日本代表がアジアを勝ち抜くために必要なものの周辺をウロウロと・・・

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プロローグ

昨日のアフガニスタン戦は珍しく快勝でしたが、日本代表って、アジア予選において、いっつも「これで大丈夫か!?」ってなりますよね。これまでの歴史をみる限り大丈夫だったり、大丈夫じゃなかったり、そこに法則性はなさそうなんですけど、「ふだんはあまりサッカーみないけど、こういうときだけは批判させてもらいますぜ!」って層に少しでも足を引っ張られないための方策を考えてみました。

1、日本代表2つの課題

最初に認識しておかなければならないことは、日本代表というのは常に2つの課題への対処が求められているという点。1つ目の課題は、ワールドカップ本番でそれなりの成績を収めるということ。最大公約数的には、グループリーグを突破することがノルマだと認識されているようです。決してワタクシはそれがノルマだと思いませんけど(そんなにサッカー文化は浸透してないし)。そこを越えるためにどうすべきかについては、偉いさんからブロガーまで、みんな考えている。

でも、実はもう一つ、大きな大きな課題がありますよね。それが今回のメインテーマとなる「アジア予選で格下相手に確実に勝ち、かつ、実力差をそのまま得点差に反映させること」。これまた、個人的には「実力差をそのまま得点差に反映させること」に意味があるとは決して思いませんけど、少なくない人々、特に「批判やら非難やらすることこそ正義!」ってなスタンスの方々は、ここの部分に凄く重きを置きますよね。で、こちらの課題と、1つ目のワールドカップ本大会における課題では、あまりにも性質が異なるからタチが悪い。

2、苦戦のメカニズム

まあ、苦戦しますよね。明らかに格下相手だと。相手は相手で、「勝てないのは仕方ないから、せめて大量失点だけはみっともないから避けたい」って戦い方をしてきますから(そういう意味でアフガニスタン戦はやりやすかった)。良くも悪くも、日本代表のアジアにおけるステータスが高いのでしょう。善戦しただけでも価値がある、みたいなことになっている。しかも、今回の予選でマッチアップしたシンガポールとかカンボジアとかは、それなりに組織的でしたよね。指揮官がアジア内ではサッカー先進国とされる韓国の方だったりして。

それに対して、日本代表はどう対処したかというと、「特に対処できなかった」ってのが実相でしょう。だから、「これで大丈夫なのか、ハリルジャパン!?」みたいになる。でもですね、日本代表の母体となっているJリーグってのは、世界屈指の実力伯仲リーグなのですよ(少なくない日本代表ファンが知らない事実かもしれないですけど)。だから、「格下の穴熊戦法をどう突き破るか」なんてことを、公式戦において考える機会なんてほとんどない。そりゃ、対処法も皮膚感覚化してないってもんですよ。

3、そこで天皇杯の出番

でもですね、実は、あるんですよ。亀になって、「善戦しただけでも価値がある!」ってテンションのチーム相手に勝たなければならない大会が。そう、それこそ天皇杯です。天皇杯って、実は日本国内を主戦場とする日本人フットボーラーが、明確に格下なチームを相手に勝利を義務づけられる唯一の機会だったりしません? もっとも、Jリーグを応援しているサポーターは、そういうシチュエーションの厳しさを知っているから、J1チームが大学生相手に1点差しかつけられなくても、さほどヒステリックにならないですよね。つまり、そういうことなんですよ、格下相手って。

話が若干それましたが、天皇杯の1〜3回戦くらいの構図って、アジア予選に似てますよね。基本的に相手は格下。でも、格下ながら、その相手は大学だったり、あるいは大卒中心のクラブ(or企業)チームだったりするから、技術レベルに比して、めちゃくちゃ組織だっている。だからJ1チームでも四苦八苦する。この機会を日本代表の強化の(というかアジア予選をストレス少なく通過する)ために活用しない手はないだろう、なんて思ったりもするわけなのですよ。

4、天皇杯ナビスコを見直す

では、どのように活用するのか。「天皇杯を活用せよ!」っていう、抽象的で漠然とした主張を言い捨てるのは気持ちよいですけど、あまりにも安直なんで、具体案をば(その結果、もっと安直になるかもしれませんが)。もう、そこは単純な話ですよ。天皇杯1回戦からJ1チームはやらなきゃいけないことにして、アジア予選がある年は、そのアジア予選直前に天皇杯の1回戦とかを配置すれば良いのですよ。もっといえば、グループリーグとかやっちゃいましょうよ、なんならホーム&アウェイで。例えば「ガンバ大阪ザスパ草津、武蔵野横河FC、仙台大学」とかで。そりゃもう、ガンバの選手は格下相手の扱い方が上手になりますよ〜。

なんてことを言ったら「ただでさえ過密日程なのに、さらに試合数を増やすのか!」って声があがることでしょう。でも、そこはナビスコですよ。ナビスコこそグループリーグ、要らないでしょ。前年のJ1上位15チーム+J2優勝チームの一発トーナメント(ホーム&アウェイでない)で、ササッと済ませば良いじゃない。ナビスコって、決勝だけ盛り上がればいい、みたいなところもありますし。あるいは大昔から言われているように、年齢制限を設けるとか、そういうことにするみたいな。とにかく、あまり光景がリーグ戦と変わらないナビスコよりは、天皇杯の試合数を増やした方が、少なくともアジア予選を勝ち抜くためにはプラスになると思うのですよ。皆さん、どう思います?

エピローグ

ということで、最終的には非現実的な極論を唱えてしまいましたけど、やっぱりですね、「格下相手にきっちり勝つ」ってのも、それ用の訓練が必要だと考えるのですよ。逆に言えば、それ用の訓練をしてないんだから、日本代表が格下相手に苦戦しても、しかたじゃないじゃないか、と。ワールドカップ本大会に出場できる限りにおいては、大目に見てあげませんか。