幸先よいスタート〜大分vs長野(3月13日)の周辺をウロウロと…☆現地観戦記☆

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今週は故あって大分。というか、例年この週はどこかしらに遠征しております(去年は札幌ドームにいた)。ちなみに、大分駅のファミマで肉まんを買ったら「酢醤油とカラシは付けますか?」と聞かれました。ワタクシ的には生まれて初めて言われたんですけど、九州では、【肉まん+「酢醤油とカラシは付けますか?」】はデフォルトなのかしら??

■前半

タサッカーが金属疲労を起こし、柳田さんはクレ556的なものを持ち合わせていなかったこたでポキッとなってしまい、今シーズン再起を託されることとなったカタノサッカー。お手並み拝見といった感じだったのですが、スタメンの面子からしてバランスが良かったですね。上福元・ダニエル・鈴木・山口・松本昌也松本怜といった去年からの主力を軸としながらも、大津とかファンソンスとか清本といった新加入組、吉平や岩田という若手を組み入れてきた。この時点で好感度を抱かせる。

展開しているサッカーは、ガンバでコーチをしていただけあって、長谷川健太なサッカー。縦に速いっちゃ速いのだけれど、ハリルさんみたく、「奪ったらなんでもかんでも縦につけろ!」って感じではない。ルックアップして、走り抜ける選手が出せそうなところにいたら出すけど、ムリはしない。じっくり横パスで態勢を整えて、頃合いを見計らって一気にスイッチオン!ってな感じ。なんか、前線に大黒とかがいたら、ものすごくハマりそう。

一方の長野ですが、今年から三浦文丈が監督になったんですね。あなたにとっての三浦文丈は、「マリノスの若大将」ですか、それとも「FC東京の精神的支柱」でしょうか?ともあれ、確実に年月が過ぎていることを痛感させられます。そんな三浦文丈率いるパルセイロは、リスト的には4バックだったのですが、実際にはMF登録の多田とDF登録の天野がWBに入る343。3421というよりも343でしたね。佐藤がニセ9番的なCF。

343といえば、浦和や広島みたいにポゼッションで数的優位を作るスタイルだとか、湘南や松本みたいに運動量をごり押しするスタイルがありますけど、長野の場合、そのどちらでもなく、リスクを回避したショートカウンターサッカー。わりと前線の選手の突破力に委ねていた。でも、この試合では、それが不発に終わる。なんせ大分にはダニエルがいますからね。ハイボールにせよ、ドリブル突破にせよ、完璧に跳ね返してました。超人です。

■後半

試合は大分が優勢ながらスコアレスのままハーフタイム。後半に入ると、長野がやや押し返します。その要因として、まず挙げられるのは、上福元の不安定さ。なぜだか後半の立ち上がり15分くらいの時間帯だけ、妙に不安定でした。それから、長野の前線が近藤から東に代わったことの影響もあるのかもしれません。近藤だと、パワフルすぎて、ついつい彼の単独突破に頼りがち。東の投入で、コンビネーションへの意識が高まったように映りました。

あるいは三浦監督としても、「前半はノーリスク。3人で攻めろ。後半になったらリスクを冒して、人数をかけていこう!」みたいなプランだったのかも。昔からサッカーとはそういうものなんですけど、こと近年になって、前半と後半とで戦い方に明白なメリハリをつけるというのがトレンドになっているような気がします。けっこう、ハーフタイムを挟んで、ガラリと試合の構図が変わるってことが増えてきたような。そういう意味では長野は今風サッカーとも言える。

対する大分の片野坂監督は後藤と坂井というカードを切ります。この交代は効果的だったようです。どういうメカニズムかはわかりませんが、選手を入れ替えるたびに押し戻していきました。前半は吉平あたりがチェイシングに走り回っていて相手のビルドアップを制限していたのですが、そのあたりの運動量が低下したところで、カンフル剤的に交代選手が機能したのかもしれません。とにかく、明らかに旗色が少しずつ良くなっていった。

それだけでも選手交代としては成功なのですが、その上、決勝ゴールを決めたのが後藤ですからね。お見事です。ピッチに送り込まれた直後の後藤は、どこか空回り感も否めなかったのですが、決めましたね〜、ヘディングシュート。先制してしまえば、そのまま試合をクローズさせるだけ。ロスタイムには前線を削って福森投入。5バックにした盤石の采配で、記念すべき片野坂さんデビュー戦を勝利で飾りました。今後に期待が持てるのではないでしょうか。

■日本代表への推薦状

□推薦者

・清本拓巳

□推薦理由

岐阜から加入したアタッカー。この選手の履歴を見てみると、エクセルシオールとかフェイエノールトとか、日本人にもお馴染みのクラブに所属していたんですね。つまり、オランダからの逆輸入。そうやってヨーロッパで揉まれたからなのか、メンタリティ的に金崎夢生に通ずるところがあるような。「とにかくシュート!」とか、「まずは自分のパフォーマンスをしっかりと発揮するぞ!」という、強烈な自負を感じました。心強いです。

プレースタイルとしては、ちょっとフットサルっぽい、トリッキーな足技を散りばめる感じですかね。ボールをもらうふりしてトラップを流すことでカラダを入れ替えたり、そういうプレーができる選手のようです。どことなく、去年まで岐阜でチームメイトだった高地系治を彷彿とさせるような。流麗でエゴイスティック。その割に消えてしまうこともある。典型的な天才肌なのかな・・・?もう少しプレーがダイナミックになれば、なかなか面白いんじゃないでしょうか。