色眼鏡は良くないです〜東京Vvs大分(7月12日)の周辺をウロウロと…☆現地観戦記☆

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一部界隈では試合そのものよりも中津唐揚げのクオリティに注目が集まっていたなんて噂もあった試合、ワタクシも見てきましたよ。

 

 

■前半

 

互いに442のフォーメーションを敷くベーシックな組み合わせ。ただし、攻撃の方法論には、いささかの相違が。大分の攻撃は、概ね以下の通り。

 

 

まずは、おそらく少なくとも序盤においては、そこに一番の狙いがあったであろう「高松目掛けて蹴って、収めてもらってから!」って攻撃。そして、それと密接に連関しますけど、兵働が低い位置から飛び道具的に一撃必殺のロングパスを放つパターン。また、そういうファーストアタックに次いで、松本昌也セカンドボールを拾ってからのショートカウンター。松本のセカンドボール奪取力って実は地味に凄いですね。で、4つ目としてアクセント的な西のドリブル突っかけってのがある。

 

 

・・・こう数えると、なんだかんだで多彩なバリエーションがありますね。就任のプロセス的に何かと色眼鏡で見られる柳田監督ですけど、少なくともピッチの上での指導方法としては、ごく真っ当な指揮官なのかもしれません。

 

 

対するヴェルディは、言ってもヨミウリのDNAがユース組織を中心に脈々と受け継がれていますから、中盤でグランダーのパスを交換しながら、サイドを突いていくようなサッカー。そこのコンビネーションは、「さすが!」って部分があります。惜しむらくは左サイドで、アグレッシブに駆け上がるSBの安在とサイドに開きたがるSHの中野がノッキングを起こしていたこと。大分の右SBは後手後手に回りがちだったので、攻略するとしたら、ここだったんですけど。

 

 

 

■後半

 

後半に入って試合は動きます。先制点は大分。なんだかよくわからないゴールでした。流れたボールを拾った為田が姿勢よくルックアップしたところまで確認できましたが、「あぁ、潰されて攻撃終了だな〜」と思っていたら、なぜかボールが抜けていて、グダグダグダグダしているうちに、気がつけば高松がシュートを押し込んでおりました。キーパーにミスがあった??

 

 

2点目は素晴らしかったですよ。為田の狙いすました完璧なミドルシュート。強さといい、弾道といい、コースといい、それはそれはパーフェクト。ついでにいえば、そのシュートの起点となったのは、バイタル中央で巧みな足技でピタッとトラップを落とした三平のポストワークだったんですけど、このトラップがまた絶品。三平にとって一世一代と称したら過言になりますけど、それくらいのレベルのプレーでした。

 

 

対するヴェルディは、例の左サイドノッキング問題に苦慮してました。前半途中に中野と杉本を入れ替えたりもしていましたが、後半からは中野とアランピニェイロの位置を換えてきましたね。これで安在が爆走するようになった。クロスはことごとく残念でしたけど。それから中野をFWにしたのは、彼はサイズがありますから、ポストワークにも期待をしたのかもしれません。これまた、ことごとく精度を欠いておりましたが。

 

 

そんな、劣勢を一気に挽回したのは、永井の投入。それにしても永井、スポンサーを連れてきたことで、戦力としては疑問視する人もいましたが、この人のツボを抑えたプレーは、本当に潤滑油になる。ここからは、ほぼほぼヴェルディのハーフコートゲームになりました。それでもトリニータは、どうにかこうにか失点を南のゴール1点に抑え、逃げ切りました。ゴリゴリに押し込まれまくっていたので、最後のカードは松本伶ではなく、割り切って跳ね返し要員としてダニエルでも良かったような気もしますが、ともあれ、残留に向けて貴重な勝ち点3の獲得となりました。

 

 

 

■日本代表への推薦状

□推薦者

西弘則

□推薦理由

試合をトータルで考えるなら、年齢的なことも併せて、松本昌也なんでしょうけど、西の前半におけるキレキレっぷりに心を奪われまして。もともとは熊本のメッシみたい評価を受けていた突貫小僧系のドリブラーですよね。それが、大分に移籍すると、田坂前監督の指導のもと、様々なポジションで起用され、プレーの幅も広がったのでしょう。きっと、そういう経験はプラスに作用しているんだと推察します。

 

 

でも、やはり、本領をマックスで発揮できるのはサイドでドリブルを仕掛けられるようなポジション。この試合では、その小刻みなドリブルでヴェルディ守備陣を混乱に陥れておりました。西の良いところは、ボールを運んで局面を打開するようなドリブルができるだけでなく、兵働とか為田とか、スルーパスを出したがる選手のパスの貰い手としてフリーランニングもできること。・・・まぁ、あんまり合いませんでしたけど、ボールに絡んでくると、思わずワクワクさせてくれますから、多くの人に知ってもらいたいですね。