シュートを打たないと秋田には勝てない説〜FC町田ゼルビアvsブラウブリッツ秋田(6/13)の周辺をウロウロと…☆現地観戦記☆

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□個性派指揮官対決

なんだか町田って、名将再生工場化してません?川崎で挫折を味わった相馬さんを再度迎え入れ、「相馬直樹ここにあり!」って存在感を示す機会を与えて指導者としての価値を見直させたのが町田。そして、現在はホポビッチさん。この人も町田出戻り組ですが、近年はステップアップするとともに、高いレベルのリーグでは少し苦戦しがちだった。けれど、町田に出戻りしてからは、快調です。

対する秋田の指揮官は吉田さん。この人は隠れた名将ですね。沼津時代の実績とか、吉田さん以前以後と比べて出色極まりない。決してサービス精神が旺盛とはいえないコメント対応とか、見た目も含めた武骨な感じが、なんとなく大木さんの雰囲気と共通する。まあ、吉田さんと大木さんとでは、志向するサッカーのスタイルは真逆ですけど。ちなみに吉田さんのサッカーを批判する人は、実は吉田さんが読売出身ってことをどう捉えているのか、少し興味があります。

 

□高江のビルドアップを迎え撃つ鎌倉武士

一見するだけで町田が健闘している理由がよくかりました。高江がしっかりとプレーメーカーの役割を果たしていますね。ミドルサードの位置から、一ひねりあるというか、視野の広さを感じさせるパスを前線にグサグサと刺していきます。「よく通したな〜」というスルーパスがあったり。ビルドアップでは2CB間に落ちていました。このやり方って、いまや半周遅れ感がなくもないですけど、その分、多くの選手にとって慣れ親しんでいるとも言える。

武骨な吉田さんを大将とする秋田は相変わらず、源平合戦における鎌倉武士のような戦い方。「まずは大将を探せ! 見つけたならば、一目散に首をとりに行け〜!」みたいな。そして、鎌倉武士は平和な近世の呑気な武士と違って「武士道とは死ぬことと見つけたり」なんてことは言わない。「無駄死こそ、最大の恥辱なり」って価値観。秋田の攻撃もそんな感じですよね。

 

□秋田にとっては注文通り

キックオフ直後は秋田のペースに引き込まれて落ち着かない蹴り合いに付き合ってしまった町田ですが、時間の経過とともに、秋田のプレー強度の高さを逆手にとって、良い位置でファールをもらいつつ、高江のゲームメークを生かし出す。ただ、ほとんどシュートは打てないままハーフタイムを迎えました。

前半スコアレスが、より「予定通り!」だったのは秋田。後半になると隠した牙をちょいちょい露わにしはじめる。そして先制したのも秋田。ロングスローと見せかけたフェイクな普通のスローインを投げた鈴木が、ワンツーを受けてクロス。逆サイドどフリーになっていた加賀がきれいに町田ゴールに突き刺しました。こうなると町田は必死です。必死ですが、それを嘲笑うかのように、鈴木が今度は直接フリーキックを放り込み秋田がリードを広げます。逆に町田は蟻地獄。長身選手を立て続けに投入するも、そもそもセットプレーのチャンスを作れないままタイムアップとなりました。

 

□いろいろ言いたいことはありますが、結局のところ…

この試合、いろいろと書きたいことはあるんです。例えば、後方の座席にいたオジサマ二人組が90分間尽きないハードワークで能書き垂れ合い合戦に興じていて、じゃれ合っているとしか思えなかったとか、ケータイゲームで業績を押し上げたIT企業が親会社になっただけあって、ドラクエ感覚で野津田を“天空の城”演出していて、それが「さすが、米のことは米屋!」って感じだったり、ついに完成した新スタンドデビューしたら、メッチャ見やすかったり。

いやあ、新スタンド、良いですね。人数制限のない状況下での定価が気になりますが、今後、メインスタンドの料金を自発的な意思で支払うことはないのではなかろうか。でもね、一番言いたいのは、たぶん、秋田のようなチームから点数を取ろうとすれば、「とにかくシュートをたくさん打て。今日に限ってはシュートの本数を競い合う競技と勘違いしてもよい‼」ってやるのが、最も効果的なのかな、ということだったりします。

 

□厚切りトーストと茶そば

この日は朝から喫茶店で由緒正しきモーニングをいただく。東京でレトロ喫茶といえば上野のわけですが、数ある名店の中からチョイスしたのは「王城」。とりあえずモーニングメニューに目を通し、「厚切りトースト」をオーダーして、それはそれは広辞苑みたいに分厚い厚切りで大満足だったのですが、常連さんらしき人は単品ピサトースト+単品ドリンクで頼んでいたので、次回以降の参考にしようかと。

ランチは明大前と東松原とで正三角形になるようなところにある「茶そば いな垣」。茶そば、メッチャ旨かったです。上品なんだけど、ボリュームも男子の胃袋に好意的。超絶好物の「野菜天ざる」があってオーダーしたのですが、惜しむらくはお供がノンアルコールビールだったこと。絶妙に「1964年の初恋よ、もう一度!」な世代が社会を動かしているという巡り合わせの悲劇を恨むしかあるまい。オリンピックさえなければ……