明暗クッキリ〜東京Vvs松本山雅(9/11)の周辺をウロウロと…☆現地観戦記☆

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パワハラ騒動

いやあ、一部ネット上では大騒ぎですね、東京V前監督のパワハラ問題。類似した疑惑は他のクラブにもありますが、こと東京Vの件については、「なんで(Jリーグなり協会なりに対してでなく)マスコミに内部からとしか思えないリークがされるんだ?」とか、「マスコミ報道された“選手会がリーグに告発した”って情報はどうなった?」とか、「すでに当事者は辞任してて、その名目を“成績不振”としている件について……」とか論点が錯綜しすぎて、もうワヤやわ。まず、一部マスコミが報じた音声の内容について、「あれが罰則に値するハラスメントかどうか」という点に世代間ギャップがだいぶありそう。まあ、パワハラではあるんでしょうけど、若い人(と思われる投稿者)が「ありえない!」と熱くなってるのを眺めていると、確かに「あってはならない」かもしれないが、「ありえないことなんだから存在しない(存在しなくなるはずだ)」ってことにはならないので、ちと心配。残念ながらあなたのこの先の社会人生活において、「対岸の火事」とは言い切れない程度の割合で存在するから気をつけろ、と(もちろん遭遇しない人の方が多数派だとは思うけど)。「あってはならない」という理由だけで理念的には宜しくない現象が撲滅されるほど世の中は単純にできていないぞ。

 

団塊Jr世代な名波監督

そんな東京Vに対して、少なくとも昭和スポ根的精神論とは無縁そうな名波さんが率いるようになっているのが松本山雅。ワタクシもそうですが、名波さんとか、いわゆる“団塊Jr”って、親世代への反発もあって、昭和的価値観を否定したくてしかたない世代だったりする。厳密には、昭和的価値観に従順な人も多い一方で、それに批判的な面々は、ムキになって敢えて冷笑する。冷笑なんだけど肩に力が入りまくってる。代表的なのは中田英寿とか、ひろゆき氏とか。そんな名波監督率いる松本山雅は監督交代ブーストが終了して、絶賛正念場でございます。

 

佐藤優平のビルドアップか、松本のワイドへの縦一本か

永井さんから堀さんとなって、東京Vに何か変化があったかと言うと、選手配置の上では微調整程度。佐藤優平がアンカーでしたね。前々からワタクシ、佐藤優平のアンカーが好きなんですよね、サイドチェンジの流麗さが岩尾みたいじゃないです?ただ、なんかンドカとの相性がギクシャクしてる。2人のパス交換が極端に少なくいような。

対する松本山雅は平原が味スタに凱旋ですねぇ(圍もだけど)。で、その平川はボランチとしてボールを奪うと、サイド攻撃のフォローに素早く入る。そう、松本山雅のビルドアップは圧倒的にサイド。できれば一発で下川を爆走させたい。だめならセルジーニョを絡めてサイドを崩してクロス、みたいな。ボールを奪うなり素早くウイングの位置に縦一本。そのボールに両WBが間に合えば儲けもんで、そこに潤滑油として河合が加われば、なお良し的な。

 

ヴェルディの勝利!

それにしてもヴェルディ、しっかりパスサッカーしてましたね。永井監督時代よりは確実にパスサッカーらしいパスサッカー。永井さんの場合、「ポゼッション率を高めるパスサッカー」との標榜は相手を幻惑するための煙幕みたいな感もありましたし。ともあれ堀ヴェルディはパスサッカー(前半限定疑惑)。そして、福村のオシャレパスとかを挟んだ相手ゴール前での細かい崩しから小池が決めて先制しました。

後半に入ると、松本が一方的に攻めたて、ヴェルディは防戦一方。ヴェルディのフォアプレスが落ちたのか、それとも松本がフォアプレスを高めて、球出しの起点となっていたンドカが機能不全になったからか。ともあれ、受け身に回ったヴェルディでしたが、それでも終盤の選手交代とシステムチェンジが奏功してンドカがダメ押しのヘディングを決めて、堀さんに勝利をプレゼントしました。

 

名波浩の冒険は道の途中

さて、敗れた松本ですが、このチームでは名波さんはレッドブル系のサッカーをしている模様。ライプツィヒとか、ザルツブルクとか、要するにナーゲルスマン的な、ショートパスを封印した「レシーブ→トス→アタック!」みたいなスタイル。で、キーマンの下川は、いうなればフランクフルトにおけるコスティッチのような役割が期待されるポジション。右利きの左WGですから、クロスだけでなく、自ら決めるところまで求められているように思われる。

ただ、レッドブルスタイルって、リスクを避けたロングボールサッカーなんで、一見すると弱者の戦術みたいに早計してしまうのですが、実際には、一撃必殺で仕留めるタレントを揃えられる準強者の戦術。果たして、それが現在の順位にある松本山雅というチームに相応しいのか。印象的にはもっとシンプルな形、途中から外山を入れて下川を右に回してWGを順足同士の組み合わせに配置しましたが、そっちの方が良さそうとも想像したのですが、ただ、相手が立て直してきたという要素もあるとはいえ、実態として下川が右に移ってから松本はリズムを失ったので、う〜ん、サッカーって難しいですね……