは全てやっていく。尊敬です。

対する八戸は前半みたくオールコートプレスとかはしません。ミドルブロックを構えてからの高速カウンターに軸を移す。リードしてて相手が前がかりなのだから当たり前ですね。翻ってザスパは引いた八戸相手に無策。構えた相手に河田と西村が横並びだと、イメージからして機能しなさそう。いっそうのこと西村をアンカーとかにして縦関係にした方が、まだ機能するんじゃないかとも思われましたが、そういう準備はなかった模様。

後半は45分間を通じてまるで日曜午後のひとときのよう。いや、リアル日曜午後のひとときだったわけですが、なんというか、うららか。午睡を誘うといったら選手たちには叱られるでしょうけど、何も事件は起こらなさそうな穏やかな空気が時を刻む。あえて事件が起きたとするならば八戸がダメ押しゴールを決めたことくらいでしょうか。決めた佐々木がゴール裏に向かって一礼したのは麗しかった。というようなことで、首位八戸が貫禄を見せつける一戦になったとさ。