中国の粘りと日本の若さに思いを馳せる【日本vs中国】の周辺をウロウロと…★テレビ観戦記★

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■日本 3 vs 3 中国[東アジアカップ 07月21日]

あっという間に先制点を許しましたね。栗原のPK献上が直接的な要因ですので、ある種の‘ネットの住人’は無責任かつ安直に「栗原イラネ!」とか言い出すのかもしれませんが、守備陣の全員がボールウォッチャーになっていたので、そっちの方に主要因はあるでしょう。

ただ、日本も前半のうちに同点に追いつきます。高萩のコーナーキックを中国守備陣がクリアしきれず、工藤が頭で折り返すと、ゴール真ん前の栗原のもとへ。栗原は汚名返上のヘディングシュートを突き刺しました。いわゆる一つの‘自作自演’。あるいは‘プラマイゼロ’。何にせよ栗原にしても、チーム全体としても、落ち着きを取り戻しました。

後半になるとジリジリと実力差が露呈していき、日本が圧倒的に攻め立て、勝ち越しゴールを奪います。波状攻撃を仕掛ける中、青山が左に展開。槙野が簡単に、かつ、質の高いクロスを入れると、柿谷がヘディングで押し込みました。それにしても、ヘディングかぁ、柿谷のA代表初ゴール。まぁ、いわゆる‘持ってる’ということなのでしょう。

勝ち越した後も日本のペースは続き、リードを広げることに成功。中国の攻撃を受け止めてのセカンドボールを低い位置で高萩が拾うと、視野の広くてエンジェルなロングパスを柿谷に届ける。柿谷は猛然と走り込む原口を囮に工藤の足下にベルベットパス。工藤が、工藤らしい、平凡に見えてストライカーを感じさせるシュートをゴールネットに転がしました。

で、このあたりから中国の運動量がガクンと落ち、かつファールが増えていきます。「さすがは‘小皇帝’たち。堪え性がないなぁ」なんて先入観丸出しで眺めていたら、予想していたほどはグダグダにならなかった。ファールにしても、かつて‘カンフーサッカー’と称されていた頃ほどはヤケクソじゃなかったし。

そうやって、少しずつグローバルスタンダードを理解し始めた中国代表は、最後まで試合を諦めません。そうすると勝負の女神も味方をする模様。ゴール前の混戦でクリアしようとした駒野の足が相手選手に当たって、それが危険な行為と見なされ、再びPKを献上してしまいました。そして失点。栗原の時と同様に、こちらもPKの直前に、守備陣全員の足が止まってバー直撃のシュートを許していたので、そっちこそ問題。

ただ、少し前の時間に槙野が遅延行為を取られていましたし、レフェリーこそオーストラリアのセットでしたが、20世紀以降の日本の立ち位置を鑑みたとき、アジアでの大会では総じてアウェー状態の雰囲気になるわけで、駒野としてはその辺りのことを踏まえて、いっそうの慎重さが必要でした。唯一のベテランが、この調子だと、若いチームは浮き足だって修正できません。結局、後半42分に孫のスライディングシュートで同点に追いつかれ、まさかのドロー発進となってしまいました。およよ。