「藤本淳吾って不思議だと思う。」ってな試合【マリノスvs鳥栖】の周辺をウロウロと…★テレビ観戦記★

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■横浜FM 1 vs 0 鳥栖[J1第3節 03月21日]

マリノス鳥栖、両チームとも堅守を売りにしていて、決してポゼッションを指向しているわけではないですから、序盤から忙しい展開になります。どちらかがボールを奪ったら、次の瞬間にはゴール前にボールが運ばれている、みたいな。こちとら、落ち着いてフォーメーションの確認もできやしない。ただでさえ鳥栖のアウェイユニは背番号に無駄な装飾が入っていて「8」番と「9」番の見分けができなってのに。いったい、どっちが谷口(29番)で、どっちが高橋(28番)なんだと。

 

 

鳥栖は、例によって例のごとく、いつものあの戦い方です。そう徹底した縦ポン。ボールを奪ったら、2タッチくらいでロングキック。飛んだ先に豊田がいれば繋がるし、いなければ相手DFへのプレゼント、みたいな。イングランド流の労働者のサッカーですな。だから相対的に武闘派が多く、肉弾戦も増える。チェソングンなんて累積3枚目のイエローカードを貰っていましたよ。第3節だというのに。まぁ、それが伝統のサガン鳥栖スタイルなんですけど。

 

 

後半も20分を過ぎたあたりから、両チームともさすがに中盤でのフォアチェック合戦というわけにはいかず、試合は俄然スローダウンします。互いに相手の陣内でそれなりにパスを繋ぎながら、相手のブロックの隙を伺うような展開に。そうやってパスレンジが短くなると、兵藤とかアデミウソンとかの輝きが増します。運動量で気を利かす兵藤と、テクニックとキープ力で気を利かすアデミウソン、なかなかよい相互補完関係ができていたと重います。

 

 

さて、決着をつけたのはマリノスの「みんな上がれ」攻撃。「ふらの中学」もびっくりです。件のアデミウソンと兵藤に、さらに斎藤学が絡み合いながらゴールに向かって突進し、右サイドの小林祐三に展開。小林のカーブを強烈に効かせたクロスはゴール前を素通りしていきましたが、抜けたところに走り込んだ下平がシュートに持ち込む。それに飛び込んでいった兵藤が泥臭さ満載の再シュートをゴールに転び込ませました。見事なゴールでしたね。試合はそのまま10でマリノスが逃げ切り、今季初勝利を収めました。

 

 

 

マリノスについて、この試合では、というか「今シーズンは」ということかもしれませんが、俊輔がいなくって、アデミウソン斎藤学が2トップぽい動き方をするので、2列目のゲームメイクは兵藤と藤本淳吾が担っていました。プレースタイルには若干の違いがありますけど、早稲田の兵藤と筑波の藤本、ともに大学サッカーのスタープレイヤー。そういう2人が中盤で活躍しているというのも嬉しいところ。ちなみにボランチの三門も大学サッカー出身。

 

 

中でも注目していたのが藤本淳吾。この選手は、サイドを持ち場としながらも、イメージ的にはエレガントなファンタジスタフリーキックも得意とされていた選手です。なんですが、キャンプで俊輔が怪我したとき、「マリノスは俊輔の離脱により、お家芸のセットプレーが期待できなくなった」みたいなことを言われていた。俊輔と比較したら可哀想かもしれませんけど、藤本も十分に正確なキックの持ち主のような。名古屋時代とか移籍初年の去年とか悪戦苦闘しているうちに、彼の評価(あるいは実力?)ってこんなにも下がっていたのか謎に思っていたのですが、実際のところはどうなんでしょう??(この試合におけるセットプレーでのキックの質は、ごく普通だった)