浦和の貫禄勝ち〜浦和vsC大阪(3月4日)の周辺をウロウロと…☆現地観戦記☆

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埼スタ開幕戦、4万3000人ちょっと。多いのか、少ないのか。

■前半

ワタクシは完全なるビール党ですので、ワインとかはほとんど飲まないのですが、熟成が大切だと言いますよね。ホントかウソかは知りませんが。最近では、お肉も熟成させた方が良いなんて言われていたり(最近でもないか…)。当然、サッカーについても、熟成させた方が良いのですよ、多分。そんなわけで、熟成段階になってきた浦和のミシャサッカー。ゼロックススーパーカップのときには怪しげでしたが、やっぱり安定感があります。

 

 

ゼロックスのときと違って、浦和のハイプレスがハマりまくっていました。浦和の守備といえば、どうしても「ズルズルとリトリート」みたいな印象が未だ拭えませんが、これぐらい高い位置でボールハントできると見ていて面白い。その中で先制ゴールを奪ったのが武藤。武藤といえば、“ミシャチルドレン”ですよね。浦和に移籍してからのステップアップ加減がえげつない。いまや、完全に浦和の前線に欠かせない存在となりました。

 

 

武藤に対してなんかもそうですけど、ミシャさんは父性を感じさせる監督さんですよね。広島から移籍した面々を“私の息子だ”と表現しますし。日本人である我々には理解しづらいのですが、キリスト教社会ってのは、父性の文化らしい。それに対して、日本は“母性の文化”と言われる。「厳格」と「寛容」の相違ということでしょうか。ちなみに東アジアの儒教文化圏全体が「寛容」の文化なんですかね?? だとしたら、ユンジョンファン監督は母性の監督ということになるわけですが。

 

 

そんなユンさんが率いるセレッソは最終ラインと2列目が綺麗なツーラインを作る、ガッチリ4ー4ー2。チーム作りは守備から。そして、そのためにはツーライン。常套的、あまりにも常套的なチーム作りです。ただ、ここで1つの問題が発生する。そもそもミシャさんが変則415システムを築きあげたのは、4バックを攻略するためだと公言していますからね。そんなミシャサッカーに対する442。飛んで火にいる夏の虫でございました。

 

 

 

■後半

前半のうちに興梠のゴールで追加点をあげた浦和は後半になるとラファエルシルバのゴールで突き放します。これで浦和は先発した3トップが揃い踏みでゴールを決めたことになります。ミシャさんの高笑いが聞こえてくるようだ。3トップがそれぞれゴールを決めるというのは、例えるならば、1985年に甲子園で阪神がバース・掛布・岡田のバックスクリーン3連発を見舞ったのに相当する快挙だといえるでしょう。。。いや、言い過ぎですね。3人ともハットトリックしたのならともかく。

 

 

ただ、甲子園3連発を彷彿とさせる状況に、セレッソが黙っているわけにはいきません。ファンorサポーターの気質的に阪神ファンに近いのはガンバではなくセレッソ。ならば、3連発をされる側でなく、する側じゃないといけないってなわけで、追撃のヘディングゴールをぶちかますと、さらに途中交代で清原まで登場しましたよ。清原といえば、甲子園の英雄。スタジアムは俄然、セレッソ頑張れモードに、、、なるわけはなく。

 

 

浦和も選手交代のカードを切ってくる。最初のスイッチはラファエルシルバから李忠成。これでKLMが復活しました。李忠成ズラタンがベンチでスタンバってるのだから、さすがは潤沢な資金を誇る浦和だけある。それに対しセレッソは山村をFWとしてピッチに送り込みます。スポーツ新聞のWeb版でそういう情報を目にしていたのですが、マジだったか。高さがあって、ドゥエルも強くて、キックも上手ですから、「そーきたか!」感はあります。

 

 

山村が入ったことで、セレッソは高さという部分で優位に立った。ゆえに、これ以降、パワープレーが目立つようになります。加えて、持ち場を離れても山村がスペースを埋めてくれるということで、ソウザが流動的に動き回れるようにもなった。なのですが、全体としては、浦和をリスペクトしすぎましたかね。ラインの低さとか、どこか“名前負け”って雰囲気がありました。地力はあれども、立場的には下部リーグからの昇格組。水に慣れるには、もう少し時間がかかるのかもしれません。

 

 

 

■日本代表への推薦状

□推薦者

興梠慎三

□推薦理由

鹿島にいた頃から無骨な雰囲気を醸し出していた選手。浦和のサポーターって、こういうクラシカルな“ますらお”系を好む傾向がありますよね。「男は黙ってサッポロビール」みたいな。長渕剛的価値観というか。浦和サポには寵愛されている興梠ですが、ハリルホジッチの寵愛は得ていない模様。体脂肪問題はどうなったんでしょうか。体脂肪云々に関しては、個人的に「だからモンゴロイドなんだっつーの!」ってことをハリルホジッチに理解してもらいたい派です。

 

 

ともあれ、この試合で2点目のゴールを決めました。武藤とかが完全にお膳立てし、セレッソのキーパーやDF(あれは空振りだったのか、スルーしたのか)も協力してくれた、それはそれは美しきごっつぁんゴールでありました。でも、評価すべきはそこではない。この選手が2列目に入ると、クサビのパスがよく入るのですよ。受ける技術も高いし、貰うためのポジショニングも秀逸。受けてからの繋ぎもスムーズですし、地味にそこが素晴らしいと思います。