依田名将疑惑〜テゲバジャーロ宮崎vs福島ユナイテッド(8/26)の周辺をウロウロと…☆現地観戦記☆

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□JAダービー

観光も兼ねて宮崎に来ております。せっかくなんで道の駅的なところでマンゴープリンを買ってイートインしました。ついでに日向夏ジュースも飲んだのですが、その発売元が謎の「サンA」。いや、多いんですよ、サンAの自販機が、宮崎県内。ということで調べてみたら正式名称は「宮崎県農協果汁株式会社」というらしい。親方日の丸、天下のJAグループなんだそうだ。

JAグループの飲料メーカーとなれば対戦相手の福島だって黙っておりません。言わずと知れた「酪王カフェオレ」ですよ。福島が誇るソウルドリンク。まれに都内でも売ってます。その酪王さんは正式名称「酪王協同乳業株式会社」です。ウィキペディアによると「福島県農業協同組合の完全子会社である酪王乳業郡山市)とJA全農の完全子会社である東北協同乳業本宮市)の対等合併」で設立され、「 出資比率はJA全農が55%」だそうです。というわけでこの試合はJAダービーということになります。

 

□名将対決疑惑

直近5試合の成績を見ると宮崎は3勝2敗。勝ったり負けたりが極端ですし、弱きを助け強きをくじくみたいなところもありますが、シーズントータルの順位は12位。まずまず悪くない。「監督は誰だっけか?」と調べてみたら、松田浩さんなのか。そりゃ、おかしな成績にはならないはずだ。それにしても松田浩さん、長崎で監督復帰して以降、すっかり現場への情熱を再燃させてますね。小林伸二さんと松田浩さんをキープして、監督とGMなり育成担当なりのポストで4年周期くらいのローテーションをしておけば、そうそうチームは崩れなさそう。

対する福島は、ここ5試合で2勝3分。……負けてないじゃないか。あまり調子が良くなくて服部監督が解任されて、後任は内部昇格ってことなんで、持ち直しこそすれ、V字回復ってのは難しいのかなと思っていたのですが、依田さんは名将なのか?さすがは20年くらい前にワタクシがウイニングイレブンで起用していた選手だけのことはある。どういうスタイルのサッカーをするのかお手並み拝見です。

 

□クラシカルvsトレンド

さて、宮崎のシステムですが、監督が松田さんである以上、442です。これはもはや確定事項。とはいえ、CB間にボランチが落ちるのではなくGKがバス回しに参加するという部分は時代に応じてアップデートされている模様。ダブルボランチは10番と14番という前橋育英みたいな背番号の組み合わせでしたが、そのうち10番の下澤は、クラシカルな司令塔タイプですかね。なかなかプレーがエロかった。

一方の福島は夢の622システムを作り上げたらしい、ということではなさそうで、3バックに加えて両WBと前線の11番がDF登録なので、そういう表記になったらしい。11番雪江はもともとFWだったのがDFにコンバートされて、再び前線に戻された模様。スポナビ的には352表記でしたが、41番上畑が一列下がった3421でしたかね。とはいえ宮崎智彦がアンカー気味に構えるのは間違いない。宮崎智彦、さすがのサッカーIQと止める蹴るの技術でしたよ。

試合は前半の早い時間帯に動きます。中盤から放たれたナイスなショート3Dパスから流れるようにスイッチが入って、最後は柴田徹が決めて福島が先制しました。一つのグッドプレーがそのまま得点にまで結びつくのが好調なチームの証拠。福島リードのままハーフタイムを迎えました。

 

□福島の完勝

後半の開始とともに宮崎は石津に代えて山崎亮平を投入し、それに合わせてシステムを4231(攻撃時には4123っぽくも)へとトランスフォーム。左ウイングに入った山崎がタイミングよく相手の裏を突き続けて攻撃の起点となります。このあたりはJ1でも渡り合ってきた百戦錬磨のアタッカーだけありますが、他の選手も、よく山崎の動き出しを見ていたというか、共通認識ができていましたね。特にボランチの14番江口と山崎との相性は良かったように思います。ちなみに山崎、異議でイエローカードを頂戴したのですが、ユニリーバスタジアムは、イエローの時にアナウンスが入る。ロスタイムの時間もアナウンスされる。なぜなら電光掲示板かないから。こういうのもJ3観戦の楽しみの一つだったりします。

受ける福島は、元セレッソのさすらい澤上と元甲府の森を同時投入して応戦します。ちなみに澤上の背番号が9番で森の背番号は10番。9番と10番が一緒に入ってくるって、なんだかロマン。そんなロマンチック福島は、とにかく守備が固かった。3バックですから、相手が山崎亮平でなくともWB裏は取られる。でも、ここからが福島の守備の本領発揮。一旦跳ね返すと、とにかく二次攻撃を許さない。下澤とか江口が拾ったところで確実に潰す。そこが素晴らしかった。そして、やるべきことを緩めずやり続けたチームにはご褒美が与えられるもの。後半ロスタイムにワンチャンを生かしたカウンターから途中出場の長野がダメ押しゴールを決めた。福島としてはこの上なく理想的なクロージング。逆に宮崎としては打ちのめされるような敗戦になったかと思います。