パイセンの沽券〜東京武蔵野シティFCvsヴィアティン三重(11月18日)の周辺をウロウロと…☆現地観戦記☆

                                  にほんブログ村 サッカーブログへ
にほんブログ村

今シーズン最初で最後のJFL観戦。というか、ブリオベッカが降格して、そもそもJ3が出来てしまっていて、都内からゆっくり日帰りできるクラブが東京武蔵野シティFCだけにななっちゃったのです。ゆえに、なかなか不如意。それにしても東京武蔵野シティFC、結局、マジにJリーグを目指すのか? うかうかしていると渋谷を拠点にするクラブが誕生して、“ シティ”を剥奪されてしまうぞ。

対するアウェイチームはヴィアティン三重。東京で“三重”って単語を見かけると、なんだか感動する。「松阪(牛)」とか「伊勢志摩」とかって響きを耳にすることは稀にあれど、「三重」はそうそう見ない。あえてお見かけするとすれば、野球でトリプルプレーが発生したときのスポーツ新聞紙面くらいのような気もする。空港も新幹線の駅もない県(けれども平均所得は非常に高い)には、当然のようにJリーグクラブもないわけですが、アンリミテッドとともに頑張っておくれ。

 

■前半

この試合は武蔵野のホームゲームなんですが、たぶん諸般の事情ってヤツなのでしょう、三鷹ではなく西が丘です。ワタクシにとっては僥倖。行くぜ、赤羽!今年最後になるかもしれないし。ということでランチも赤羽。いくつか候補を決めて順繰りに訪問したところ、どうやら廃業したらしかったり(数年前、赤羽に住んでた頃には繁盛してたのになぁ…)、「本日貸切!」だったりして、なんだかんだで辿り着いたのがパーワルチー。

駅前すぐの、飲み屋に行く際には通りがちで目立つっちゃ目立つところにあるインドカレー屋さん。ずっと気になっていたのだけれど、少し怪しげというか、一見さんが入るには勇気の要る外見だったので、なかなか行けなかった店。ずっとある店だけあって、美味しかったですよ。ナンを食べ終えてもそれなりにカレー汁が残っていたのでライスを追加。ダイエット不可避。

ゲップが出そうになるコンディションのなか、試合は始まる。どちらもオーソドックスな442というクラシカルなマッチアップ。東京武蔵野シティFCの2トップの一角には本田圭佑が君臨してました。「どの本田圭佑だ?」とか問われそうですけど、ですよ、そうですよ、あの本田圭佑ですよ。ワタクシにとっての“あの本田圭佑”と、皆様にとっての“あの本田圭佑”、もっといえば世間一般における“あの本田圭佑”が一致する保障はないですけど、とにかく、あの本田圭佑です。

対するヴィアティン三重の最終ラインには、例によって、加藤秀典和波智広が顔を揃える。大ベテランどころか、大々ベテランですけど、ふるさと納税みたいなもの。何らかの形で自分を育ててくれたコミュニティには恩返ししなければならないのです。そして、ボランチにはさらに野垣内俊が構えている。岐阜時代からの背番号17を背負っているのですが、四日市とかの北勢のサッカーチームで17番を背負うということは、そこに象徴的な意味合いを込めるオーディエンスもいるわけで、とにもかくにも頑張っとくれ。

 

■後半

お互いが442ということもあって、特に前半は、さほど極端な構図があったわけではないのですが、比較的ポゼッション気味の三重に対して武蔵野は比較的カウンター気味。その武蔵野がコーナーキックからのゴールとミドルシュートで2点をリードして折り返します。カウンター重視で、セットプレーや相手のルーズさを突くプレーで点を取るというのは強いチームの証。順位通りと言えます。

で、公判になると、追いかける三重がより支配率を高め、それを武蔵野が受けて跳ね返すという構図がより明確化します。ただ、ドン引きからの縦ポンではなく、ちゃんとカウンターの刃をチラつかせるところが武蔵野の良さ。カウンターに移行した際のアタッカー陣が速いのなんのってな話。追いつきたい三重は後半頭に2枚替え、3枚目のカードも早めに切る。そして、基本的に采配は的中していて、ボール回しは潤滑化したのですが、ポゼッションを高めれば高めるほど武蔵野の思う壺にハマるという皮肉もあって、スコアを動かせないままタイムアップとなりました。

 

ところで、この試合では6番のFWを10番のCBが対応するという、ヘンテコなマッチアップがありました。で、ホイッスル直後のファーストコンタクトで10番CBが6番FWに思いっきりショルダーチャージをぶっかますということがありました。10番のCBは武蔵野の金守で、6番のFWはヴィアティンの坂井将吾。武蔵野の一筋10数年の金守と、山形でデビューして将来を嘱望された時期もある坂井。二人とも四中工なんですよね。で、それぞれの生まれ年をウィキペディア先生に尋ねてみた。そうしたところ金守が高3のときの高1が坂井。ああ、なるほど、そういうことか。3年の先輩から1年坊主への、挨拶代わりというか、“かまし”ってヤツですね。「おい、1年、あんま舐めた態度取んじゃねーぞ」的な。そんな青春時代の一コマを三十路になって、あえて再現する。現役スポーツ選手だからこそのコミュニケーション。シビれます。