□名古屋方面に足を向けて寝られないダービー
愛媛と鳥栖の共通点か、、、なかなか難しいな。パッと思い浮かんだのは佐賀県が誇る嬉野温泉&武雄温泉と愛媛の大正義こと道後温泉という温泉ダービーですが、そもそも温泉が出ない都道府県なんて日本にはほとんど存在しないわけで、これを特に取り上げるのも憚られる。有明海を間に挟むと、「そういや愛媛県の八幡浜にはちゃんぽんがあるなあ」とも思いましたが、まあ、ちゃんぽんは長崎ですよね、佐賀にもあるんでしょうけど。
選手に目を移すと、そうか、レジェンド的なストライカーがどちらのチームの歴史にも存在しますね。鳥栖のレジェンドストライカーといえば豊田陽平ですし、愛媛のレジェンドストライカーは福田健二。両者ともクラブの厳しい時代を支えました。そして、豊田陽平と福田健二には、他にも共通点がありまして、二人ともプロデビューはグランパスだったりします。ゆえに両クラブともグランパスには頭が上がらないことでしょう。
□微妙と大苦戦
さて、大分まで陸路で移動してからフェリーで佐賀関を越えてきたサガンですが(ああ、そうか、佐賀県vs佐賀関のダービーとも言えるのか)、ここ5試合の成績は3勝1分1敗の7位。去年J1ということを考えれば、悪くはないけど物足りなくもある。今ひとつ名将なのか、それなりに過ぎないのかの評価が難しい小菊さんらしい順位と言えます。そういう意味では、今後の評価も含めて、小菊さんもサガンとしても勝負所といえるかもしれません。
迎え撃つ愛媛FCのここ5試合は1勝1分3敗で20位、つまり最下位。というか、今シーズンはずっと最下位。しかも直近は今治と徳島という四国のライバルに連敗してます。昨日訪ねた今治と比べたとき松山は圧倒的に都会なのですが、どうしてこんなに雲泥の差ができた?観光客の数や、観光客が気楽に入れる駅チカの店、さらには駅からの公共交通網、どこをとっても松山が今治に圧勝してるはずだのに、、、
□西澤健太の存在感
というわけでピッチに目を移します。まずはサガンですが3421のイメージでしたけど、ここのところは352なんですかね。櫻井がアンカーでスリヴカ&西澤がISHの。なんてことは関係ないんですよ、あんだけざんざんぶりになれば。ずっと雨脚は強いし、ピッチは田んぼだし。だからひたすら蹴りあい。幻に終わったものの長身長澤のボンバーヘッドでサガンが先制しかけたのも、ある意味ではロジカルな帰結。
一方の愛媛FCはなぜかユニフォームが紫でしたね。それくらいしか印象に残ってない。あんだけ雨に打たれると、いくらレインスーツ上下で完全防備しても脳ミソが動かない。集中力なんて出てこない。とりあえず我らが四中工出身の田口が先発していなかったことだけは記憶にあるぞ。うーん、田口、監督が代わってからは『エルゴラッソ』の評点も低いしなあ。戦術にフィットしきれていないのかしら?
ともあれ前半の攻防ですが、サガンISHの西澤が良かったです。本人が決めた決勝ゴールももちろんですけど、あれは水しぶきがバッシャバシャしてるなかで気づけば決まっていたのでよくわからぬ。それよりも幻の先制点のときのプレースキックですよ。愛媛のFKキッカーがことごとく重いボールと水たまりにコントロールを失う中、西澤はちゃんと狙い通りであろうところに蹴っていた。パワーというより基礎技術なのかな?いずれにしても、さすがでございます。
□落ち着くべきところに落ち着いた
後半の開始とともに愛媛はダブルボランチの両方を下げて、ベンダンカンと我らが田口という両FWを投入します。ってことは何かい?システムは3ー0ー4ー3(あるいは5ー0ー2ー3)のノーボランチサッカーをするのかい?とか思ったのですが、3CBの一人をアンカー、前半の2シャドーをISHに落とし、前線を3枚にした。つまりは4123。あるいは佐藤がボランチで4231だったかもしれません。
なんてことを必死で観察していたら、いつまでも雨が止まないだけでなく風まで吹いてきた。隙間っていう隙間から水が浸入してきて、もうビチョビチョ。思春期なら興奮を抑えきれない“もうビチョビチョ”。ちなみにこの試合、後半でいうとサガン側のアタッキングサードの右側だけなぜかボールが転んだり跳ねたりしてましたね。そこを使おうという意識も垣間見られましたけど、そうそう簡単にはいかない。
終盤は疲れなのか、雨でバッシャバシャ滑るからなのか、両チームの選手ともにスライディングでボールを弾きだそうと、さながらフライングボディアタックのように滑りこんでいく。互いに波しぶきをあげながら、ぶつかり合う。もはやフライングボディアタックでさなくウォータースライディングアタック、互いにそれを競い合うコンテスト状態。すなわちウォータースライディングアタックコンテストの様相を示しながらも、なんやかんやで順位相応の決着となりましたとさ。