アルアハリの戦術についてアレやコレやエジプトの歴史を投影してみる【モンテレイvsアルアハリ】の周辺をウロウロと…★テレビ観戦記★

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モンテレイ 5 vs 1 アルアハリ[CWC5位決定戦 12月19日]

キックオフ早々、あっという間にモンテレイが先制しました。右サイドを駆け上がったファレスのクロスをスアソが収めて見事なスルーパス。抜け出したカルドソがしっかりと決めきりました。というか、カルドソって、少しエジルに似てます? 顔的に。

しかし、アルアハリアルアハリで、あっという間に追いついしまう。ケナウィのアーリークロスをメタエブが東アジアカップの韓国戦における柿谷曜一郎もビックリなくらいのトラップで収めて、そのまま左足を振り抜きました。

で、「そろそろ試合も落ち着き出すのかな」と思った前半の21分。カルドソスアソを囮にしたスルーパスデルガドに届け、デルガドは正確な技術を駆使して確実にシュートをネットに突き刺します。デルガドは、いつ見ても眉毛に迫力がありますね。

こうなると、ペースはモンテレイデルガドが蹴ったライナー性のコーナーキックにCBのロペスがダイレクトボレーで合わせます。非常に抑えの効いた教科書通りのボレーシュート。それをセンターバックが繰り出す。このあたりは、さすがメキシコのチームです。

そして、前半終了間際には、3点目を決めたロペスが流れの中でスルスルスルとオーバーラップ。PAに侵入するとPKを獲得。それをエースのスアソがオラオラオラとキッチリ決めて、これで事実上、勝敗の行方は決してしまいました。

てなわけで後半には、縦に速く、かつ、ダイナミックなカウンターから、またまたスアソが‘収める→溜める→アシストのスルーパス’って働きをし、最後はデルガドが、この日2点目のゴールでトドメを刺す。さすがにモンテレイとしても、ラジャ・カサブランカに敗れた溜飲を下ろしたでしょう。

にしても、アルアハリは厳しかった。その理由を探ってみると、アルアハリって、あまりブロックを作ったり、ラインを敷いたりって守備をしないんですね。システム的には4バックなんですが、相手の動きにつられてなのか合わせてなのか、とにかくボランチやSHが最終ラインに入っていき、5バックにも、6バックにもなってしまう。だからボールを奪う位置が異様に低くなって、なかなか反撃に移れない、と。で、こういう守備をしているとオフサイドが全く取れない。思えば、エジプトといえば、ローマ帝国やらクレオパトラやらシーザーやら王家の謎やら、なにかと策略、謀略、つまりは‘罠’に翻弄された歴史を持つ。そういう国ですから、どうしてもオフサイド‘トラップ’には抵抗があるのかもしれませんね?