ゴツい相手への連勝についてアレやコレやニンマリしてみる【なでしこvsカナダ】の周辺をウロウロと…★テレビ観戦記★

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■なでしこ 2 vs 1 カナダ女子[練習試合 10月29日]

なでしこもカナダも1戦目とはガラッとメンバーを変えてきた一戦。なでしこは阪口と熊谷を残して総取っ替え。一方のカナダも67人替えてきましたかね。で、阪口の相方として田中明日菜が起用されてWボランチを形成していたのですが、この2人の組み合わせだとボランチが横関係でなく、縦関係になるんですね。多くの時間帯において、阪口が低い位置でゲームメイクし、田中がアグレッシブに動き回るという関係性にあったように思います。

 

 

ともあれ、そんなことの確認が終わった前半の30分くらいになでしこが先制しました。コーナーキックから永里がダイレクトでミドルをジャストミートさせ、ゴールを決めてしまいました。擬音で表すならスコンって感じのシュート。前半は両チームともに、そこまで「スタイルを見せつける」って雰囲気がなく、たがいにジャブを打ち合うといった展開だったのですが、そういう試合は、えてして「決まっちゃった!」ってゴールで動くものです。

 

 

そうやって1点のリードで折り返したなでしこですが、後半に入ると、阪口のOGで同点に追いつかれてしまいます。とはいえ、これは阪口の責任ではない。この時間帯、圧倒的なカナダペースで押されまくっていましたからね。1戦目もそうでしたが、後半になるとカナダの前線はとても流動的になる。中央に人を寄せる。そこになでしこは対応しきれなかった。前半はスタンドから分析するというスタイルを持つカナダの監督さん。その策士ぶりの面目躍如といえるでしょう。

 

 

同点に追いつかれなでしこは、高瀬に代えて宮間を投入。それと同時にシステムを442から4231へと変更させます。おそらくこれは、佐々木監督的には予定どおりの交代だったでしょう。プランBについても完成度を高めておこう、と。一方、岩清水が足を攣って交代を余儀なくされたのは想定外だったかもしれません。実況でも言われていましたが、この日は本番の舞台であるバンクーバーの人工芝ピッチ。人工芝のピッチへの対策も必要そうです。

 

 

ともあれ、そうやってバタバタしたというかヘロヘロになったというか、なかなかうまいこといかなかったなでしこですけど、後半の30分に大儀見が決勝点をねじ込みます。有吉のロビングをスキルフルに決めて見せた素晴らしいゴールだったと思います。で、ここから、両チームとも6人の選手交代枠を使い切るなど、試合が緩みます。なので、そのまま逃げ切らなければならなかった。にもかかわらず同点に追いつかれたのは反省材料。

 

 

追いつかれた直後に鮫島がドリブルからのシュートで決勝点を挙げました。宇津木がプレスをかけて、シンクレアがバックパス。そこに鮫島が連動したプレスを畳み掛け、ボールを奪って、そのまま持ち込んだもの。守備固めなのか、あるいはオプション化するためか、鮫島は高校時代や仙台での本職であるサイドハーフで使われていたのですが、それが奏功しました。また、宇津木と鮫島が連動している後ろ姿は髪型的に幻惑殺法になっていましたね。

 

 

というわけで、からくもなでしこが勝利を収めた一戦でしたが、前半は右サイドで岩渕が起用されていましたね。岩渕といえば、一昔前、佐々木監督から「スギちゃんに似ている」と評されたことで有名でしたが、しばらくぶりに見ると、少し大人びましたかね。ちょいと可愛くなっていたような。尤も、美人度という意味では、カナダGKのラブがハリウッドセレブ系の美人でした。まさに「ラブにラブ」なんてくだらないことを言いたくなったりもしますけど、日本人はたいていロシア系の美人顔が好きですからね、少しゴツく感じるかもしれません。

 

 

とはいえ、ゴツいという意味ではタンクレディとかシンクレアとかには敵いません。この2人は変幻自在というか、どちらかが1トップの位置に入れば、もう1人がサイドに開くといった関係にあって、そういう流動性になでしこも四苦八苦していたわけですけど、そんなことよりもシンクレアがゴツかったですよねぇ。見た目からして、ビエリにしか見えなかったですもん。こういうフィジカルを前面に押し出すチームを相手に、それなりにやり過ごせたのは、1つ、本番に向かって良い結果だったといえるのではないでしょうか。