レポーターさんの苦難に同情しつつ、東京ドイツ村に思いを馳せる【FC東京vs神戸】&【関東第一高校vs実践学園】の周辺をウロウロと…★テレビ観戦記★

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FC東京 0 vs 1 神戸[Jリーグ 11月17日]

大雨ゆえ互いに‘相手に縦の浮き球パスを届ける’を応酬するという展開のなか、「珍しくグランダーの楔がFWに入ったな」と思っていたら、そのままワンツー気味にリターンを受けた神戸DF奥井が攻めあがってJ初ゴールをあげます。で、そのままヴィッセルがFC東京の猛攻(気味)を凌いで、残留に向けて貴重な勝ち点3を獲得しました。

この試合は数日経ってからMXテレビの録画を見たのですが、試合の翌日はJ1昇格プレーオフで、ワタクシも三ツ沢まで観戦に赴いておりました。三ツ沢ですから、横浜駅からバスに乗ります。そうしたところ、乗り合わせた男性2人組が、この試合を生観戦していたらしく、次のような会話をしている。

「つーか、FC東京生え抜きの選手って、判断力が残念だよね。。。まったく。。。なぜ梶山とか石川とか徳永はボールが止まるのが分かっているのに水たまりに向かってグランダーのパスを出すのだろうか。移籍組は浮かそうとかしていたのに・・・」

それくらい、味スタが巨大なバケツとなったような試合。そりゃ、アクシデントは頻出します。例えば、後半が開始すると、レポーターさんがハーフタイムコメントをボールデッドのタイミングで差し挟もうとした際の一コマ。

「え、ヴィッセル神戸・安達監督ハーフタイムコメントを…、あ・・・」

しばらく沈黙。アナさんがすかさず

「ハーフタイムコメントは後ほどお願いします」

しばらくしてから

「ではハーフタイムコメントお願いします」

・・・沈黙

「では、また・・・」「ハーフタイムコメントをお送りします」「!!。で、では、お願いします!」

みたいな。

ハーフタイムコメントって、往々にしてこうなりますよね。いつも思うのですが、このとき、レポーターさんには、どういうトラブルが襲いかかったいるのでしょうか?風が吹いて紙が飛んでしまっているとか、大雨でインクが滲んで読めなくなっているとかするんですかね?だとしたら、かなり初歩的な現象ですし、タブレット的なものを利用すれば、解決しそうなものですが、そんな‘ナウなヤング’を導入すると、‘古き良き’が姿を消すから良くないとか、そういうことがあるんでしょうか??

関東第一高校 0 vs 1 実践学園[高校サッカー東京B予選 11月18日]

近年の高校サッカーというのは、〈パスワークや足下の技術、コンビネーションを前面に押し出し、クラブチームのユースが行っているようなサッカーを志向する〉チームと、〈ロングボールや縦に速い攻撃を基本に運動量を活かした高校サッカーらしいサッカーを、あくまで追求する〉チームの二極分化が加速度的に進行しているように思われますが、この試合などは、まさに、そういった構図。

関東第一は前者のパターン。442のサイドハーフボランチ・SBのトライアングルによる崩しを重視し、人数を掛けたサイドアタックを仕掛けるという、流麗なサッカーを披露していました。ついでにいえば、相手GK前で直接シュートを狙うFKをキーパーの渋谷君が撃つという、‘小癪な感じ’までお披露目してくれて、まさにユースっぽいサッカー。

一方の実践学園は、関東第一の分厚い攻撃に分厚い守備(=人海戦術)で対抗し、数は多くないものの自らのチャンスとなれば、縦に速いアタッキングを発動させる。いわゆる‘縦ポン’ではないものの、‘テクニカル’というよりも‘実直’という言葉が似つかわしいサッカーでした。

というわけで、互いの凸と凹が、きっちり噛み合った好ゲームとなりましたが、ここはプリンスリーグでも高円宮杯でもなく、全国高校サッカー選手権予選。テクニカルにチームは愚直なチームに負けると相場は決まっています。後半ロスタイムのセットプレーで、実践が関東第一を下しました。

ちなみに、関東第一高校って東京都なんですね。アナさん情報によると江戸川区とのこと。下町というか住宅街というか、都心ではないですが、典型的な‘都内の高校’。そうか、ちょいとこれは意外ですね。‘関東’なんて枕詞を頂く学校は大抵、東京都外の辺鄙なところにあるものとばかり思い込んでおりましたので。

例えば‘関東’が名前に付く最も知名度の高い学校法人といえば「関東学院」だと思いますが、ご存じの通り関学(関東では関西学院ではなく関東学院のことを指す)は神奈川県横浜市金沢区、横浜といっても京急線のだいぶ先っぽの、ほとんど横須賀というか、マグロとかが美味しそうな雰囲気のある地域にあります。

関東学園に至っては、群馬県太田市ですよ。太田市といえば、焼きそばで有名ですけど、ここは東武線で、〈伊勢崎→足利→太田〉の順番で、やっと到着するところ。〈伊勢崎→足利→太田〉というのは、群馬を越えて栃木に入って、もう一回群馬に入って、ようやく辿り着くわけですから、もはや、「そんなもん‘関東’じゃないだろう!」と。実際には、めっちゃ関東ですけど。

千葉県にあるにもかかわらず‘東京ディズニーリゾート’と名乗ったり、房総に所在しているのに‘東京ドイツ村’と命名されたりと、名前には、よりブランド力の高いフレーズを選ぶものですが、おそらく‘東京’よりもブランドイメージの劣る‘関東’を敢えて背負うところに、関東第一高校の心意気を感じようではありませんか。