なかなかの好試合についてアレやコレや絶賛してみる【CWC3決】の周辺をウロウロと…★テレビ観戦記★

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■クルスアスル 1 vs 1 オークランド・シティ[CWC3位決定戦 12月21日]

オークランドは、この試合で4試合目ですかね。もはやお馴染み。「8日で3試合!」というのはよく聞きますけど、「10日で4試合!」となると選手たちも、そうとう大変かと思われますけど、アマチュアチームなんでターンオーバーなんてできません。クルスアスルもアフリカの2チームとかとは違って、今大会を通じて相対的に緊張感の伝わるサッカーをやってきていますので、全体として、見ていて面白みのある攻防が繰り広げられました。

 

 

で、前半はスコアレスのまま前半ロスタイムへ。この大会は「中盤を飛ばして、かつ、その飛ばすパスが明後日の方向にばかり飛んでいる」って前半が多かったで、グッドな前半45分だったと思います。なんてことを考えていたら、突然、ハーフタイムに突入する前のラストプレーで試合が動いて、ドフリースが抜け出し決めきりました。「ドフリースはどフリーっす」ってフレーズ、一度でいいから聞きたかったんですけど、このシーンでもどフリーではなかったっす(注:「ドフリースはどフリーっす」ってについては、後半27分に都並さんが発しました)。

 

 

後半に入るとクルスアスルはヒメネスを投入。この選手交代で旗色がガラッと変わりました。クルスアスルが攻めて、オークランドシティは受けに回るという構図に。そして、後半10分くらいに、クルスアスルは同点に追いつきます。フォルミカがサイドにはたくと、ベラがクロス。ロハスがたたきつけるヘディングシュート。一度は岩田が弾きましたが、こぼれ球がロハスの目の前に跳ね返り、そのまま突き刺されました。このへんは中南米王者の本領発揮。

 

 

その後も、勢いに乗るクルスアスルが猛攻を畳み掛けます。緒戦から堂々と向こうを張って勇戦を続けてきたオークランドにとっては今大会で初めてワンサイドモードに追い込まれてしまいました。で、「このまま、試合はワンサイドのまま進むんだろうなぁ」と思ってしまったのですが、オークランドは、ここから立て直すんですよ。勝ち越してもおかしくない雰囲気を作り出した。立派です。そして、PK戦を制してしまうのですから、とても立派です。

 

 

 

というわけで、またまたPKにまでもつれ込んだ一戦となりましたが、前半から両チームともに中盤でのビルドアップを大切にしていて見応えがありましたね。というか、中盤でのビルドアップという概念を両チームともに保持した試合って、この大会では、この試合が初めてだったんじゃないでしょうか。もっとも、最初の何試合かはラバトのスタジアムで開催されていて、ラバトのピッチはスポーツ大臣が更迭されてしまうくらいの劣悪さ加減でしたから、そういうことの影響で、ビルドアップなんてやっている場合でじゃなかったのかもしれませんけど。

 

 

ともあれ、特に後半のクルスアスルのパスワークには見所があった。そのスイッチは先述したようにヒメネスの投入。なんといっても彼の個としての技術がずば抜けている。クサビのショートパスがスパスパ通る。加えて、彼の投入が合図となってチーム全体が「グランダーのパスを丁寧に繋ごう」というところで意思統一された。明らかにリズムというかペースというか、ゆっくり感が増したんですね。イメージ的には2014シーズン終盤のマリノスにおいて、中村俊輔が投入されたときのペースチェンジに近かったかもしれません。