全てはPKに始まった?〜横浜FMvsサンフレッチェ広島(8/1)の周辺をウロウロと…☆現地観戦記☆

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今シーズンはマリノス戦の観戦も多いですね。ポステコグルー監督が率いるようになった初年。ここまでの成績を、どのように評価すべきか。合格か及第以下かと問われれば、だいぶ微妙なところ。「数字的には良いのか悪いのか判断が難しいし、やっているサッカーについても賛否両論なんだろうけど、それなりにちゃんとチームビルディングはしているらしい」という意味では前任者のモンバルエツと共通するような。

対するサンフレッチェは、ひたすら快進撃。わずかに足踏み感が漂ってきつつはありますが、記録的なペースで勝ち点を積み重ねまくっている。毀誉褒貶もなくはない城福さんですけど、地方のクラブを率いると俄然、本領を発揮するらしい。というよりも、FC東京時代は、フロントを含めたバックアップ体制というか、そういうところが城福さんのポテンシャル全開を妨げていたのではないかと邪推をしてみたり。とりあえず、川辺には腐ることなく精進してくれということで。

 

■前半

 

この日は19時30分キックオフということで、横浜駅に18時頃到着。そうなんですよ、平日開催だからということか、三ツ沢だったんですよ。で、軽く夕食を食べてしまおうと思いまして、吉村家に初めて行ってみた。都内近郊の独身男子にはお馴染みの“家系ラーメン”の元祖であり総本山なのが吉村家。それにしてもここ2〜3年における家系の乱立は恐ろしいですね。某大学の近辺には徒歩圏内だけで家系ラーメン屋が5軒くらいあるらしいぞ。

三ツ沢でサッカーを見るときは岡野町からバスに乗るので、これまでも、訪問するチャンスはいくらでもあったのですが、なんだかんだでファーストコンタクト。寸胴で一度に茹でられる最大量の席数が空くまで客を外で待たせるシステムに、やや面食らう。ワタクシも年々クレーマー気質が高まってしまっているのか、こういう“ホスピタリティは二の次です”という商売スタンスがあまり好きではないので、味自体は美味しかったものの、そのあたりも含めたプラマイ判断が難しいところ。多分、再訪はない。ってな複雑な思いを抱えて三ツ沢到着。そしてキックオフ。

 

なんだかんだ言って、それなりにチーム作りが進捗しているマリノス。それはビルドアップに顕著で、特にレフティトライアングルの中盤支配力には目を見張るものがありました。レフティトライアングルとはすなわちアンカーの扇原、左インサイドの天野、左SBでニセボランチ的なポジショニングもする山中の3人。なかでも扇原は、いよいよ覚醒というか、このまま大器晩成して欲しいと思わせる機能っぷりです。

一方、首位の広島について、そのキーワードは“ハイインテンシティ”でしょうか。ミソは“ハードワーク”ではないところ。一時期、日本サッカー界を席巻した、“90分間、オールコートプレスをかけ続ける”といった、非現実的な特攻隊サッカーではなく、メリハリを利かせて、“行くべきところは行き切る”というスタイル。そして、攻撃では、必ずシュートで終わる。パトリックの突進力やパワーも、あくまで“シュートで終わる”の一部といった印象を持ちました。

 

■後半

試合は前半からスコアも含めてハイテンション。後述するPKと、後半開始早々にはセットプレーから、ともにパトリックが決めて広島が先手を打つと、さらには綺麗なカウンターから渡が決めて突き放す。どうやらJ1としてはリーグ戦初ゴールだったらしく、広島ベンチのボルテージは最高潮。逃げ切りモードに入った城福監督は、その渡に替えてティーラシンを投入。ティーラシン、アジア人なのでフィジカルは微妙なのかと思いきや、カウンターの起点としても相当に有能。

合理的な城福采配に対し、ポステコグルー采配は博打的にならざるをえず、実質的にノーボランチ状態で追い上げを図りますが、前掛かりになったところで千葉のダメ押しゴール。そこからはむしろ広島がボールをコントロールして横浜の反撃を伊藤のヘディングだけに押さえて、悠々と逃げきりました。いやいやいや、広島、強いぞ。

 

この試合で、最も印象的だったのは、広島先制点となるPK。まず、PKの理由となった仲川(だったと思う)のハンドは、ワールドカップだったら、いかにもVAR案件になりそう。主審がPKをとったとするなら、「故意かどうか」をVARで確認するでしょうし、流したら流したで「腕にあたっているかどうか」を確認してそう。て、そうやってPKとなったキックをキャプテンの青山が蹴ったのも興味深い。ワタクシ個人としては、PKの責任はキャプテンマークを巻いた選手が負うべきだと、勝手に考えているものでして。

でも、やっぱりPKはストライカーが蹴った方が良いような気もして、案の定、と言えば青山に失礼ですが、キック失敗! でも、それに対して八木あかね(おっさん)がキーパーの反則を取る。ハンドがVAR案件だとすれば、こっちは天皇杯案件。PKなんつーのは、まあ、PKに限らないですが、そんな几帳面に教則本厳守しても、結果的に“最大多数の最大幸福”、この場合は“最大多数の最大満足”と表現すべきでしょうか、そういうところと一致しないのですよ。家に帰って映像を見たら、それはそれは見事なほどに飯倉の動きはファールでしたけど。そんなこんなで、サッカーのいろんな“リアリティ”を感じさせるPKでございましたとさ。