横河武蔵野FCvsジェフリザーブズの周辺をウロウロと…

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以前のエントリーで「サッカーの楽しみ方は無限にある」みたいなことを述べましたが、ではJFLの楽しみ方は何か?一応、JFLを見るときは元Jリーガーに注目するんですが、この試合では別の楽しみ方もあるのかな、なんてことを感じたりもしましたので、その辺りのことを。

年に一回か二回のJFL観戦。横河武蔵野FCについては昨年、「南北多摩ダービー」を堪能したのですが、ジェフリザーブズについては23年ぶり。というか、前回、リザーブズの試合を見たときは「さすがはジェフ、リザーブズにもそれなりにサポーターがいるのね」って感動した記憶があるのですが、この日は少なかったですね

一方の横河。これまた何年か前に「JFL版のレイソルみたいな応援だな」とか感じたことがあるのですが、この日、ゴール裏にいたのは5人くらい。あとは下部組織のちびっ子。

かなりの数のサポーター(社員?)がバックスタンドにいて分散してしまっていたようですが、ゴール裏の皆様はスッカリ意気消沈、試合開始前にコールを煽る段階で完全に心が折れている感じ。事実上12人で声だしの全てを担わなくてはならないわけですから、お気持ち、お察し申し上げます。

そんな横河コール隊は、というよりトランペッターの御仁はAKBに御執心の模様。なんだか試合中、やたらとAKBの曲が吹かれていたような。厳密に言えば、AKBの曲しか吹かれていなかったような。

ともあれ試合でございます。一言で述べるなら野洲vs市船みたいな試合でした。ええ意味不明ですね。ならば、高体連のチームvsユースのチームと言えばイメージして頂けるでしょうか。

「足下の技術を生かした流動的なパスワーク」vs「気合いと根性とチームワークと守備力と勝負強さ」みたいな構図。ちなみに前者が敗れたジェフリザーブズで、後者が40で完勝した横河に相当します。そうなんです、たぶんボールを扱う技術の足し算では圧倒的にジェフが勝っていたのです。そして「いたのです」と打ち込むと「板野です」と予測変換されます。こんなところにもAKBの影が。恐るべし、秋元康

兎にも角にも保持率は五分か、或いはジェフの方に軍配が上がっていました。しかし、結果は横河が圧勝し、ジェフは1点も返すことができなかった。この差はどこにあるのか。

1つには横河のキーパーがスーパーセーブを連発したところにあります。この試合たまたま大当たりだったのか、いつもの好パフォーマンスだったのかは存じ上げませんが、仮にいつもあんな感じだったとしたら、JFLでは少し格の違うキーパーなのかもしれません。

ただ、ジェフが簡単に失点し、横河が零封した最大の要因はブロックの差だったように思います。もっと具体的に述べればコーチングの差ですね。横河の最終ラインを形成していた4番と5番は、ホントよく指示の声を出していた。その一言一句を聞き取れるところがJFL観戦の醍醐味ですね。

特に5番は林健太郎もビックリな色白ホワイトニングで、かつ爽やかな感じ。で、リーダーシップも取れるわけですから、確実にモテる。というより高校時代、マネージャーと付き合っていたに違いない。しかもドラッガーとか読んでる系ではなく愛犬パンチを散歩している系のマネージャーと。「もう、ちゃんと宿題しないとダメだぞ!」みたいな。

一方、ジェフで目に付いたのはポジション柄、バックスタンドにいたワタクシの目の前を行ったり来たりしていた26番の選手ですね。なんというか、髪型ビーバップ系。ヤンキーグループとの付き合いもあるが基本的にはナイスガイ、みたいな感じで、全体は短髪ながら前髪だけ少し長い。長くするのを前髪の一部だけにしたら、そのまま、ちっちゃな頃から悪ガキだったギザギザハートの持ち主になりそうです。

26番が80年代っぽい髪型だとしたら、90年代00年代っぽい髪型だったのが14番。要するに茶髪のロン毛。「めざましテレビ」情報によると「ウザいロン毛の茶髪」を「ウーロン茶」と呼ぶらしい。

そんなチャラ男風の14番ですが、実はどうみても彼が両チームの中で一番うまい。左右両足から正確なキックを繰り出し次から次へとチャンスを演出する。視野も広いし、タメも作れる。オーバーラップしてきたSBに絶妙なスルーパスを出したかった思えば、ゴール前に進入してヘディングを落として絶好の味方FWシュートチャンスを提供する。

敢えて気になった点をつつくなら、ディフェンスラインへのバックパスなど、イージーなプレーが少し雑でしたね。南ちゃんなら「そんなんじゃ遠藤になれないんだぞ!」ってプンプンするに違いありません。

もう1人ジェフで挙げるなら10番の戸島選手。数少ない最近までJリーガーだった選手。この選手が圧倒的な存在感を示したとしたら、やはりJリーグとJFLとでは随分と差があるなぁということになるわけですが、残念ながら正直ここの舞台でも高さ以外では相当に苦戦しておりました。Jリーグで全く試合に絡めなかった選手がJFLに移籍したら直ぐに通用するほどのレベル差は両リーグには無いのかもしれません。

さてジェフリザーブズ全体について感じたのは、「雰囲気、なんか悪いよね」っていうこと。成績が悪いチームが、そういうスパイラルに入るのは致し方ないのかもしれませんが、先制点を取られたときに選手たちは覇気なく、うつむきっぱなしだし、いくら前半とはいえサブの選手はダラダラとアップゾーンで座り込んでいるし、コート内では味方のミスに不満を伝えるジェスチャーを大げさに表現するし。キャプテンの3番の選手がどうにか崩壊しそうなチームを支えているようですが、1つの集団として半ば破綻しかけているように感じました。

JFLの醍醐味は「選手の声」ですね。それを聴いていると、選手の性格もなんとなく分かるような気がしますし、チーム状態も伝わってくるように思います。