アカデミー出身者の恩返し〜清水エスパルスvsセレッソ大阪(12/4)の周辺をウロウロと…☆現地観戦記☆

                                  にほんブログ村 サッカーブログへ
にほんブログ村

□ご近所に感謝

今シーズンは低空飛行のまま、最終節まで残留を争うことになった清水。最後の最後までもつれ込みそうなことは事前に予想されたことでもあったので、最終節のチケットをマッハの売れ行きでしたね。一般発売日当日、10時の販売開始だったのですが、12時にJリーグチケットにアクセスしたところ、すでにほとんど席種がソールドアウト。

絶望にくれていたところ、仄かな希望が差し込みました。ワクチン接種者限定席が残っていたのですよ。良かった〜、うっといて。自分の職場では自前の職域接種は設けられなかったのですが(そんなに規模の大きな職場ではない)、大規模なご近所さんが誘ってくれまして、8月頃にうてたのですよ。モデルナ。実は自治体のファイザーもうてる状況にはあったのですが、世の中には自治体経由でしか予約できない人もいるのだからと思ってモデルナを職域接種した。

ひとしきり副反応は出ましたね。熱とかもそうですが、四十肩が悪化したように思う。もともと「ついに四十肩さんがやってきたかぁ」と実感していたタイミングだったのですが、それが悪化したように思うんですよね。でも、逆にいうと、せいぜいこれくらい。これ以上、若者の青春の日々を奪うわけにはいかないですし(「青春」と書いて「のみかい」と読む)、コロナにせよ、ワクチンにせよ、恐怖の正体は、症状そのものへの不安ではなく、得体の知れないものへの不安なわけで(大学生の頃、一般教養の心理学の授業で、そういうことを習った遥かな記憶がある)、そういう意味では、ワクチンへの不安も払拭できましたしね。

もし3回目接種があるとしても、怖くはないわけですよ、「また、あの四十肩状態になるのか〜? うっとおしいなぁ、めんどくせーなぁ」ってのはありますけど。コロナへの不安から一抜けできただけでなく、売り切れたはずのチケットまで購入できたのだから、接種してくれたご近所さん様々でございます。

 

□誤算と成長と

この日の清水のピッチにはヴァウドとチアゴサンタナという2人のブラジル人がスタメンに名を連ねる。逆に言うと2人しか連ねていない。フロント(大熊さん)がどこまでロティーナにフィットするメンツを揃えられたのかってところが今季の反省材料となる清水ですけど、ロティーナとの相性云々の前に7人(だっけか?)ものブラジル人を揃えたにもかかわらず、その大半が全く稼働しなかったことに最大の誤算があろうかと思われます。

セレッソで注目されたのは瀬古と西尾のセンターバックコンビ。残留のかかる清水としては若い二人をあの手この手で揺さぶりたいところですか、今シーズンしっかり経験を積んだ2人は、もはや選手間のヤジなど“口撃”でメンタルを不安定化させるような段階ではないんだろうなぁ。

 

□前半から胸アツ

試合としては、ポゼッションとしてはセレッソが優位に立っていたと思いますが、わりと攻め直して形を作り直すことの多いセレッソに対して、清水はカウンターから素早くクロスを入れるって戦略っぽかったので、そのこと自体ら問題なかったかと思われる。30分くらいまでは互いにシュートまでは至らないようは応酬でしたし。

ただ、30分過ぎてからは動きます。セレッソは大久保と加藤がツートップでした。これが今のベストの組み合わせなのか、大久保へのはなむけなのかはわかりませんが、セレッソの先制点は、公式記録上オウンゴールだったとはいえ、大久保が関与してのもの。セレッソベンチ的には大久保のゴールということにしてセレブレーションしてましたし、まあ、記憶の中では大久保のラストゴールってことにしておいて良いのかもしれません。清水としては絶体絶命だったわけですが、そこは残留に向けての火事場のナントカ。コーナーキックから鈴木が押し込み、前半のうちに追いついてみせました。時間帯も良かったねぇ。

 

□魂の後半戦

セレッソって攻撃のとき、奧埜が2CBの間に挟まるパターンなんですね。そうか、藤田と奧埜だと、藤田が前で奧埜が後ろなのか。で、奧埜は2CBより低く位置取りをするので、往年のリベロというか、要するにマテウスっぽいぞ。

そんなマテウスシステムを突き破ったのは、清水の若大将・鈴木唯人のテクニック。なんか、この人、全盛期の前園真聖みたいですね。狭いところでもらって前へ前へと局面を打開していく。そんな鈴木のゾノドリブルがセレッソ守備陣の風穴を開けると、それを得点として結実させたのは西沢のミドルシュート。残留を決定づける決勝ゴールを決めたのがアカデミー育ちの西沢というのが良いじゃないですか。その後、エスパルスはひたすらリードを守る逃走劇となりましたが、最終盤にクローザーとして投入されたのも立田と宮本というアカデミー組。ロティーナ戦術がハマらなかったり、ブラジル人軍団が壊滅状態になるなど、今シーズン用に準備した装備が全て引き剥がされて、最後に残った生身がアカデミー出身者だった、と。なんやかんやで帳尻を合わせたシーズンになったとも言えるのではないでしょうか。