スコアレスドローで決着つかず〜大分トリニータvsいわきFC(2/23)の周辺をウロウロと…☆現地観戦記☆

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□温泉地ダービー

昨日はパナスタでガンバ大阪vsアビスパ福岡を観戦していたワタクシ、試合終了後は京都線環状線、地下鉄、ニュートラムを乗り継いでトレードセンター前駅まで移動。大分行きの“さんふらわあ”に乗り込んだのでした。それにしても混んでいたよ、さんふらわあ。フェリー好きなんでちょいちょい乗るんですけど、あまり経験のしたことのない大混雑。3連休初日ってのが大きい。何より冬ですからね、冬は温泉の季節です。戦前から続く行楽の常道。

なんせ大分県は温泉県。しかも乗ったフェリーは大分行きではなく、別府行き。部活な若者たちもおりましたが、ほとんどはお湯につかる人だったでしょう。しかし温泉となれば、いわきも黙っていない。なんせ常磐ハワイアンセンター改めスパリゾートハワイアンズを擁するいわき市。スタジアムの最寄り駅名は“湯本”。福島県全体が全国的に“温泉県”で通っているわけではありませんが、炭鉱娘のプライドを侮るわけにはいきません。

 

□0ー2と2ー0

さて、福岡空港経由で乗り込んできた?いわきですが、いや、福岡空港に行くのとて仙台空港茨城空港だよな、羽田でトランジットか?まさか羽田までバスか?成田が近い?ともあれ、いわきFCは開幕節で千葉に完敗しました。スコアは0ー2。すっかり「いわきに行けばフィジカルが逞しくなる」が有名になって、逆にレンタルな若手有望株は筋トレが終わると元チームに戻るなり、上位チームに引き抜かれるようになってしまったのかもしれません。

迎え撃つトリニータは札幌に完勝しました。スコアはいわきを裏返した2ー0。片野坂さんにとって、「去年に続いて今年も……」とか、「ガンバに続いてトリニータでも……」とか、幾重にも正念場。“やはり優秀な人は優秀”ってのを論より証拠で証明してもらいたい。そのためには、ここ数年、大分の流行病になっている“ケガ人多発症候群”が根治しないといけません。監督を支えるスタッフにも期待がかかります。

 

□木吹見参

というわけでピッチに目を移しますと、なんといっても、いわきの木吹(こふぃ)翔太に視線を奪われる。18歳で2㍍オーバーとか、ロマンの塊やん。ロマンスが有り余る。というか部活の県大会とかにいたら、「あいつはなぜゆえバレー部とかバスケ部でなくサッカー部に入ったのだろうか」という話題で持ちきりになることうけあい。とはいえ、こういうタイプは永遠に未完の大器となる可能性も否めない。特にこの試合でビルドアップの輪にイマイチ入り切れてなかったところを見ると心配にもなる。

一方のトリニータですが、アタッキングサッカーで語られることの多い片野坂さん。日本ではアタッキングサッカー=パスを繋ぐサッカーみたいに考えられがちなので、片野坂さんも時々ポゼッションサッカーだと勘違いされるのですが、多分、第一次政権の時から一貫して優先順位は裏抜けに置いてますよね。それはこの試合でも同じ。特筆すべきはデルランとペレイラの攻撃参加が目立ったこと。ここに藤原が加わればもはやジェットストリームアタックなのですが、さすがに3CB全員が攻撃参加するってことはなかった。

ともあれ前半の攻防は、結局のところ「相手の嫌がるところに素早くロングパスを送る」というポジショナル要素部では似た者同士なので、そういうピンポンな攻防が繰り広げられます。互角に近かったと思いますが、攻守によく顔を出し、低い位置でのビルドアップでも奮闘していた天笠の分だけ、トリニータが優位に立っていた印象もあります。オフサイドで取り消しだ幻のゴールを決めたのはいわきFCだったとはいえ。

 

□膠着ほぐれず

後半に入ってからも試合は膠着状態。そんな中で存在感を示していたのは吉田真那人です。後半に入ってからというより前後半ずっとそうだったのですが、トリニータが苦しい場面になると、どこからともなく吉田真那人が現れて高い身体能力で、カラダに無理を利かせてチームを救う。あるいはチームに活力を与える。準備動作さえとれれば木吹相手にジャンプで飛び勝ってしまいますからね、アスリート能力が高い。いろんな場面に顔を出せるのは危機察知能力か、野生の勘か。

打開すべくいわきの田村監督は木吹&熊田に替えて、柴田&加藤を投入する。どちらかといえばフィジカル自慢で“剛”のイメージの強い選手を下げて、しなやかに動いて潤滑油になれる系の“柔”の印象を持つ選手が入ってきました。それが奏功したのか、後半も30分を過ぎたあたりからは、いわきの方が相手ゴール前に押しかけていく場面を増やしたかもしれません。とはいえ、やはり決定打に欠く。

どうなんですかね、やはりドーム開場以来ずっと言われている芝の問題があるんですかね。両チームの選手ともに、ここぞの場面で踏ん張りが利かなかったり、体重移動の慣性に抗えなかったりしていたようにも見えました。試合が膠着したのは、両チームの守備の集中力もさることながら、芝のそういった要素もあったかもしれません。ってことでスコアレスドローでした。どうせスコアレスドローだったら清武が見たかったな。。。