好ゲーム!〜湘南ベルマーレvsジュビロ磐田(5/19)の周辺をウロウロと…☆現地観戦記☆

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Wヘッダー2試合目は平塚競技場。実質的経営破綻となりJ2で苦汁を舐め続けた10年があって、ここ10年弱は典型的なエレベータークラブとして奮闘してきた湘南は、まさに今、脱エレベータークラブを目指している最中。今シーズンの成績は、いわゆるプロヴィンチャのそれですが、無事に残留を果たしたならば、来シーズンはきっも結果にコミットしてくれるはずです。それにしてもRIZAPは儲かってんだなぁ、と。次は誰を痩せさせるのだろうか。

対戦相手はジュビロ磐田。黄金期から世代交代やらなんやらに苦労していましたが、名波さんが率いるようになったここ数年は、中堅クラブとして、経営規模に応じた成績を安定的に残すようになりつつあります。クラブのレジェンドでもありますし、このまま長期政権になっていくのでしょうか。かなりクレバーな方ですので、なんならベンゲルみたいなスタイルの長期政権になっても面白いかも。やはり監督として成功するは、闘将系の選手ではなくて、クールな理論派なのでしょう。

 

■前半

まあ、平塚競技場に来たら、サンクトガーレン一択ですよね。老舗の地ビール屋さん。ふるさと納税で日本各地の地ビールを飲みまくるワタクシとしては、ええ、サンクトガーレン一択なわけですよ。この日は試合開始2時間弱前に到着しちゃったもんだから、いっそのことコンプリートしてやろうと飲みまくる。ますば緑色ビールことプレベル。味はIPAとかラガーとか、そういった感じの苦味がたつ味。好きです。ひょっとしたら、後で飲んだYOKOHAMA IPAと味は同じかも。

でも。ここの売りはフルーティー系。「ベルマーレピール」というチーム名を冠したビールはオレンジだかなんかのビール。酸味があまり好きではないので、正直、フルーティー系はあまり好んで飲むってことはなかったのですが、やはり、いろんな賞を与えられている逸品は違う。激ウマですな。同系列のパイナップルエールも、そう、激ウマですな。特にパイナップル感は、めっちゃパイナップルでした。

 

そんなこんなでキックオフ。この試合の構図を一言で表現するならば“日本的サッカー対決”ということになろうかと思います。名波ジュビロのスタイルって、なかなかイメージしづらいですよね。あまり極端なことをやるってスタイルではない。敢えて挙げるならば“凡事徹底”といった感じでしょうか。ハードワークとか奪ってからの動き方とか、ベーシックな約束事を守りつつ、各人がそれぞれに与えられた役割を履行していくってイメージ。

それに対して、もはや“湘南スタイル”という言葉が定着しつつあるベルマーレは、とにかくハードワークとか、運動量とか、全員攻撃全員守備とかを突き詰める。要するに日本人の勤勉性を前面に押し出すスタイルですよね。この試合でも、チャンスと見るや、思い切って守備陣がドリブルで持ち上がるってシーンが何度もありました。ジュビロの“凡事徹底”に対して、ベルマーレの“勤勉性”、どちらも日本の部活文化の基層ですよね。だから、見ていてストレスが少ない。

 

■後半

双方とも段階を踏んでチームを作り上げてきた同士なので、前半から引き締まった好ゲームとなりました。やるべきことをしっかりとやるチームの対決というのは、必然的に引き締まる。ダレることがない。そんな均衡を破ったのは、ベルマーレ。杉岡の低弾道クロスに梅崎(か、誰か)が飛び込み、バーに弾かれたボールに野田が反応してヘディングで押し込みました。野田、このゴールに限らず、動きが良かったですね。

追いかけることになった磐田は、切り札の中村俊輔を投入。そうか、俊輔、ベンチにいたのか。それはビックリだ。でも、湘南は、それくらいでビビらない。キジェ監督は、若い選手をドンドン、ピッチに送り込む。そして、素晴らしかったのは、梅崎を含めた交代選手が、確実に運動量を付け加えていたこと。要するにメッチャ走ってた。当たり前のことのように見えて、これがなかなかできないもの。それがちゃんとできるというのは、素晴らしいことです。

 

さて、この試合で注目していたのは、湘南の坂圭祐。本ブログの名前の由来である四中工出身者ですね。高校生の頃が、大きな期待と、CBとしてはサイズが小さいことへの不安が隣り合わせだった選手。無事にプロサッカー選手となり、20番を背負っています。湘南の20番というのは坪井慶介が付けていた番号で、坪井も四中工出身。偉大な先輩に追いつけ追い越せ。

ちなみに、この日マッチアップしたのは川又。そうですね、彼も背番号20です。この20番vs20番はエキサイティングでした。日本代表候補のCFに対して、坂は慎重に対応していました。基本的に不用意には飛び込まない。我慢強く、カラダをくっつけて相手の動きを制限するという守備に徹していた。そして、しっかりと自由を奪った上で、自分ではなく、左右のCBに競り合いを飛ばせる。クレバーです。カラダの小さい選手だって、努力と工夫で克服できることを証明してもらいたいですね。