U23を総括する‼〜G大阪U23vs岐阜(12/20)の周辺をウロウロと…

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U23ファイナル

U23が短い歴史の幕を閉じますね。最初はJ3の数合わせ的要素も内包しつつ始まったと記憶してて、J3の数合わせが必要なくなったのだから、歴史的使命を終えたということでしょうか。日本社会の学歴構造を鑑みると、大学に籍を置きながらって状況の選手も少なくなかったと勝手に推察されますから、大学が集中する大都市圏のクラブしか持てない、そういう不平等性もあったのかもしれません。

で、昔懐かしサテライトリーグを復活させるんでしたっけ?……一応、開幕元年からJリーグを見てきた身としては「サテライトリーグ」という響きからは地雷臭しか感じないので大丈夫なのだろうかと心配していたのですが、「エリートリーグ」という名称でやるんだとか。なんにせよ、U23の参加3チームが骨折りしていたように、相当な苦労と工夫がないと、なかなか上手く回転していかないのではなかろうかとの老婆心を禁じえない。

 

□記憶に残った面々〜大阪勢

U23を主戦場とする立場からステップアップしていった出世頭としては食野亮太郎ですかね。幸運にも何年か前にパナスタで見ました。確か弟さんとアベックゴールを決めていたような。本来ならパターン的には唐山翔自がそれに続くはずだったのですが、こちらは思わぬ足踏み。とはいえ食野のブレイクスルーもハタチを超えてから。過度に期待を押し付けるのは差し控えましょう。

セレッソからは敢えて魚里直哉を挙げたい。確かユースから大卒でのリターンは叶わず、「U23で就活しなさい」みたいなかたちで拾われたと認識してます。そして、めでたく鳥取に加入し、それなりに安定して試合に出ています。そもそもJ3そのものが厳しめにいうと「夢への最後のトライアウト」みたいなところもあるので、こういう活用の仕方も浪花節的には嫌いじゃなかったです。

 

□記憶に残った面々〜FC東京

FC東京U23については毎年3〜5試合は見ていたので、それなりにイメージがあります。内田宅哉や原大智がようやくトップチームの試合に安定的に絡むようになってきましたね。原大智なんかは、大学に行ってたら場合によって電柱特化型とか、なんならCBとかに魔改造されていたかもしれないので、そうならなかっただけでもプラスの効果があったかもしれません。とはいえ、今はまだU23の取り組みの結果が出始めた初っ端の段階なので、何とも評価しかねますねぇ。

そんなことよりも、ワタクシ的にFC東京U23といえば、オーバーエイジで出場していた選手たち。例えば林容平。あるいは梶山陽平。ともに「ようへい」なのはたまたまですが、こういう選手たちが腐らず汗を流している姿を見るだけでチケット代のもとをとれた気分になりました。中でも特筆すべきは先日、引退を発表した吉本一謙U23の試合でこの選手が腕章を巻いて先頭で選手入場してくる姿を見るのが、とても好きでした。お疲れ様でした。

 

□日本サッカー界の強化にはなった

で、結局のところ、U23の取り組みは各クラブにとって強化になったのか?ってな話ですが、例えば先にも挙げた食野亮太郎。彼の場合、トップチームで貢献した期間は半年とか1年ですよね。同じように久保建英もそう。J3で揉まれた期間は長かったですが、J1でやれる地力を付けてトップチームでレギュラーになってからは早かった。実質、半年ですよね。そういうエリート層のステップアップにはなりましたが、それと各クラブの強化とは少し話が違う。なんせ貢献した期間が短い。

では、それ以外はどうか。実はそのままトップチームのレギュラーになった選手って、さほど多くないですよね。そういう意味では、いろいろ間接的に利するところはあったとしても、現時点では大学に出して戻すのと、大きな相違はないようにも思われる。ただ、G大阪の高や高江のように(名前が似てて、ついついペアで把握してしまう)、J3やJ2にとっての貴重な戦力供給源にはなっている。そういう例なら数知れずある。山根永遠や中島元彦や。なので、各クラブの直接的強化という意味では極端な成果はまだ見られなかったとはいえ、日本サッカー界全体の底上げには確実に繋がったのではないかと思う次第であります。

 

□試合内容

で、試合内容なんですが、前半のうちにスコアが動く。攻撃が跳ね返されたところに走り込んだ高木大輔のゴールでG大阪U23が先制するも、直後に前線か作ったボールの落としにボランチ中島がミドルシュートを突き刺して岐阜が追いつく。どちらも90年代のウイイレでワタクシが得意としていた形ですね。サッカーの内容はどちらも少ない手数で陣地回復してから攻撃を仕掛けるという点では似ているのですが、陣地回復後の作法が違って、G大阪U23は陣地回復してから短いパスを繋ぎまくってドリブルとかドリブルなどの個人技を見せつける。そこは、個の見本市たるU23の特性。川崎が決めた勝ち越しゴールは、まさにそのような形でした。

後半に入ると試合はさらに中盤省略形に。G大阪U23は唐山が単騎突破を繰り返し、岐阜は川西が孤軍奮闘。昇格に一縷の望みを託す岐阜はパウロン大作戦を敢行するもアイデアと視野の広さとシロクロナイズが不足して終戦。G大阪U23が有終の美を飾りました。……しっかし、相模原が昇格か。来シーズンはJ3を現地観戦する機会は相当狙い澄まさないとハードルが高いな。もはやYS横浜サポーター状態になるのか。。。