這々の体で同点に持ち込む〜ニッパツ横浜FCシーガルズvsFC十文字VENTUS(11/1)の周辺をウロウロと…☆現地観戦記☆

□瓶ビールの魔力

本日は横浜に女子サッカーを見に行ったわけですが、13時キックオフということで、ランチは簡単にトンカツ屋さんで済ませてから三ツ沢に向かいました。ちなみにトンカツ屋でオーダーしたのはトンカツ定食。当たり前ながら白米が付いてくるのだけれど、ついつい瓶ビールも併せて発注してしまった。BSーTBSの『町中華で飲ろうぜ』愛好者になってからというもの、瓶ビールの魔力にすっかり取り憑かれてしまった今日この頃なのです。

これまでは生ビール至上主義(「瓶ビールも生ビールだ!」という無粋なツッコミはご遠慮。樽生中ジョッキのことでございます)だったんですけど、最近は休日のランチに限れば瓶ビールを頼むのが習慣化しつつあります。生ビールと違って、自分の好きな間合いで泡を作れるので、料理が届いたタイミングで写真映えするよう調整できるのが良いですね。何よりも手酌のやさぐれ感が休日のお昼にちょうど宜しい。

 

□ルヴァンについて

話は変わりますが、皆さん、ルヴァンカップのチケット争奪戦に参加しましたか?Jリーグチケットユーザー的には2回、購入のチャンスがあったものの、どちらも週末の20時発売とか。そんな時間、政府の権力者に従順なワタクシとしては、GO TO EATしてますやん。そらもう完敗ですよ。……っていうか、1アカウントあたり6枚って…。何もなければ8枚とか12枚だったんでしょうけど、6枚であっても「転売してください!」とお願いしているようなものじゃないか。

というか、今シーズンは、どこのクラブもチケットがとりづらい。なかでも柏は困難を極める。ファンクラブ会員でないと、なかなか厳しい現状なんで、ルヴァン決勝という機会を捉えて見に行こうと企んだのですが、まさに画餅でございました。というか、日立台なんてキャパが怪しいスタジアムでやるからこういうことになるのであって、コロナが収束するまでの期間だけでも柏の葉でやってくれないですかね⁇

 

□前半の展開

よそのチームのことはともあれ、三ツ沢のピッチ上に視線を移しましょう。ポゼッションのイニシアチブを握ったシーガルズですが、スタイルはアグレッシブなサイドアタック。牽引するのは、超攻撃的な左SBの宮下(8番)。SHの小原を追い抜いている状態がデフォルトなんじゃないかっていうような位置取りで、流れの中で、普通にゴール前でクロスを待ち構えていたりする。

そんなシーガルズのアタッキングにビビったわけではないでしょうが、十文字はリトリートした守備から、「クリアだっ!前線、走れ‼」ってなぐあいのカウンターサッカー。割り切った弱者の戦術で応戦します。大きな声で指示を送り続けた監督さんの言葉の中で、最も頻繁に発せられたのは、押し込まれた状況での「切っていいよ‼」だったのではあるまいか。でも、それで先制するのだから、正義なのです。

というわけで、先制したのは十文字。右コーナーキックから、なかなかシーガルズがクリアしきれず、シュートを連発。決めたのは左SHに入っていた小島(11番)だったらしい。粘り強く守って、セットプレーで得点する。お手本のような先制点でした。とはいえ、それで流れが変わるわけではなく、その後もシーガルズが攻める。しかし、前半に何度かあった決定的なシーンで、遠目からではあまりアスリート体型には見えない十文字のGKなんちゃらスキーが、ことごとく的確に対応。十文字の1点リードのままハーフタイムを迎えます。

 

□後半の展開

追いかけるシーガルズは後半の開始から切り札の山本絵美を投入。この選手を見に来たといって過言でないのでないので、ワタクシのテンションはうなぎ上り。実際に上手い。ヘディングまで含めてワンタッチのパスが悉く受け手にジャストフィット。さすがは“女ロナウジーニョ”ですが、他方で前半に比べて十文字がボールを持つ時間が僅かに増えたような気もしますので、ひょっとしたらフォアチェックは緩んだのかもしれません。もちろん、それを補ってあまりあるエスプリを攻撃に加えてはいましたが。なんで、いまや“女ロナウジーニョ”といより“女遠藤保仁”といった方が相応しいのかも。

全体としては、やはりシーガルズが攻めまくる。ただ、前半から攻撃を一身に牽引していた小原が時間の経過とともに、少しずつトーンダウンしていく。あれだけ、ボールに絡みまくって奮闘していたら、そりゃHPやらMPも尽きるやね。その分、逆サイド、右サイドが後半のシーガルズの猛攻を下支えした。右SHは13番の内田だったのですが、なかなかテクニカルですね。ボールをアウトサイドで扱うみたいなこしゃくなプレーを織り交ぜます。ただ、肝心のスコアが動かない。ゴール真ん前中央での正確さやら思い切りの良さといった部分でやや不足があったかもしれません。それでも、徐々に残り時間も減って敗色か漂いだした後半の44分、セットプレーから発生したゴール前のスクランブルで超攻撃的左SBの8番宮下が乾坤一擲のボレーを突き刺し、シーガルズがどうにかこうにか同点に持ち込みました。

 

 

 

スコアレスでも大宮は大逃走劇〜大宮vs長崎(10/25)の周辺をウロウロと…☆現地観戦記☆

□試合前

この日、ワタクシ、人生で初めて戸塚安行なる駅で下車しました。それにしても、このちっぽけな人生において、まさか戸塚安行で下車できる日が来るなんてね。生きているといろいろあるものです? 何しに戸塚安行に行ったかというと、景虎というラーメン屋さんが目的。いやぁ、それにしても注文の多いラーメン屋だった。別にお店さんの大将が頑固とか、常連さんたちによるローカル不文律がやたらたくさんあるとかそういうことではないんですよ。何の注文が多かったかというと、ズバリ、券売機。全っ然、札を吸い込んでくれない。手こずりまくっていると、手が空いたタイミングで店員さんが助けにきてくれました。どうやら、長辺に沿って札の真ん中を折らないと吸い込んでくれないタイプの(?)券売機だったらしい。券売機、修理したり買い替えるにはお高いんですかね?

 

□両チームの現状

ともあれいったん赤羽岩淵駅に戻り、歩いて赤羽駅、そこから大宮へと向かったわけですが、それはそうとして、アルディージャ、調子が一向に上がりませんね。この試合が直近の古巣戦となる高木監督。高木さんがこんなに苦労することって、そうそうないですよね。ラモスがしっちゃかめっちゃかにしたヴェルディの後始末をさせられた時とか、奇跡的にJ1に上がったがゆえに絶望的に戦力が足りなかった横浜FCの時くらいですかね。

アウェイから乗り込んできた長崎は、高木さんが一度はJ1、いや、ゼイワンに昇格させたチーム。やはり絶望的に戦力が足りなかったのでJ2に降格して、そこを一区切りとして手倉森さんにバトンタッチ。手倉森体制2年目の今シーズンはスタートダッシュを決めましたが、ここのところ、ややトーンダウン。少しずつ立て直しつつあるようにも見えますが、なんせ福岡・徳島のトップ2が止まりませんからね。ここからの巻き返しで、トップ2の牙城が崩れるかどうか、他力本願なところもあります。

 

□ピッチ上の両チーム

怪我人続出で山田将之を緊急補強した大宮は、さっそく先発起用。右のWBでの出場でしたので、ある意味、大宮は4CBっぽくなっておりまして。逆サイドの左WBが攻撃的な翁長でしたので、バランスが取れているといえばとれているのですが、高木監督の「悪いときほど、まずは守備を」というスタンスが見え隠れするようにも思える。ちなみに翁長も古巣戦でしたね。

長崎は左サイドが良かった。澤田がSHで、亀川がSBだったのですが、ショートカウンターでは澤田が突撃し、ビルドアップのときは亀川が、さながら司令塔のような存在感を発揮していました。それだけに負傷交代は痛かった。ともあれ、“流浪の仕事人”感が強い左サイドコンビが作った流れを仕留める役割は氣田と米田という、どちらも20代で気鋭の売り出し中コンビ。まあ、2人ともフォアザチームの選手っぽいので、仕留めることに特化しているって雰囲気ではないんですけどね。

 

□注目点

長崎の手倉森監督は堅実にチームを作っているらしく、センターラインには角田・秋野・玉田といった経験豊富な選手が配置されました。中でも目を奪われたのは玉田圭司。三つ子の魂というわけではないでしょうが、この選手のスタイルは変わりません。FWの一角とはいえ、ほぼほぼフリーマンです。自由に動き回りながら、持ち前のテクニックとキープ力を見せつけます。そこの部分に衰えが見えないのは本当に素晴らしい。

タイプ的には大久保嘉人とか家長昭博に近い。たぶん、稼働率を踏まえるならば、今シーズンのヴェルディが獲得すべきだったのは大久保ではなく玉田だったのではあるまいか。あるいは、才能の宝庫とも言える川崎で唯一、他に真似ができる選手のいないのが家長ですが、そのスペアとして最も適任なのも玉田のような。ただ、2トップの一角でありながらのフリーマン化には、やはり功罪どちらもあって、組立がスムーズになる一方で、ゴール前で人数が足りないということにもなるので、できれば長崎としてはSHのどちらか一方はヘディングの強い選手が求められるのかもしれません。

 

□試合展開

試合は、先にも述べたように亀川が前半のうちに負傷交代してしまった。代わりに投入されたのがリーグ前半戦では一部で注目されまくった毎熊だったので、それはそれで楽しみが増えたのですけど、手倉森さん的には間違いなく誤算でしょう。ちなみにワタクシ的に誤算だったのは、どういうことか前半は大宮、後半は長崎と、逆光になった方のチームが主導権を握ったこと。ゴール前の混戦がよく見えなかったよ。

そんな感じで、後半は長崎が一方的に攻めたてる。守備に軸足を置き、5バック状態も厭わない大宮は、ひたすらゴール前を固める。ある意味、3バックの典型的なパターンに陥る?持ち込む?   もうね、「1ー0で大宮が勝っていて、逃げ切りを図る大宮を、長崎がリスクを負って攻めてるのか?」と勘違いしそうな展開になりましたが、実際にはスコアレスドローとなりました。

 

 

ボタンの掛け違えがなければ16ー0も夢でなかった〜YS横浜vs熊本(10/17)の周辺をウロウロと…☆現地観戦記☆

□試合前

この日は、午前中、鎌倉にちょいとだけ行ってました。以前から拝観したいと思いながらもコロナの影響で叶わなかった妙法寺が、ようやく参詣可能になったというので、早速、足を運んでみる。別名「苔寺」というだけあって、「苔の階段」が素晴らしかったですねぇ。「境内のあらゆるところが素人でもわかるレベルで苔だらけか?」っていうとそうでもないのですが、結界を張って立ち入り禁止になっている苔の階段は見応え十分です。

他にも仁王門とかあったりしますしね、苔の階段は登れないものの、脇からクネクネ登り道を辿っていくと小高いところに出て、そこからの眺望もまた美しかったですねえ。雨が降っていたので江ノ島こそ見えませんでしたが稲村ヶ崎が視界に飛びこんできて、桑田佳祐でなくてもジェーンに対して四六時中も好きって言うに違いないのです。

 

□両チームの現状

両チームの近況を確認すると、YS横浜は善戦しつつも、少しずつジリジリと順位を下げております。とはいえ、予算規模、クラブのあり方を踏まえると、これくらいが最大値のような気がしないでもない。特に前節は宿命のライバルとも言える(?)相模原との神奈川ダービーに完敗。ここからどれくらい立て直すことができるのか。「ほわーいジャパニーズぴーぽー」厚切りジェイソンなリヒャルト監督の腕の見せ所ですね。

対するのは熊本。大木さんが就任して、スタートダッシュにも成功。最近は少し勢いに翳りが見えつつありますかね。というか大木さんって、シーズン後半よりシーズン序盤、2年目3年目よりも就任初年が最も内容の良いサッカーを見せる傾向にあるような。大木さんが、やや尻すぼみになりがちなのは、ビエルサや風間さんと同じで、自分のスタイルに合う合わないの判別に容赦がないからでしょうか。結果として、季節を追う毎に「干されている」選手が増えていってしまう。ワタクシとしては田村翔太がそうでないことを祈るしかない。

 

□ピッチ上の両チーム

戦前のスポナビの予想では352のフォーメーションだったYS横浜ですが、4番の土館がアンカー7番の宮尾が右で8番の吉田が左、トップ下に6番の佐藤という、中盤ダイヤの442で攻めていたと思います。守備においては土館が最終ラインに吸収されて532っぽくなったりならなかったり、みたいな。

一方の熊本ですがJ2時代を知ってる選手はもはやほとんどいなくて、他のJ3クラブの例に漏れず多くが大卒ルーキーか2年目。という中で4123のインサイドハーフ岡本知剛と上村というJ2キャリアの豊富な二人がコンビを組んでいてチームを安定させていました。それから右SBの17番石川なんですが、めっちゃアフロでした。もともと地黒なのか日焼けしていたのか、肌色も褐色寄りだったので、一瞬、「む⁈助っ人外国人か?」見間違えてしまったよ。プレーは日本人らしいスタイルでしたが。

 

□注目点

さて、大木サッカーも年々上書きされているらしく、完全な5レーンサッカーをやってます。まずSBは疑似ボランチ化してハーフスペース担当になります。ゆえに攻撃参加は主にインナーラップとなる。攻撃では442のSHとボランチの中間的な役割です。ではインサイドハーフは何をしてるかというと、ポゼッションしているときは、セカンドトップっぽくなる。クサビについては、トップではなく両インサイドハーフが受けることが多く、1トップはその更に奥にいるイメージ。

で、サイドに張らずにカットインすることが近年のトレンドなウイングは、むしろ外に出る。第1・5レーンを担当するわけです。ゆえにクロスはほぼここから送られる。キャプテン翼で言うところの滝君です。このポジションの右には中原が入っていて、正直、とても良かったのですが、個人的に田村翔太を使って欲しかった。そうすると左ウイングの谷口と四中工先輩後半両サイドが完成され、そうすればスコアレスどころか、両者がオルンガして、16ー0で熊本が勝っていてのではあるまいか。

 

□試合展開

前半は予想通り熊本がYS横浜を押し込みます。シュートも多かったですが、とにかくクロスが多かった。その対策か、コンディションの問題点か、YS横浜は前半のうちにCBの選手を交代するハメに。とはいえスコアレスで折り返します。そうやって前半をしのいだYS横浜ですが、それでは後半になって立て直せたかというと、さにあらず。よりいっそうのハーフコート状態を余儀なくされます。

どうにか勝ち点をもぎ取りたいリヒャルト監督は、後半なかば過ぎに2枚使った残り3枚のカードを一気に切ります。……こういう“魂の3枚替え”って、もはや見慣れた光景になりましたね。ともあれ、そんな厚切りジェイソンの執念がGK大内に乗り移ったのか、雨あられと浴びせられ続けたシュートをファインセーブでかきだし続け、YS横浜が勝ち点1をもぎ取りました。

 

 

 

もう一皮むけてほしい藤枝(下ネタではない)〜藤枝vs長野(10/11)の周辺をウロウロと…☆現地観戦記☆

□試合前

前日の土曜日はサンガスタジアムでしたが、この日はこだま号をぶらり途中下車して掛川へ。藤枝での試合まで時間があったので、小国神社に参詣してみた。小国神社って、公共交通ユーザーには厳しくって、駅から徒歩1時間、送迎バスは日曜のみというドSぶり。でもこの日は絶妙に日曜日だったので突撃したのですね。その際、生まれて初めて天竜浜名湖鉄道なんてのに乗車しましたよ。

ちなみに、マイクロバスが発着する最寄りの遠江一宮駅には蕎麦屋が併設されていて、かなりの有名店らしい。入り口の順番待ちシートには何組もの名前があって、待っているお客さんは駅のベンチでブラブラしている。密に近い人々が遠江一宮駅の駅舎にいるというのに、天竜浜名湖鉄道に乗車したのは、ワタクシを含めてごく数名でした。

 

 

□両チームの現状

そんな静岡県藤枝市が誇るMYFC、石崎のノブりんが率いて2年目ですが、「監督でここまで変わるのか!」と凄かった去年に比べると、ややトーンダウン。というよりも、今シーズンは上位が例年以上に強いですよね。秋田なんか、もはや何かの冗談としか思えない。ともあれ、同じような履歴を持つ北九州の小林さんに比べて、石崎さんは、成績面で突き抜けられないところがあるような気がする。なんというか、コバさんが「情に厚い」としたら、ノブりんは「情にもろい」という印象があります。

一方、アウェイの長野も、歴戦の監督の2シーズン目にあたりますが、こちらは逆に苦戦した1年目に撒いた種が花開いている今日この頃。昨シーズン終盤も凄かったですが、最近も凄い。前回の藤枝戦に負けて以来、6勝1敗2分だそうだ。順位も暫定2位ですから立派なものです。横山さんといえば栃木SCをJ2に復帰させた功労者ですが、もしこのまま長野をJ2初昇格に導いたとしたら、もはや嫌がらせのようにザスパ包囲網を敷こうとしているとしか思えないぞ。

 

□ピッチ上の両チーム

さて、2020年10月11日の時点において、熱狂的な藤枝MYFCサポであるワタクシとしては、とりあえずノブりんサッカーを満喫します。いつものハイプレス&ショートカウンタースタイル。藤枝に来てからは一貫して352だと認識してますが、この「3バック+ハイプレス」って、「ハイ」の部分が「ゲーゲン」に変わるだけで、いわばクロップサッカーやん。言うなれば、ようやく欧州のサッカーシーンがノブりんに追いついたということ……なのか?

対する長野は、4123と予想したスポーツナビの表示とは違って、4231(442?)でした。で、攻め方としては、3バック相手の定石ともいえる“WB裏”を突くってことを、やるにはやってましたが、前半はそこまで回数は多くない。消耗を避けたのでしょうか。ボールの持ち方も「サイドとFWが取られる分には大丈夫」って感じでしたし、リスクをかけすぎないスタイルでしたね。

 

□注目点

ところで、藤枝総合運動公園サッカー場といえば、バックスタンド越しに見える茶畑が名物。「あ、ここは静岡県なんだな」というのを実感できます。小瀬から見える山並みで山梨県にいることを実感できるくらいできます。そして、山の中腹にあるので、すり鉢状の構造です。すり鉢状といえば栃木グリーンスタジアムが有名ですが、藤枝の場合、栃木に比べて芝のコンディションが良いような。風の通り抜けが宜しいんですかね?

そんな藤枝もJ2ライセンスをゲットしました。それはけっこうなことなのですが、このスタジアムに1万人分の客席を確保することはできるのかしら? すり鉢状の構造ゆえ拡張するのは難しいように素人考えでは思ってしまうのですよ。段々畑状の芝生席というかなんというかになっている、メインスタンド以外の三方のゾーン、そこの部分って、地形の構造的に改修可能なんですかね??そんなことよりワタクシとしては、早くコロナに収まってもらって、シャトルバスを復活させていただきたいってことのほうが切実ではありますが。

 

□試合展開

前半については、それなりに攻め合ってはいたものの、互いのCBが対応できる範囲内を越えることはなく、まあ、サッカーとしては至ってよくあるパターンの45分間。Go To最中で疲弊していたワタクシには、若干の睡魔も……。

なんて呑気なことを言っていたら、後半には状況が一変して、徐々に長野が高い位置に人数をかけるようになります。その圧に怯んだわけではないでしょうが、藤枝は防戦一方。そんな流れを少し改善したのが、途中出場の谷澤達也。カラダのキレとかはだいぶ、というか急激に衰えた感もあるものの、それでも谷澤は谷澤。相変わらずのマリーシアで相手のイエローを誘発すると、少し長野の勢いが殺がれ、藤枝にも息つく暇ができました。そこからも基本的には前半に体力を温存していた長野が優位にボールを回しますが、藤枝もディフェンス陣や中盤の姫野などが粘りの守備を披露。ヘロヘロになりながらもスコアレスドローに持ち込みました。

 

 

都外の試合のレポ解禁!〜京都vs新潟(10/10)の周辺をウロウロと…☆現地観戦記☆

□試合前

横文字カタカナ英語大好きおばさんが「一応、念のため都県境をまたいだ不要不急の……」って言っていたので、これまでは都内での試合ばかりのレポートとなっていましたが、もっと偉いおじさんたちの集団が「お前らいいから旅行しろ。これは命令だからな」と言わんばかりにJR救済キャンペーンを始めて、晴れてお国の太鼓判を得たので、都県境をまたいだ試合のレポートもアップします。権威に従順なワタクシとしては、不本意ながら(?)旅行してきました。ホントはイヤイヤ(?)なんですよ。でも、お国の方針に逆らうと、謎の推薦表にリストアップされても、理由なく外されて任命されないとか、そういうこともあるかもしれないじゃないですか。専制志向強めの政治家クラスターを長年にわたり社会が支持してきたのだから、お国の方針に逆らうなんてできるわけがありませんので、不本意ながら(?)、gotoに、イヤイヤ(?)参加でございます。まったくもぉ〜、ホントはイヤなんだからね、大っ嫌い‼

 

□両チームの現状

というわけで5位6位の直接対決です。2020年10月10日現在、熱烈なサンガサポであるワタクシとしては、5位のチームを応援します。でも、どっちも頑張れ、みんな頑張れ。ともあれ、京都は現在5位。よくも悪くも、實好監督は、我らが四中工OB(ワタクシは四中工OBではないですけど)の一三に比べると地味というか、鮮烈さに欠きますね。

対する新潟については、今シーズン、2試合目の観戦となります。例年と違って「とにかく見れる試合から見に行こう」ってやっていると、こういう重複が出てくる。ただ、その時はチョンテセとか萩原拓也とか福田晃斗とかいなかったし(中島元彦はいた。試合中にポジションがチキチキ七変化してた)、監督さんの戦術も浸透途上だったので、また違った顔が見られるかもしれないなという期待感もある。順位も6位と、新潟サポ的には不満かもしれませんが、外国人新監督としてはそこそこなんで、ちょいと期待です。

 

□ピッチ上の両チーム

京都のシステムは352なのですが、3421から352に進化したというより、442の変形としての352って感じですね。442で選手を当てはめて、ボランチを縦にして一方をリベロ化して両SBが押し上がると、あら不思議、両SHが中央寄りでプレーできるじゃないですか、みたいな。両SHをセントラルでプレーさせるために一工夫というイメージです。

一方の新潟は、4231の「3」に10番タイプを3人並べたような雰囲気。ボールをもらって、剥がしながら前を向いてパスを出せる選手が2列目に揃っているので、それなりに押し込むことができます。尤も、それは新潟側の要因ではなく京都側の要因かも。京都の中盤逆三角形は、どちらかというと守備での強度を売りにしている選手ではないので、しっかりリトリートして5バックで守る傾向がある。故に新潟が押し込んでいるように見えただけって可能性もあります。

 

□注目点

新潟はヨーロピアンスタイルなんで、5レーンサッカーをやっている模様。そして特徴的なのは、おそらく攻撃時には両SBはハーフスペース(2レーンと4レーン)にいなければならないという約束事があるっぽいこと。ゆえに右SBの田上は大外を回らずペナへと一直線に走り込んでいくし、左SBの早川はボランチのようにコンダクターっぽくボールに絡んでいく。そういう関係性だったと思われます。

京都はそういうバルサッカーとは一線を画すカウンタースタイル。ラストピースとして迎え入れられた仙頭がボールを運び、庄司が後方援護するW司令塔みたいな役割分担なんですけど、仙頭がボールを持てる分、チームに余裕ができて、結果として逆に「頼むからウタカ、なんとかしてくれ」感が薄まったかもしれません。特定の個に頼らなくなったことは俯瞰で見れば良いことですが、こと、今シーズンの勝ち点積み上げに限って判断した場合、この「いつもいつもウタカに依存するわけじゃないぜ」ってのが、直接的な合理性を帯びるのかってのは、なかなかいじらしいところかもしれません。

 

□試合展開

前半はスコアが動かず。互いに悪くはないものの、「そこでもう一段階ギアアップできないから、その順位にいるんだぞ!」っと思わせるような内容です。特別にヒドいわけでなく、一見それなりにできているように見えるからタチが悪いとも言えるかもしれません。

って状況を打破するためか、新潟は「3」のうち2枚を10番タイプから大本・堀米というWGタイプにスイッチ。それが奏功したのかどうかはわかりませんが、試合は動きます。右サイドからの展開でスクランブルが発生し、最後は田上が仕留めて新潟が先制。とはいえ、追い込まれて余裕がなくなっ京都は、逆に、ウタカをシンプルに使う、そして、そのおかげであっさり追い付く。しかし、その次に輝いたのは新潟の左サイド。堀米がワンツーからダイアゴナルにゴールへと突進。鮮やかに決勝点を決めました。これは美しかった。新潟が逃げ切って京都との順位を逆転させました。それにしてもサンガスタジアム、素晴らしいスタジアムです。

 

 

 

長谷川唯とイベリコ豚と一人焼き肉と〜ベレーザvs伊賀(9/26)の周辺をウロウロと…☆現地観戦記☆

□試合前

この日も昼過ぎまでは、都内を散策してから西が丘を目指すことに。というわけで、最近はまっている江東区の都営新宿線沿線界隈をお散歩。これまで、例の赤いシェアサイクルを借りたり返したりするのに、よくサイクルポートを利用していた「中川番所資料館」に入館してみた。区立の博物館だけあって、なかなか立派でしたよ。亀戸の特別展をしていたのですが、実は総武線で亀戸だけ江東区。西隣の錦糸町墨田区で、東隣の平井は江戸川区だったりするのです。

昼ごはんを「サンロード中の橋」なる商店街の店で食べたので、大島駅から新宿線に乗る。で、神保町で三田線に乗り換え。つまり都営地下鉄だけで移動ができた。西が丘に行くときはたいてい赤羽から歩くかバスだったので本蓮沼駅を使うのは久しぶり。そして「本蓮沼」は、「ほんはすぬま」ではなく「もとはすぬま」だったのですね。勝手に脳内では「ほんはすぬま」として再生していたよ。

 

□ピッチ上の両チーム

今シーズンは、これまでみたいには圧倒的な勝ち点を積み重ねられていないベレーザ。この試合でも、圧倒的感は影を潜めます。とはいえ、それはベレーザの問題というか、伊賀が良かったのかもしれません。伊賀の猛烈なフォアプレスに苦戦していて、さしものベレーザも前半はなかなか形が作れていなかったです。

逆に伊賀は前半の入りが良かった。というかフォアプレスが剥がされるようになるまでは、とても良かった。プレスにリソースを割く分、攻撃は物足りなかったですが、その中でもアクセントとなっていたのが杉田。この試合ではISHに入っていましたが、フォアプレスの後は攻め残って良いという役割だったらしくその攻撃力の片鱗を見せまくり。この選手はたぶん視野が広いのでしょうか、判断が速くてアイデアも流暢。流れるような動きでボールをさばくので、見ていて気持ちが良い。さすがです。

 

□注目点

なんだかんだで先制しつつも前半は大苦戦したベレーザ。後半は一転してリズムを握り返しますが、その要因は長谷川唯の位置取りでしょうか。前半は中盤ダイヤモンドのトップ下だったのですが、後半の立ち上がりにはボランチ近くまで位置を下げて、途中からは完全に左SHにスライドしました。で、それが奏功した。

というのも、伊賀はアンカーを置くシステムだったので、結果的にアンカーの乃一にマンマークされるような形に前半はなっていた。ハーフタイムの微調整でそれが剥がれた分、後半は長谷川の流動性が生きるようになった。代わりにトップ下に入った木下もフィジカルで乃一に負けていなかったですし、立派だったと思います。ついでに言えば、伊賀のアンカーに入った乃一、ようやく天職に巡り合えた感じですね。パワフルでパスセンスもあるけどアジリティに欠けるという本田圭佑みたいな選手なんで、構えるポジションの方が良さが生きると思われます。

 

□試合展開

スコアは、先にも触れたように前半のうちにベレーザが動かしました。サイドからのクロスに小林が合わせたヘディングのゴール。ただベレーザとしては内容的に不満だったでしょうし、伊賀は追いつかないといけない。そこでベレーザはケガ明けの清水(と宮澤ひなた)を、伊賀は切り札の道上をそれぞれ投入します。

そして後半はベレーザの試合。長谷川唯が輝きまくり。輝きながら明日のドアを開けるのか!と言わんばかりに輝く。まずはパスカットから持ち上がって、そのままロングシュートを決めてしまう。もうね、帽子を脱ぐしかないですよ、あんなんされたら。で、こうなると長谷川は止まらない。ベレーザダメ押しの3点目も、ほぼ長谷川唯の得点。低い位置でボールを持つと、もはや伊賀のプレスもユルユルだったので、雑な感じで狙い澄ました縦一本を入れる。それに合わせて抜け出した宮澤ひなたが決めきりました。往年の宮間あやを彷彿とさせるスーパーパスで勝負あり。そのままベレーザが3ー0で完勝しました。

 

□試合後

西が丘での観戦後は決まって赤羽で一人酒。この日は「トレボ」というバルだかビストロだかわからないですが、それ系の店へ。普段だと、こういう、「デートなり女子会なりで来てくださいね(はあと)」っていう店は、一人客をお断りされがち。実際にフロアの案内係は「一人?」って反応でしたが、なんせ、こういうご時世。すっと入れてくれました。なので、イベリコ豚のグリル(1600円)を一人で食ってやりましたよ。

でもさすがに、多少の気疲れもしてしまったので、池袋で店を変えてみた。ということで訪ねた先が「ひとり焼肉 美そ乃」。こちとら、一人客であることが前提なのだから、文句言われる筋合いはない。ただ、赤羽トレボで美味しい美味しいイベリコ豚のグリルを食べた後なので、焼き肉は若干……の問題など一ミリもなく、ただただひたすら美味しく食べましたよ。「極上サーロインの2枚付け」とか「ホルモン盛り合わせ」とか「小ライス」とか。ライスが「(小)」のところに加齢を感じたのと、580円の「氷結レモンハイボール」ではなく、440円の「角ハイボール」にしておくべきだったという反省こそあれ、2軒ハシゴ(計6500円)に一片の悔いなし。

最強気味の盾vs最強からほど遠い矛〜FC東京vs仙台(今日)の周辺をウロウロと…☆現地観戦記☆

□試合前

(承前)調布の「潤」でコーヒーを飲んだ後、近くの「香泉の家」というお店で夕食をいただく。一応、カテゴリー的にはカフェなんですかね。でも、創作和食系で腕をふるいそうな板さんがやってて、定食屋っぽいメニュー構成でもある。和食系の店は味噌汁を飲んで、どういうダシをとってるかを味わえば、最低限、心意気はわかる。立派なお店だと想うのですが、この時はワタクシの貸切状態でございました。

そのあと、本日3回目の京王線飛田給に戻ります。ただ、そのまま味スタを目指すのではなく、途中、左に折れて逸れていきます。なぜ逸れたかというと、そらもう、ワークマンパトロールですよ。ワタクシ、味スタに来たときは、ワークマン府中白糸台店に立ち寄らずにはいられないのです。我が心のワークマンなんですけど、普段の生活圏には店舗がない。何かのついでで立ち寄れるとすれば府中白糸台店。いつも通りパトロールしてから味スタへと向かったのでした。

 

□両チームの現状

ここのところのFC東京ですが、コロナ禍の影響でタイトな日程となり、かつU23が活動を辞退したこと、さらには東の故障と橋本・室屋の欧州移籍も相まって、幸か不幸かU23との融合を果たしました。果たさざるをえない状況になってなければ、こんなにも若手が大量抜擢されることはなかったでしょうから、ケガの功名といえるかもしれません。あとは毎試合ベンチ入りしながら、一切起用されない秘密兵器バングーナガンデがラストピースでしょうか。

一方ほ仙台ですが、順位はもちろん勝ち点的にも例年なら残留争い待ったなしの順位です。木山さんがどうこうというより、渡邊前監督が偉大だったのでしょう。しかも、おそらく攻守の柱として計算されていたであろうシマオマテとクエンカがケガでこれまでほとんど試合に出られていないのだから、厳しい。シマオマテは復活したので、クエンカが戻るまで、どこまで頑張れるかってところでしょうか。

 

□ピッチ上の両チーム

そんなこんなでキックオフ。FC東京は、例によって強力アタッカー陣を走らせる。スターティングポジションアダイウトンがCF、レアンドロが左WGですが、アダイウトンはよくサイド、特に左サイドに流れる。そして、アダイウトンが空けたゴール前真ん中には入れ替るようにレアンドロが入って…いかない。レアンドロはトップ下みたいなところに入っていきがちですね。最前列がサイドに張った両WGで、真ん中下がったところにゴールを決められる選手がいるゼロトップ、もはや変則ヴェルディやん。

対する仙台。Wボランチの一角に入った浜崎ですが、公称だと身長は175cm。絶対、ウソですやん。3バックとボランチの相方椎橋が長身なので、その比較で小さく見えるだけかもしれませんが、にしても。たぶん、175cmよりも170cmに近いのではなかろうか。それから3バック右のアビアタウィア。ビルドアップのときパスコースを探すべくターンをしたりするのですが、そこに自爆の臭いがプンプンする。相手にフォアプレスされようとしているとしか思えないようなボールの持ち方をするぞ。

 

□注目点

予想通りのロースコアとなった試合でしたが、それでもFC東京には颯爽とした爽快感がある。逆に仙台からは停滞感を感じてしまいました。たぶん仙台の基本戦術は、ポゼッションではないですよね。長いボールを攻撃のスイッチにしたいのだと想われますが、どうもそれが機能しない。最も表面的な理由としては、長沢がボールを収められない点が挙げられるのですが、それを長沢の個に押し付けるのは、いささか気の毒。

むしろチーム全体として、どうやって前線にクサビを出せる状況を作り出すかというオートマチズムが不足しているように思いますし、長沢がカラダを張ってボールを落としても、それをどうやって周囲が受けるのかってところの練度が物足りない。唯一の突破口は関口の隙を突いた仕掛けだったのですが、それを生かすのであれば、サイドを起点とするフィードをもっと多様すべきで、そのための状況作りをするべきでした。いずれにせよ、最終ラインがフィードを狙い澄ましているのではなく、出しどころに困っているような印象が残りました。

 

□試合展開

さてさて、スコアは前半からうごきます。クイックリスタートからどさくさ紛れにドリブルを始めた三田が、ヌルヌルと中央突破に成功して、そのまま先制ゴールをあげました。こうなるとFC東京は堅い。そして仙台は破壊力に欠く。とはいえ打開しようとしないわけにはいかない。後半途中に仙台は選手交代と併せてシャドーの関口を左WBに回すなど配置を換える。FC東京もアダイウトンからディエゴ・オリベイラにスイッチするなどして応戦。仙台は途中投入の道渕が潤滑油的に存在感を示すなどしましたが、最後はジョーカー永井謙佑のフォアプレスがそれらを凌駕して、FC東京が手堅く逃げ切りました。

 

たぶん世田谷のが絶対値が高かった〜スフィーダ世田谷vsFC十文字ベントス(9/20)の周辺をウロウロと…☆現地観戦記☆

□試合前

この日も試合前には都内を散策したりして。ワタクシが大学生だった頃、京王相模原線ユーザーだったのですが、ごく稀に「大島行き」というのがありました(「東大島行き」だったかも)。それ以来、ワタクシの憧れの場所、それが江東区大島。一帯は都営住宅タウンなのですね。で、団地の一角に「おがわ」という蕎麦屋があったので入ってみた。高度成長期からバブル期にかけて開発された公団には、だいたい蕎麦屋があります(ありました)、増田屋的な。

メニューを眺めた結果、「ざる蕎麦と親子丼のセット」をオーダー。食べてみて、「あれ⁈美味しいぞ」と。「むむ、美味しいぞ」でも、「おぉ、美味しいぞ」でもなく、「あれ⁈美味しいぞ」。大袈裟に本格派感が前面に押し寄せてくるとか、そういうのではなく、言うなれば、食堂のカレーがメッチャ美味しかったときの感動です。お昼とはいえ蕎麦屋ですから、もちろん瓶ビールも頼みます。最近は、夜に飲むなら生ビール、昼に食べ物屋で飲むのは瓶ビールって感じになってきました。チビチビお茶代わりに飲めるのが良いのです。ってのを満喫してから都営新宿線京王線飛田給を目指しました。

 

□ピッチ上の両チーム

女子サッカーで、しかも2部とくれば、今ひとつどう見れば良いか難しい。女子サッカーってそういうものだったようなきもするし、この試合固有の特性だったのかもしれませんが、前半はスフィーダが相手陣内で守備をしている時間が長かった。攻撃しているのではない、プレスをかけているのです。だけどボールは相手陣内。攻撃については、手数は少なめ。でもシンプルにシュートまでやりきる、そんな感じでしたっけね。

逆に十文字は、スフィーダのハイプレスに四苦八苦。マイボールになっても、なかなか前を向けない。剥がせない。いわゆる“ビルドアップ”が不全状態。とはいえスタイルはあって、「ツートップに相手の裏を取らせて、サイドを走らせよう」という狙いは一貫していたように思います。そこから人数をかけるのか、少ない手数でシュートにいきたいのかは、よくわかりませんでしたが。

 

□注目点

女子サッカーにほ、男子ではなかなか見かけないプレーがありますよね。例えば、キーパーの図上を越えてゴールネットに吸い込まれていく、フンワリとしたロングシュート。まず、男子と比べてキック力がないので、ロングシュートが山なりになってしまう。では、そんなロングシュートに意味がないかと言うとそうではなくて、キーパーはキーパーで、サイズも小さいし、ジャンプ力も男子よりは劣るので、そういう山なりシュートでも決まるのですよね。で、こういう光景を見て、「男子と違ってレベルが低い」と感じるのか、「これこれで、男子とは違った面白さがあるな」と感じるかで、女子サッカーという(男子サッカーとは異なる)競技を楽しめるかどうかが分かれるのかな、などと考えた次第です。

 

□試合展開

試合はわりとスコアが動きました。早い時間帯にスフィーダが9番のヘディングシュートで先制します。サイドからのクロスに奇麗にあわせたのですが、女子としては9番のジャンプの滞空時間がかなり長かったような。スフィーダはさらに畳みかけショートカウンターから11番が押し込んで2点目。そこからはしばらく試合が落ち着いて、十文字も少しずつスフィーダのプレスをかいくぐれるようになってきた。そんな前半終了間際、コーナーからの流れで10番がファインショット。前半だけでスフィーダが3ー0としました。その前からバーやらポストやら直撃3連発だったので、必然のゴールとも言えます。

後半に入ってもスフィーダの攻勢は続き、コーナーキック地獄に十文字を追い込むと、連続何本目かCKからヘディングシュート。クリアしようとした十文字の選手がヘディングにヘディングをかぶせて、オウンゴールとなりました。ただ十文字もここから意地を見せ、ぐりぐり右から突破して最後は左ハーフの11番が決めて一矢報いると、さらに11番の選手がドリブルでスフィーダ守備陣を切り裂き2点差に追い上げます。しかし、後半も前半同様、終了間際のセットプレーでスフィーダが十文字を突き放し、そのまま完勝となりました。

 

□試合後

この試合の後は、お隣の味スタでFC東京戦。とはいえ3時間も間が空くので、いったん調布に引き上げます。以前に入ろうとして勇気がでなかった「潤」という喫茶店に突撃。やはり、齢も四十(しじゅう)を越えると、若者で賑わうフラペチーノ屋さんよりも、落ち着いた純喫茶を好むようになるのですよ。

東京には、なんだかんだで多くの商店街が残っていて、商店街が残っていれば純喫茶の一つや二つは健在だったりします。ちなみに「潤」がある商店街の名前は「調布銀座」という。この「〇〇銀座」という響きの持つ絶妙な(いい意味で)ウラブレ感(←褒め言葉)、たまらないですよね。フロアのお姉さん(と表現しておく)の愛想も素敵で、いまさら調布にお気に入りのお店が出来てしまったよ。

 

熱かったのか暑かったのか、どちらでもなかったのか〜町田vs磐田(8/19)の周辺をウロウロと…☆現地観戦記☆

□試合前

コロナ禍もとどまることを知らず、超厳戒態勢が続いております。例によって「不要不急の都県境を越える移動は控えましょう」が継続していて、Jリーグ観戦も原則その線。……「都道府県」というのは行政の枠組み、経済流通の枠組みとは、本質的に異なるもの。病院を用意するのは行政だから「都県境を越えるな」と言わざるをえないわけですけど、人の流れはそれとは別の論理で形成されている。ってのを最も実感するのが町田ですね。東京都民が都県境を越えることなく、どうやって東京都町田市に行けと言うのだ?

正解を教えます。まず小田急線は使えません。思いっきり神奈川県を通過します。京王相模原線も駄目です。稲田堤のあたりが神奈川県です。なので、まず京王線聖蹟桜ヶ丘高幡不動に向かって下さい。そこからバスなりモノレールで多摩センターに行って、で、無料シャトルバスです。都心から町田に都県境を越えずに行くのは、これしかないと思われます。

 

□両チームの現状

壮大な遠回りの末、辿り着いたは野津田公園。町田ギオンスタジアムをホームとする町田を率いているのは、今年からポポビッチ。第1次相馬政権→第1次ホポビッチ政権をトレースするように第2次相馬政権→第2次ポポビッチ政権。…ということは、ホポビッチが退任した後には、その頃にはフリーになっているに違いない、ヘディングの鬼と呼ばれたあの漢の第2次政権なのか? ともあれ、現状の町田を評価するなら「良くはない」といったところでしょうか。

乗り込んできたのはジュビロ磐田。昨シーズン途中からフベロさんが率いています。昨シーズンは名波さんが勤続疲労を起こし、跡を継いだ鈴木秀人がハチャメチャなことになって、絶望感に包まれているなか、多少ながらも希望を持てるチームにしたというので、それなりに評価されていますけど、ワタクシ的には、結局のところ降格させましたし、半信半疑。ということで、今シーズンを注視しているのですが、、、やっぱり半信半疑。決して良くはないですよね。シーズン、まだ先は長いですけど。

 

□ピッチ上の両チーム

何はともあれ大切なのは、いま現在どんなサッカーをやっているのか、ということ。ポポさん率いる町田は、ワンタッチ、ツータッチのパスをリズミカルに繋いでいこうというスタイル。ただ、いわゆる“ポゼッションスタイル”かというとそうではなくて、リスクを冒しすぎず、最小手数でカタチを作りましょう、という感じ。個人では安藤瑞季が良かったですね。前線でカラダを張ったり、裏抜けダッシュを繰り返したり、いかにもCFといったプレースタイルで。

対する磐田ですが、3バックでしたね。10代の鈴木を抜擢し、「伊藤とどちらがCBで、どちらがボランチなのかな?」と考えていたら両方ともがCBだったというオチ。サッカーの内容は少しわかりづらかった。だってフィールドプレーヤー10人のうち7人が黄色とオレンジの、同じデザインのスパイクなんですもん。スタジアムの観戦環境も相まって、誰が誰だかサッパリわかりゃしない。

 

□注目点

この試合で際立っていたのは伊藤洋輝の左足ですね。大型ボランチとして将来を嘱望されてきただけあって、キックの質はDFではなく、MFのそれ。糸を引くような弾道のロングパスはイチローのレーザービームを彷彿とさせる。しかも回転が綺麗ということでしょうか、受け手にとっても鬼パスになってないっぽいんですよね。この選手が最終ラインからゲームメイクできるのは、とても大きい。

もちろんこのポジションで使われている以上、本職は守備。その守備でも大きな穴はみせていなかったのみならず、キックが上手いから、クリアも綺麗。遠藤保仁なんかもそうなんですが、しっかりミートしてクリアするから、安心して見ていられる。ひょっとして、3バックの左CBというのは、この選手の天職なのではなかろうか。ボランチや4バックのCBも対応できるポリバレント性も加味すると、おそらく3421で挑むであろう五輪代表には打ってつけの存在かと思われます。

 

□試合展開

試合は…荒れました。荒れたといっても乱打戦になったという意味ではなく、レフェリーのジャッジが不安定だったのか、両チームの選手のバイオリズム的なあれこれの巡り合わせなのか、とにかくヒートアップする場面が多かった。それに伴ってポポビッチ監督の声も大音量になっていく。いや、これについては審判のジャッジ云々とは無関係に、そもそもポポさんが激情的なだけかもしれません。にしても声のボリュームが尋常じゃないよな〜。

ハーフタイムを挟むと両チームとも落ち着きを取り戻し、丁々発止は収まりましたが、スコア的にも落ち着きまくってしまいます。大勢としては磐田が押し込んでいたわけです。でも、決定機がたくさんあったかというとそうでもない。むしろ時間の経過とともに町田のカウンターが鋭さを増し、決定機の数、決定機の決定機感については町田の方が得点に近づいた。でも、決まらないんですよねぇ。となれば、どうなるか? そう、スコアレスドローになるのです。という一戦でした。

 

 

藤本寛也の壮行試合〜東京Vvs琉球(8/8)の周辺をウロウロと…☆現地観戦記☆

□試合前

え〜、都内にはですね、かつて都立図書館が三カ所あったのですね。日比谷、広尾、それから立川。そのうち日比谷の図書館は都立ではなくなって、ときどき図書館で調べ事をしてるフリして、涼みながら居眠りしたくなるワタクシとしては、まれに広尾の都立中央図書館に行くことがあります。

ただ、多摩の図書館には、そうそう行かない。というよりも、20年ほど行ってない。20年前は聖蹟桜ヶ丘に住んでいて、しかも大学生だったので、卒論云々とかで多摩図書館に行くことはあった。で、この日、久々に調べ事をしてるフリして(以下略)のため、わざわざウェブ予約して多摩図書館に行ってきた。多摩図書館、リニューアルして、もはや立川にはない。西国分寺にある。建物はピッカピカ。でも、閉架資料を借り出すときに、紙カードを預けて、返却とともに返してもらってっていうシステムは平成のまま。なんか、懐かしかったぞ。

 

□両チームの現状

東京Vについては、再開以来、ずっと一貫して「まあまあ」ですよね。ときどき、「永井サッカーは浸透に時間がかかる」なんて言われたりもします。その言葉の裏側には「浸透すれば、一気に駆け上がる(に違いない)」という期待が込められているかと思われますが、なんとなく、浸透したところで、ずっと「まあまあ」のままになるのではないかとの危惧もなくはない。風間さん時代の名古屋とか、大木さん時代の岐阜みたいに。

アウェイの琉球も、あまり絶好調という感じではないですね。というか「低空飛行」。尤も、苦戦はある程度予想されたことでもある。戦力的にも、昨シーズンは這々の体で残留したところですし、ただでさえ振興策が模索される経済状態の中で、高原のところとか複数のクラブが、限られたリソース、僅かなパイを奪い合っていて、そこに昨今の流行病。観光産業が占める比重が高いお土地柄だけに、これは厳しい。来シーズンも含めて、ベテラン監督たる樋口さんの手腕で、なんとかサバイバルを果たしてもらいたいところ。

 

□ピッチ上の両チーム

毎度毎度、思うのですが、東京Vって、『エルゴラッソ』なんかではゼロトップっぽくフォーメーションが表記されたりもするのですが、言うほどゼロトップじゃないですよね。スタンドからは明確なワントップに見えます。また、立ち位置は中盤逆三角形の433ってことになってますが、守備時はインサイドが攻め残ってウイングが下がたりするので瞬間的にクリスマスツリーになったりもする。

対する琉球ですが、風間宏矢はセントラルのユーティリティというイメージがあったのでボランチかトップ下だと思っていたら、右のハーフで起用されていました。逆に右のハーフかと思っていた山口和樹がボランチで、その山口和樹の相方が上里でした。高卒でルーキーイヤーから活躍しているので大々ベテランっぽく感じるのですが、まだ33歳かぁ。この選手の出場数もヤバいですよね。15年間、コンスタントに試合に出続けているので、普通に500試合出場とか達成してしまいそう。

 

□注目点

この試合の注目は、なんといっても藤本寛也でしょう。ポルトガルのジル・ヴィセンテFCに移籍する壮行試合ですからね。藤本については、大ケガをしていたこともあって、「J2では、もはや格が違うね!」って地位を築いたわけではないかと思いますが、安西とか中島翔哉とか、ポルトガルでは「安心安全のヴェルディユースブランド」が定着しているということでしょうか。まだまだケガ明けで、コンディションが100には戻ってなさそうですけど、まずはお手並み拝見ですね。

それにしても藤本、勝手に「高木3兄弟ー中野ー井上」の黒髪系譜ではなく、「河野ー小林祐希ー南」の茶髪系譜に位置づけられるパターンと思い込んでいましたが、壮行セレモニーに流れたビデオを見る限り、一貫して黒髪(多少の茶色は入っているにしても)ですし、スピーチではカンペを棒読みするのではなく、訥々と自分の言葉を紡ぎながら、感謝を表現していましたので、本当は前者の系譜だったのかも。ただ、訥々と言葉を選びながらも、次から次へと言葉が湧き出てくるタイプでもなさそうなので、言葉の面で壁にぶつからないよう祈るばかりです。

 

□試合展開

試合について、前半の戦いを端的に言いあらわすなら、「まずは一進一退」といった感じだったでしょうか。互いに志向するところの片鱗は見せつつも、十全には表現できていない感じ。ということで、ハーフタイムに積極的な動きを見せたのは東京Vの永井監督。アンカーを山本から藤田に交代。そうすると、確かに中盤でのリズムは良くなった。繰り返すこのジョエリズムですね。

とはいえ灼熱の戦いということもあり、徐々に両チームともトーンダウンしていく。KINCHOの夏、日本の夏、これもJリーグの風物詩。試合は終盤に「こういうときのためにVAがあります」という案件のPKで決勝点を挙げた琉球が9分のアディショナルタイムを凌いで勝ち点3を獲得しました。ヴェルディとしては後味の悪いPKでしたが、この時節柄です、サポーターはブーイングしちゃいけません。