最後はベテランの落ち着かせ力〜東京Vvs北九州(4月1日)の周辺をウロウロと…☆現地観戦記☆

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平日でしたけど、ご近所の西が丘に行って参りました。

 

■前半

 

先制点は凄かったんですよ。まさかのオーバーヘッドキック。思わず「キャプテン翼じゃあるまいし!」と呟いてしまったのはワタクシだけではないでしょう。決めたのはアラン・ピニェイロ。さすがはブラジル人、発想というか、「それ、よく本番でやる勇気あるなぁ」って部分が、ちと日本人とは違う。ただ、ピニェイロも凄かったですが、アシストとなるクロスを入れた安西も素晴らしかったですよ。きっちり対面する相手を抜き切ってのクロス。「よく抜き切れたなぁ」って感じ。

 

 

話をピニェイロに戻すと、このゴールが決まってホント良かったですね。といいますのも、この試合ではピニェイロ&ブルーノ・コウチーニョという新加入ブラジル人2トップでヴェルディは臨んだわけですが、やっぱりJ2の貧乏クラブに来る選手ですから、きらりと光る部分はあれども簡単にボールロストしたり、キックが全体的に雑だったり残念な部分も少なくなかった。「よってたかってポンコツ?」って疑惑もなしとはしなかったのですが、このゴールですっかりそれを払拭できましたから。

 

 

ちなみに、この試合、両チームともシステムは【442】。まぁ、古典っちゃ古典のオールドファッション。でも、ワタクシ、好きなんですよね、442。これまでのエントリでも時々強調してきたんですが、442って、とにかくしなやかなんですよ。ポジションの流動性といい、【アウトインアウト】的なビルドアップの潤滑さといい、4231とかと違って役割分担がルーズな分、以心伝心のシンクロが発生したときのなめらかさが小気味よい。

 

 

そんな442のミラーゲームですから、J2のなかでも低予算のクラブ同士の対決でも、ピッチで繰り広げられる光景的には、なかなか見応えがありました。まぁ、ヴェルディと北九州では、微妙な差異もありましたけど。北九州は片方のサイドに密集を作って、そこの崩しから真ん中で待ち構える逆サイドの面々に折り返すイメージ。一方のヴェルディは、ブラジル人2トップがボールを貰いたがりますから、基本的には中央突破型のパスサッカーでしたかね。

 

 

 

■後半

 

後半に入って、強烈に印象に残ったのは、北九州GK阿部伸行の「すってんころりん」事件。ハーフタイムくらいから雨が降り出しましてね、ピッチがスリッピーになっていたんですね。で、阿部が味方のバックパスに対して足を滑らせてしまったって出来事がありました。バックパスに対して転んじゃったんだから、普通はそのままボールは転々とオウンゴールになっていくパターン。このときはどうにかカラダをよじらせてボールを止めたんですけど、バックパスに対して手でプレーした状態。

 

 

バックパスへのキーパーハンドというのは、往々にして「キックが意図せず後ろに飛んだだけ」を拡大解釈して流されがち。このプレーでも審判は目くじらを立てず。当然、ヴェルディの選手たちは抗議しますよね。なかでも猛抗議したのがヴェルディGKの佐藤優也ラインズマンにダッシュで近づいていき大声でアピール。ワタクシ、バックスタンドで見ていたものですから、一言一句聞き取れましたよ。「あのままいけばゴールのところをハンドしたんだぞ!」と。こういうのもピッチとスタンドの距離が近い西が丘の醍醐味ですね。

 

 

まぁ、そんなこんなもあって試合は荒れ気味でしたよ。中でもヒートアップしていたのは、ヴェルディ左SHの澤井と北九州右SBの星原。少し星原がお行儀の良くない所作を繰り返したこともあって、澤井が激高。その挑発に乗った星原も逆ギレ。どっちが先だったかは忘れましたが、プレーが途切れたタイミングに普通にヘッドバットをお見舞いしてましたねぇ。そして、審判は、それに全く気づかず。そりゃ荒れるっちゅうねん。

 

 

でもね、ヴェルディには大人がいたんですよ。ブラジル人2トップに代わって入った平本と永井。平本はおいておこう(笑) 永井ですよ、永井。この一悶着の直後、永井、自ら軽微なファールを犯し、大げさに相手選手に謝っていた。それは相手に謝ったのではなく、ヒートアップした味方の若手選手に頭を冷やさせる意味を持っていたのですね。「相手に対して攻撃的になりすぎるな!」という。そんな永井がロングスルーパスでアシストしたのがヴェルディの2点目。これがダメ押しとなって、ヴェルディの完勝となりました。

 

 

 

■日本代表への推薦状

□推薦者

風間宏希

□推薦理由

フロンターレの風間監督って、ホント、アンチが多いですよね。しかも粘着型のアンチが多い(そもそもアンチってのは粘着質な人がなるって話かもしれませんけど)。で、そのアンチ風間八宏の巻き添えをくらうカタチで風間兄弟への風当たりも強かったですよね。「もともとイケ好かないのに、息子をコネ入社させただと!!」みたいな感じで、まさに坊主憎けりゃ袈裟まで憎い状態。実際のプレーをフラットに見た上での批判なら一向に構わないんですけどね。

 

 

かくいうワタクシもフロンターレ在籍時代のプレーは現地観戦していないんですけどね。だから、当時の彼を擁護する意図は毛頭ない。ただ、少なくともこの試合を見る限り、良い選手ですよ。風間サッカーの肝である正確な止める蹴るのクオリティが非常に高い。イージーなパスミスはほとんどなかったんじゃないでしょうか。プレーに迫力が今ひとつ足りないとか、消えてしまう時間あるとか、解決すべき問題点もありますけど、成長を期待できることは間違いないと思います。