パパと娘たちの物語?〜東京日テレベレーザvsジェフユナイテッド市原千葉レディース(12/29)の周辺をウロウロと…☆現地観戦記☆

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□ウォーキング・ウォーキンガー・ウォーキンゲスト

群馬で山といえば、いわゆる“上毛三山”ですよね、妙義山赤城山榛名山の。でも、少なくとも冬場に目をひくのは、間違いなく浅間山だと思うのですよ。山容も秀麗ですが、この山だけ真っ白な雪化粧になるので、とても目立ちます。でも、いざ写真を撮ろうとすると、なかなか映えないのですよ、これが。市街地から見える割には遠いからなのか、やや迫力を欠くきますし、何よりも、さして多くない高層ビルが、ここぞって角度でことごとく障害物になる。高崎問屋町駅で降りたら、絶妙に群馬パース大が視界を遮りやがる。

ともあれ、再び電車で新前橋まで異動して、そこから歩いて敷島公園を目指すという挙に出てしまいます。途中、群馬県民のソウルフードこと「シャンゴ」で満足度の高いランチを楽しんで、そこからはズンズンと歩いてアースケア敷島サッカー・ラグビー場を目指しました。歩いて敷島に行くのが初めてならば、そもそもサッカー・ラグビー場に入ること自体が初めてのこと。良いウォーキングになりました。なんならウォーキンガーであり、ややもすればウォーキンゲストであったと言っても過言ではないでしょう。

 

□選手の移り変わり

今シーズンのベレーザはリーグ戦でも初代王者への道が霞みつつある成績。なぜ苦戦しているかというと、これまでの抜群の選手層を支えていた「他チームだったらレギュラーなのにっ!」っていう選手たちが多くチームを離れたから。そこに加えて遠藤純にまで海外移籍の報道がされています。遠藤がいなくなることの戦力ダウンは言うまでもなく、それ以前にそもそもの頭数が厳しくないか?

対するジェフレディースですが、ジェフレディースといえば、いまだに菅澤優衣香のイメージが強かったりする。それから代表の常連としては川村が、当時、ジェフレディースでしたっけ?そう考えると割とフィジカルに特徴のある選手を生かすのが上手い時期があったといえるのかな?

 

□ピッチ上の両チーム

ピッチに目を移すと、ベレーザは、再開後を見据えているのか、まだ在籍している遠藤純がベンチスタート。代わりに木下が先発していて、それに応じてシステムも442ではなく433となっておりました。このシステムだと、やや植木が消えがちだったようにも思えますし、小林里歌子が仕事人というより労働者になってしまうきらいはあるものの、全体として距離感が抜群に良かった。ゆえにパスワークは特筆すべきクオリティで、序盤からハーフコート状態に追い込んでいました。

一方のジェフレディース3421ですかね。ただ守備のときは541になるというより、5221とか532とかになったり、WBの片方が落ちきらずに442になったりするような感じ。WBの疲弊を最小限にとどめることと、カウンターで最低限のコンビネーションが発動できるようワントップが孤立しないことを意識しているんだと思われます。

 

□ポゼッションはベレーザ

試合はとにもかくにもベレーザが圧倒的にポゼッションする展開。リーグ戦の順位はともかく、ベレーザが格上ってところを見せつけている感さえ漂っていた。しかし、ジェフレディースも落ち着いた守備と狙いの共有されたカウンターで対抗し、さらには村松がGKからのパントキックの対処を誤ると、そのまま持ち込んだ20番のシュートが決まり、先制までしてしまいます。

ゴールが決まった後のセレブレーションなんかみていても、ジェフレディースは雰囲気が良いですね。それもこれも、試合中のコーチングから推測するに、優しいパパみたいに選手を後押し続ける監督さんによるチーム作りの賜物なのでしょう。ちなみにベレーザの監督さんは、「いかにも監督!」って声かけをするのですが、なぜか中里に指示を出すときだけ「優ちゃん」と「ちゃん」付けなのがラブリーです。

 

□スコアはジェフレディース

後半に入っても構図は変わらなかったのですが、ジェフレディースはしたたかでした。押し込まれながらもカウンターを繰り返すのですが、そのカウンターが“時間を作る”に特化したカウンターなんですよね。自分たちの時間を作るというよりも相手の時間を減らすためのカウンターという感じ。時間あたりのプレー数を減らしつつ、相手に奪い返されるまでの時間を長引かせるという意図が濃厚に伝わってきました。球技の場合、どうしても流れの悪い時間帯があって、そういう時間帯をどのように凌かってのが非常に重要ですから、勝負の機微をわきまえたチームなんだと思われます。

で、そういう趣旨のもと、後半30分くらいにもカウンター。一度は防がれながらも繰り返しサイドを粘り強く崩しクロスを折り返すことに成功すると、飛び込んだ7番のキックは当たり損ないでしたが、逆にそれが奏功して追加点をあげることに成功します。さらに試合終了間際にも、同じように粘り強いカウンターからぽっかり空いたバイタルでフリーとなった6番がスーパーミドルを突き刺して勝負あり。ジェフレディースの完勝となりました。