結果は妥当なドロー〜福島ユナイテッドFCvs鹿児島ユナイテッドFC(10/10)の周辺をウロウロと…☆現地観戦記☆

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□鬼の居ぬ間に洗濯

緊急事態でも蔓延防止でもないので、ちょいと足を延ばしてみましたよ、福島まで。キックオフが13時なのは良いとして、今シーズンはシャトルバスの運行がなく、路線バスの時間が11時って! せっかく前泊したというのに、これじゃどこにも観光に行けないじゃないか。とりあえず、朝イチみたいな時間に飯坂温泉へと向かってみた。

飯坂温泉を訪ねた第一印象は、仄かな伊香保感ですかね。賑やかなところは賑やかなんですけど、廃墟も少なくない。高度成長期からバブルの時代にかけて、働く日本企業の慰安旅行を支えてきたのだろうなぁ、と。それから一頻りグルッと回ってみてわかったのは、足湯が熱い! いや、熱すぎるでしょう。お待たせしました、お待たせし過ぎたのかもしれません。「お待たせする」を「熱い」に代えていただければ、だいたいワタクシの感想になります。

 

□沽券を懸けたユナイテッドダービー

さて、福島ですが、先月あたりまでは絶好調。なのですがJ2ライセンスが発行されませんでした。ユースだかジュニアユースだか、その両方だか、とにかく、育成組織の整備がダメだったそうで。そりゃ、厳しい。スタジアムについては、ある意味自治体次第なんで、多少なりともお役所様の反応があれば、首長が代わる前に既成事実化すべくライセンスも安売りされるんでしょうけど、自治体のサポートをさほど必要としないアカデミーの部分が出来てないとなると、それは「出来てない」ではなく、「やってない」という扱いになっちゃいますよね。 

そんな弱りかけの福島をやっつけようと鹿児島は乗り込んできました。なんせ、福島ユナイテッドvs鹿児島ユナイテッドのユナイテッドダービー。どちらがジェフユナイテッド市原・千葉への挑戦権を手に入れるかの試金石です。そして、ジェフユナイテッドをやっつけたら、その先にはシェフィールドユナイテッド、最終的にはマンチェスターユナイテッドが控えているのだから、ここは負けられない戦いということになります。

 

□もう少しうまくガーファンクルしたかったかも。

スタメン表を眺めていると、「おっ!福島はトカチとサイモンのツートップか!」と、往年のアマラオとトゥットのような破壊力を期待したのですが、ツートップというかトップとトップ下。トップ下のトカチ は10番らしいプレーっぷりでしたが、サイモンは…ガーファンクルでしたかね。。。少なくとも前半の福島は相手の隙をこじ開けるというより、隙ができるのを待ちながら、さしあたりは「よろしく、サイモン!」だったのだすが、そのサイモンは、「よろしく!」ってされてる割には……ガーファンクルでした。。。

対する鹿児島はメインスタンドから距離的に見やすかったということもあるのかもしれませんが、右SBのフォゲッチからの右WGの三宅に付ける縦パスが攻撃のスイッチになってましたかね。それから富山時代から萱沼のムービング系のプレーには一定の安定感があります。動きながらのポストワークをこなせるのが良いと思います。

 

□鹿児島の先制

試合は鹿児島にとってのトラブルで幕が開けます。上位カテゴリーでの実績も十分なCB藤原が前半18分に負傷交代。ウェズレイのアップが終わって交代投入されるまでの時間、藤原の穴を埋めていたのはボランチの中原だったのですが、その中原が先制ゴールを決めました。鹿児島が左サイドをスルスルと崩すと、その折り返しに中原が飛び込んだ。中原、ボックス・トゥ・ボックスですねぇ。

さて、後半。ハーフタイム明けに福島は浦和レッズからレンタルされている池高を投入。負けじと鹿児島もマリノスからレンタル中の山谷をピッチに送り込む。……そうか、2人ともレギュラーじゃないかのか、しっかりと武者修行しろよ。福島は続けて、もはや看板選手であり、同時にスーパーサブ的な扱いにもなった樋口を起用し、打開を図ります。

 

□福島が追いついてドロー

池高・樋口を送りこんでも状況が動かないと見るや、福島の時崎監督は、さらに吉永と森晃太を右サイドの縦関係として同時投入します。この起用は当たった。低い位置で技術を発揮してボールを前に進める吉永、そしてカウンターからタイミングの良いランニングで相手左サイドを切り刻む森晃太。「なぜこのセットを先発で使わない?」と言いたくもなるところですが、先発で使ったからって必ずしも同じ効果が得られるわけでないのがスポーツの奥深さってやつ。

で、福島の右サイドアタックも一息つきかけたところで鹿児島は五領を中心にじんわりと盛り返すのですが、ここで再びスポーツの奥深さが発動する。むしろ福島が同点に追いついたのですね。森晃太の折り返しにトカチがテクニカルに合わせたゴール。やはり右サイドなのです。これで、福島としてはイケイケです。ですが、今度は前半から垣間見られていた福島の「中央突破固執症」が急速に悪化する。肝心の森晃太も中央やら、何なら左サイドで構えてしまったりする。前半から鹿児島は中央突破なら福島の攻撃をシャットダウンできていたので、そのままスコアは動くことなく、ドロー決着となったとさ。