まあ、順位なりの内容の試合〜大宮アルディージャvsベガルタ仙台(5/21)の周辺をウロウロと…☆現地観戦記☆

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ベルデニックダービー

今週、大宮には大きな動きがありました。相馬監督を解任して原崎さんが昇格しました。なので大宮にとっては仕切り直しとなるわけですが、原崎さんは元仙台の監督。両サポーターともシーズン開幕前には、まさかこの試合がよもやの原崎〝監督〟ダービーになるとは思わなかったでしょうね。両チームの因縁はそれだけにとどまらない。そもそもが現仙台の伊藤彰監督が、大宮の元監督ときたもんだ。要は監督がテレコになった因縁のダービーということです。

もっとも、それを言い出したら、そういう歴史はずいぶんと遡る。歴史を紐解くと2003〜2004の仙台の監督が2012〜2013に大宮を率いている。そうですね、ベルデニックですね。それにしてもベルデニック、尖った人でしたね。例えて言うならばビエルサみたいな変人の系譜。博士課程とか修了しているスーパーインテリらしく、戦術理論は素晴らしいのでしょうが、如何せん人間関係の構築が下手。結局、そこがうまくいかないと長続きしないってことですね。人間社会の真理。とにもかくにも、この試合はベルデニックダービーです。

 

□互いに絶賛絶不調

そんなわけで監督交代という劇薬を注入した大宮。そりゃもう、ちょいと絶不調ですよ。絶賛絶不調中。昨シーズンまでに比べて三門とか矢島とかを放出した分だけ〝ドキッ、ボランチだらけのアルディージャ大会〟感は薄まりましたが、それでもなおボランチだらけ感を払拭できず。河田もいなくなって、各駅パサーが充実する一方で飛び道具が不足している印象ですね。

対する仙台も、まあまあ絶賛絶不調中ではありました。低迷する水戸に完敗して、さらに絶対に負けられない山形とのダービーでも後塵を拝するなど、けっこうしっかり危機的状況だったのですが、前節熊本に激勝したので、ひょっとして潮目が変わっているのかな?山田寛人と中嶋元彦の2枚看板が躍動すれば、少なくともセレッソサポは喜びそうですけど。守備陣では福森、小出、若狭が活躍すれば大分サポは喜びそうですけど。

 

□真瀨と郷家

さて原崎監督の大宮初陣。目玉政策はサポーター人気絶大の?大山が先発に抜擢されたことでしょうか。小島とのボランチコンビですから、育成の成果ともいえます。そんな原崎さんのサッカーは、ポジショナルではないけどポジショナル風。最終ラインで剥がして(ただしGKは参加しない)、そこから蹴っていくうな感じでしたかね。

対する仙台は、442でボランチがゲームを作るオーソドックスなスタイル。もっとも442といっても、確かに守備時は4ー4でセットしていたかと思われますが、相手陣内までボールを運ぶと真瀨がぐいんっと上がって内田が絞った3421っぽくなりますかね。ちなみに真瀨、交錯してもつれた相手への対応や、ボールパーソンへの物腰を見る限り、だいぶ良い人。

灼熱のデーゲームということもあって序盤は両チームともシュート少なめ。シュートが少ないどころか、崩しらしい崩しが見られない。ようやく攻める側の崩しが相手守備を上回ったシーンを初めて見られたのは前半も20分過ぎ。そのファーストチャンスで決めきって仙台が先制しました。決めたのは郷家友太。ヘディングシュートは珍しめかな?ちなみに郷家と真瀨って似てますね、後ろ姿が。主にサラサラな髪型とか栗毛色の髪色とか平成のジャニーズみたいな髪の長さとかタマネギ型の後頭部の形とかが、ですけど。

 

□茂木からの岡庭

バックスタンドにいたので後半はよく観察できたのですが、柴山の使い方はあれで正解だったのだろうか?そこまで5レーンにこだわっている感じにも見えなかったのですが、とりあえず柴山、ハーフスペースにピン留めでしたね。なのでISHの役割を粛々と遂行していたのですが、大外のレーンを担当する貫との関係性が微妙。貫はよく知らないですがCB寄りのSBっぽく見えた。突破力のある柴山が使う側で、CB寄りの貫が使われる側という役割分担。……逆じゃないのか?

柴山とは反対サイドのSHで使われた茂木は良かったですね。往年の鹿島のSBのように如才なくシンプルにクロスを入れていく。攻撃の起点というか、砲台というか、ファイナルサードの号砲役というかを右SBにスライドして以降も果たしておりました。右SBスライド以降は茂木が右の、切り札として投入された泉澤が左のアクセントとなり、明確に攻撃のギアが上がりました。

対する仙台ら後半の45分を逃亡作戦で凌ごうとした。厳密には先制点後は、すぐに逃げ切りモードに切り替えた。なので後半の攻撃に見るべき点は乏しかった。そして残り10分を5バックでクローズにかかる。しかし、これが裏目に出た。相手がリトリートしたことでできたスペースを、茂木に替わって登場した岡庭がアグレッシブに突いていく。そして切り返して逆足の左で上げたクロスが山崎の頭にドンピシャ。起死回生の一撃で大宮が同点として、勝ち点1をもぎ取りました。仙台としては、2点目への色気をもう少し持った後半45分にするべきだったかもしれません。