岩尾の存在感向上中〜浦和レッズvs川崎フロンターレ(7/30)の周辺をウロウロと…☆現地観戦記☆

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埼スタに行く途中にイオンに寄る

埼スタでの試合ということで、その前にイオンに立ち寄りました。って言ったら普通はイオンモール浦和美園のことだと思うでしょうが、ワタクシが立ち寄ったのは浦和美園のイオンではなく、イオンモール川口前川です。

イオンといえば時々、プライベートブランドの「トップバリュ」が不味いと揶揄されますが、たぶん、不味いのはトップバリュの中でも「ベストプライス」だと思うのです(ウイスキーを除く)。トップバリュジャスコ時代の「シンプルリッチ」以来の系譜をひくPBなのに対して、ベストプライスはもともとダイエーのPBなんですよね。「安かろう悪かろう」を追求したダイエーを吸収したことで発生した二重PB状態。そしてベストプライスのクオリティでトップバリュも評価される。ちょっとイオンが可哀想です。

 

□渋い状態同士のマッチアップ

ロドリゲス体制2年目となった今シーズンの浦和ですが、どうにももどかしいですね。なんというか、水前寺清子イズム、あるいは「365日のマーチ」的世界観。要するに「3歩進んで2歩下がる」みたいな感じ。このチームも清水ほどではないにしろ、外国籍選手の稼働率が低いですね。ユンカーは相変わらずだし、シャルクって行方不明になってます?

事情は川崎も似ていて、また大島僚太が離脱したとか、してないとか。この選手も、とにかく稼働率が低い。ケガの多い星の下に生まれていなければ、今頃、日本代表の常連になっていたところなのでしょうが。ただでさえ過去のシーズンよりも薄くなっている中盤、鬼木さんもやりくりが大変ですね。一部の自称川崎サポは「フロンターレはもう終わりだ。鬼木さんには限界がある」とか騒ぎ出していそうですけど、狂犬加藤の名言を借りるならば、「(そもそも、その場所にいられることが)当たり前じゃないからな‼」って話です。「独走優勝できない=失敗」と評価されてしまう地位に川崎がいることは「当たり前じゃない」。鬼木さんのスーパーな手腕でこそ手に入れられた地位を所与前提として、そこを基準とした差し引きで監督や選手を評価するようになったら、応援しててもストレスが溜まるだけになろうかと思われます。

 

□浦和にとって幸先の良いファーストハーフ

さてオンザピッチ。浦和はWボランチの関係性が良かったですね。潰すディフェンスとダイナミックな推進力を発揮できる伊藤が前に出て、バランスが取れて攻撃の起点となる岩尾が低く構える関係性。ボランチは守備的な選手が前で、攻撃的な選手が後ろって棲み分けのが良いように思います。そして、岩尾はますます円熟味を増してますね。「ボールを引き出して、フリーの選手に大きく展開する」ってのを繰り返してるだけと言ってしまえばそれだけなのですが、判断力のオバケです。

一方の川崎はコロナの影響もあってスーパースクランブル。ベンチのフィールドプレーヤーは2人だけでキーパーが3人も入ってるんだから、そらもう、危機的状況です。その中で期待を担ったのはアンカーのシミッチでしょうか。この選手も歯がゆいところがありますね。ミドルパスの精度を生かすなら、攻撃時はCBと同じ高さか、それより低い位置に下がらないと輝かない。CBより前ではなかなか良いリズムで攻撃に絡めない。でも、あんまり下がってばかりだと、インテリオールの2人の流動性が制限されるし、歯がゆい。

試合は前半のうちに浦和が2点リードしました。先制点はモーベルグの折り返しを伊藤が押し込んだゴール、追加点はワンツーで中央を崩しきるというコンピプレーから松尾が決めきりました。この攻撃も起点の方向づけは岩尾でした。こういうところが岩尾の醍醐味です。

 

□浦和の綱渡りの完勝

2点差が付いてからは、基本的に川崎が浦和陣内でボールを持つ時間が続きます。その中でも相変わらず出色なのは家長の変態っぷり。絶対にボールを取られないし、バスもミスらない。ただ、この日は家長の変態しか状況を決定的に打開する武器が川崎にはなかった。やはり普段と違うメンバーだと、ボール1個分とか、一拍分のタイミングとかが合わない。川崎はなかなかスコアを動かせません。

もちろん、同時に浦和守備陣の奮闘も称えなければなりません。特にクロスとシュートに対してしっかりコースを消す守備のクオリティは非常に高かった。クロスやシュートの数ほど西川が忙しくなかったのは、その前の列でDF陣が弾き返していたから。

もっとも斜めパスに対する守備、特に家長のサイドからマルシーニョや橘田を走らす、浦和から見て右サイドの攻撃には手を焼いていて、実際にそこを崩されてPKを与えてしまいました。とはいえ、そこで気落ちせず、試合終了間際には再び引き離した。しかも前目の6枚のうちフル出場した関根と岩尾の2人で決めたゴールです。こうなると川崎にはカードが少ない。宮城のカットインや山村のゴール前への飛び込みなど、使えるカードを使って、それなりに機能させはしましたが、2点目を奪うには至らず。浦和が、一見すると綱渡りにも感じられる展開の中、粘り強く対応しきって、スコアとしては3ー0の快勝となりました。