.Weリーグにおける偏差値50の試合〜大宮Vvs千葉L(4/17)の周辺をウロウロと…☆現地観戦記☆

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□入谷から鶯谷

この日は大宮に行くというので上野公園周りを散策しておりました。上野公園を北に抜けたので上野というより入谷なわけですが、良いですねぇ、入谷。さすがは台東区だけあって、昼飲みできる店もちらりほらり。跨線橋を渡ればそのまま鶯谷鶯谷鶯谷で、24時間、性を生業とする人たちが闊歩する街。必然的に昼飲みできる店が右にも左にも溢れている。

ワタクシ、高校卒業とともに地方から出てきて、大学生だった時分は多摩ニュータウンに住んでいたのですが、今でもあの頃の自分があまり好きではない。我ながら生気に欠けていた。理由はいろいろあるのですが、一つには多摩ニュータウンに馴染めなかったんですよね。多摩ニュータウンそのものというか、丘陵地の街づくりと、それによって発生する街の雰囲気が苦手でした。東京の東部に住んでいたら、違う大学時代の過ごし方があったかもしれないと、最近、つとに感じる。

 

□第2グループ対決

東京東部に行くと、なぜか東京西部に住んでいた頃を思い出すワタクシは、そのまま東京の北向こうにあるナックファイブスタジアムへと足を延ばす。ホームの大宮Vは6位。前身となるチームがあったとはいえ、プロリーグ発足に合わせて作り直したチームですから、もっと苦戦するのかなと思っていましたが、健闘してますね。前節は浦和とのダービーに勝利したみたいですし。

アウェイの千葉Lは4位と好位置に付ける。千葉Lに関しては皇后杯の準決勝を栃木で観戦したのですが、監督さんが優しいパパさんみたいな物腰で、とにかくチームの雰囲気が良かったという印象が残っております。サッカーのスタイルは典型的な堅守速攻で、相手に先制されると相当厳しくなるってのは、2月の皇后杯決勝で露呈していますが、決して格上とは言えない大宮Vが相手となるとどういうスタイルになるのか、興味深いところです。

 

□442vs3421

さて、ピッチ上に視線を移すと、大宮Vは442でした。ツートップが縦関係になるのでボランチとの兼ね合いによっては433っぽくもなりますが、基本的には442。見所はやっぱり鮫島と仲田の左サイドコンビですかね。髪の長さとか、全体的なフォルムが似ていたりするので、さながらジェミニアタック。そんな2人ですが、レーンが重ならないように意識していたように見えました。多くの場合、仲田が幅をとって、時に鮫島はエセボランチっぽい位置取りでボールを引き出す。

対する千葉Lは3421。今シーズン、たぶん、ずっとスタートはこのシステム。442のチームに対して3421ですから、幅的には優位に立てる。大宮Vはスライドを繰り返しながら対応しますがサイドの攻防では千葉Lが優位に立つ。ただし、インからアウトに展開して、再びアウトからインに戻して以降のアイデアとかクオリティとかが少し足らなかったかも。

 

□一進一退のつばぜり合い

スコアは前半から動きます。何度か繰り返された形ですけど、大宮右SBの有吉のスルーパスで相手左WB裏のスペースを攻略すると、9番だったか27番だったかのFWが角度のないところからシュート。GKが弾いたところに15番が押し込んで大宮Vが先制すると、その後は一進一退の引き締まった攻防が繰り広げられます。千葉Lは左サイドを中心にサイドから横幅を使った攻撃を繰り出し、大宮Vはツートップが裏抜けしたり、左の槍として仲田がゴールまっしぐらに仕掛けるなど縦への意識が強い。ともにスコアを動かすに至らないままハーフタイムを迎えます。

というわけで追いかける千葉Lは後半の開始とともにFWの選手を投入。そのまま選手をスイッチしただけかな、とも思われたのですが、ツートップにしましたかね。システム的には532で守る感じにして攻撃に軸足を置きましたが、大宮Vは大宮Vで、往年のアルディージャを彷彿とさせるような堅牢なブロックでゴール前を固めます。

 

□妥当なドロー決着

後半もなかばまでは大宮が相手に攻めさせながらもゲームをコントロール。その原動力は、まずFWの9番井上。彼女は小柄ですが、背負ったり競り合ったりってところから、うまくカラダを入れ替わらせて、ひっくり返すのが上手い。それからMFの15番林。こちらの選手は、スペースを察知する能力が高いのでしょうか、高い位置でも低い位置でもボールの預けどころとして絶妙なタイミングで顔を出していました。

その林が負傷で交代したあたりからおもむろに風向きが変わる。千葉Lが大滝を投入して4バックにしたことも相まって、大宮Vは自陣ゴール前を脅かされ続ける展開に。そして、コーナーキックからついに決壊して、岸川のゴールで同点となりました。「ここまで来て、状況が関係しないセットプレーかよ!」とも思いましたけど、それだけ大宮Vが心身ともに疲弊して、粘り腰が崩れていたということでしょう。そういう意味では千葉Lの愚直な攻撃がボディブローになったともいえる。とはいえ、千葉Lにも勝ち越すだけの余裕は残されておらず、そのままドローで終わりました。まあ、妥当な結果だったのではないでしょうか。