逃げ切ることの難しさ〜甲府vs岡山(7/27)の周辺をウロウロと…☆現地観戦記☆

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今週は、まず小瀬です。中銀スタジアム。ホームの甲府ですが、う〜ん、調子が良いのか、そうでもないのか、なんとも評価を下しづらい。新監督でシーズントップから常に昇格枠を争っているのだから、悪くないのは間違いない。ただ、とはいえ、ここ最近はプレーオフ争いを行ったり来たり。ってことを鑑みると、「大変良くできました(できてます)」という花丸評価を与えるほどのこともない。

そういう評価の難しさについては、アウェイの岡山とて同じ。この試合直前の順位はプレーオフ圏内に飛び込んできましたが、総じて10位前後を行ったり来たりしているイメージ。というか岡山というクラブが、例年、10位前後の順位を行ったり来たりしているイメージ。そこに、新監督として有馬さんが赴任してきて、それで一桁後半の順位。及第点なのか落第点なのかさっぱりわかりませんが、甲府と岡山の順位が近いことだけは理解できます。

 

この日は甲府ということでプチ旅行。どこかに立ち寄ろうかと思案したところ、河口湖に行くことにした。……河口湖と甲府、まあまあ遠いですけどね。河口湖といっても湖そのものを眺めるつもりはさらさらない。富士山世界遺産センターを見学することにしたのです。そのためのプランニングも、自分では完璧に練ったつもりでいたのです。のですが、大きな大きな落とし穴が……。河口湖近辺のバスって、基本としてダイヤを守るという発想がなさそう。バスが遅れに遅れて見学時間がミニマムもミニマムに。ともあれ、世界遺産センターの次は「シンバルズ」という富士桜ビールの直営レストランを目指す。これまたバス。シャトルバスかと思いきや、実質的には循環バスだっのですが、こちらもダイヤを守らない(世界遺産センターも今回も無料循環バスなんで、ホントは文句を言ってはいけない)。15分予定のはずが25分とかかかる。70分予定が80分になるのはわかるんですよ、でも、15分予定で10分も超過するかねえ。というか、守れないダイヤを立てるな、と。こちらはそれを信用してプランニングしているわけであって、所要時間15分予定のところで9分も余裕を見たにもかかわらず、電車に乗り遅れるとは、、、ねぇ……。

 

さて、視線をピッチに。甲府のスタメンで感慨を禁じえなかったのは、小椋と佐藤和弘がダブルボランチを組んでいたこと。2人とも、ホーリーホックで名を馳せたといって良い選手。水戸産(厳密には違いますが)の両選手が、めぐりめぐってダブルボランチを組んでいるなんて、これをロマンと言わずして、何をロマンと言うのか!(大げさ)

岡山は岡山で、ダブルボランチのロマンティックが止まらない。なんせ喜山と上田康太。どちらも修業時代に岡山に立ち寄り、羽ばたき、そして帰省してきた選手で、技巧派レフティ。このコンビもなかなかロマン溢れる。ちなみに、レフティが2人並んでいるので、左右はどうなるかと思っていたら、基本的には、その気になればトップ下もできる上田康太が左前、その気になれば最終ラインもできる喜山が右後みたいな感じで、喜山よりも上田の方が、よりレフティ属性が強いのかなとか思ったのですが、時間とともに左右は逆傾向になっていったような。

 

試合の展開は甲府が先制。苦しまぎれに蹴り出したボールにウタカが絡んでいき、相手DFを引きずり倒して独走。その折り返しに曽根田が合わせました。もはや反則。「ウタカ+スペース=チート」であることを説明するのに多言は要すまい。とはいえ、それで甲府が岡山を圧倒したかというと、そうでもない。基本的には一進一退の時間帯が続きました。先制点までは「ポゼッションの甲府とカウンターの岡山」だったのが、「カウンターの甲府とポゼッション岡山」へと構図は正反対になりましたが。

甲府が先制してから岡山が攻勢を仕掛けていたのですが、後半になると割と一方的な展開となっていきました。厳しい言い方をすれば甲府の腰が引けてしまった。その結末が試合終盤の大逆転劇です。同点ゴールは、けっこう不安定だった審判のジャッジとの相性が悪かったという要素もありますし、逆転ゴールはオフサイドを主張するのに気をとられて抜け出した相手の対応に集中しきれなかった部分もあろうかと思いますが、いずれにしても甲府サポーターの怒号が飛び交う結末となってしまいました。

 

それにしても、サッカーにおいてリードを守りきるというのは難しい。結果論的に言えば伊藤監督の采配が裏目に出た。1枚目のカードを切ったとき、アウトになる横谷がなかなかピッチから出ずイエローカードをもらった。この手の遅延行為は近年、珍しい。それくらいチームは青息吐息だったということなのでしょう。その要因の一つにファジアーノ左SH仲間のキレッキレなドリブルを止められなかったことがある。そこで、チンチンにされていた湯沢に代えてCBの新井を投入しましたが、残念ながらそれでも守備は安定しない。そして、最大の問題は3枚目のカードの切り方。ウタカを下げました。前線で頑張れる金園を入れるという判断に合理性はありますが、その一方でウタカの爆発力を失ったことで陣地を回復する術を放棄してしまった。アバウトなボールを蹴れなくなったことで、パスミスばかりが目立つこととなり、まあ、逆転されたのも必然といえば必然ということになるのかもしれません。