□カレーダービー
なぜか金曜日に、なぜか西京極で開催されたこの試合。おそらく花園が使えなかったんでしょうねえ。代わりのスタジアムを探した結果、平日しか借りられなかったと。夏休みを利用して翌日のサンガ戦とともに観戦遠征を計画しましたが、ヘンテコな進路をヘンテコなペースで進む台風の影響を見極めるのに右往左往。とりあえずこちらの試合は観戦できる運びに。土曜日はホテルに籠もってるしかないかも。
ともあれ、金沢といえばゴーゴーカレーです。噂によるとゴーゴーカレーは東京資本の会社が俗に“金沢カレー”と呼ばれているカレーを作っているだけだとのこと。ってことは、俗に“金沢カレー”と呼ばれるものが成立しているということであって、その“金沢カレー”を確立したのがチャンピオンカレーってことで良いんですかね?
カレーとなると大阪も黙ってません。大阪には、いわゆる“間借りカレー”が多い印象ですが、ローカルチェーンとしてはインデアンカレーが有名。っわけで、この一戦は“カレーダービー”と呼ばざるをえないわけになります。
□6位と11位
さて、敦賀でサンダーバードに乗り換えるという超絶手間をかけて乗り込んできた?ツエーゲンですが、ここ5試合の戦績は2分3敗。「V字回復してきたなあ」って思わせた確変期間は早くも終了したのか、勢いも一段落してしまいました。J3の中では上位でなければならない金沢、今ひとつ良い指導者なのかそうとも言い切れないのかの判断が難しい伊藤彰としても、ここで評価が定まってしまいますし、正念場といえるかもしれません。
迎え撃つFC大阪は2勝3敗で順位は11位。ちなみにFC大阪の去年の順位は11位。ある意味では実力相応の順位ですが、これまでのクラブのキャリアを考えると、よく頑張っている方でしょうか。監督の大嶽さんは、なでしこリーグの名将。去年までは鹿児島を2シーズン弱率いて、順位も2位とか3位とかなんで、決して悪くなかったんですよね。ライセンス的にお尻に火が点いてきた鹿児島としては“悪くない”ではダメだったんでしょうけど。
□彰、大丈夫か⁇
というわけでピッチに目を移します。まず、ツエーゲンですが、岐阜から移籍してきた田口のドリブルが光っていました。カウンタースタイルのチームの方が相性が良いのか?しっかりと陣地回復を成功させてましたよ。とはいえ、そんな田口を生かすシステムにはなっていなかったかも。最終ラインで回すんですけど、ポジショナル感がない。相手をおびき出して急所を作って、そこをアタッカーに突かせようというような意思はあまり伝わってこず。
あまり意図の感じない、敢えていうならポゼッション的考え方の低い位置回しだと、FC大阪のストーミングの格好の餌食。さほど極端でない、ゆる目のストーミングで十分って感じでしたね。とにかく最終ラインが危うい。危ういといっても、左から平・畑尾・山本義道なのだから、技量的な問題とは考えづらい。ヴェルディ時代の平は、あんなアタフタする選手じゃなかったはず。となるとオーソライズの問題?彰、大丈夫か⁇
なお、FC大阪の攻撃は、前半についていえば、近年の基本オブ基本といえる“最少手数でシュートまで”を愚直に実行する感じでしたかね。それで先制点も奪えていました。……いや、彰、大丈夫か⁇ いまどき3バック(5バック)で構えておいて相手の5レーンに対応できないのは、だいぶ具合が悪いように思うぞ。
□彰の問題ではなかったかも
後半になると、いきなり金沢が追いつきます。最終ラインで相手プレスを引き付けつつ、西谷優希が逆サイドに展開。そこからのクロスが流れたりもしましたが、なんかオウンゴールみたいなへんなゴールが決まりました。オウンゴールではなく梶浦のゴールだったみたいですけど。それにしても、後半になると、突如として金沢のペースになりました。……そうか、シンプルに風向きの問題だったか。台風で開催が危惧された試合ですし。
戦術的なところでいうと、ハーフタイム明けから大山に替えて熊谷アンドリューを投入したんですよね。構えるスタイルのアンドリューがアンカーでスペースを管理することで山本義道あたりの攻撃参加が促されたってのも良かったかも。さらにいえ、アンドリュー、味方が苦しまぎれになったときに、上手に逃げパスを誘導してましたね。その逃げパスが繋がらなくとも、“一転して大ピンチ”みたいにはならないようにしてあげてました。
後半は防戦一方となったFC大阪としては背番号82番という、なんだか美味しいエールタイプのビールが飲めそうな番号を背負う趙と、いかにも秘密兵器(最後まで秘密のままでした)っぽい雰囲気を漂わせるエヴェルトン・カネラを投入。しかも、まあまあ機能するという。相変わらずポゼッションはままならなさそうでしたけど、金沢GKがファインセーブで掻き出してどうにかしのいだってカウンターが2発ありましたからね、なかなかのものです。
とはいえ両チームとも粘り強い守備が破綻することなく追加点は生まれない。1ー1のドローに終わりましたとさ。