FC東京vs札幌の周辺を東京目線でウロウロと…

                                  にほんブログ村 サッカーブログへ
にほんブログ村

前から薄々わかっていたけど、久しぶりに見たら、やっぱりそうだった、なんてこと、ありますよね。この試合、そういう気分を何度か味わいました。そうです、本エントリーのキーワードは、「再確認」です。といっても、そんなに重要なキーワードじゃないんですけどね。

何を再確認したかと言うと、梶山選手についてです。というより、FC東京の試合を見ると、良くも悪くも、自動的に、この選手に釘付けになります。

この日、ボランチに入った梶山選手ですが、例によって、90分で12度、するするディフェンスラインの裏を取った抜け出しを披露します。この試合でも、前半にそういうシーンがあって、相手DF陣の裏に出来たスペースにボールが出て、それを梶山選手が追いかけるというシーンがありました。

ところが、追いかけども追いかけども、ボールに近づかない。むしろ、遠ざかっているようにすら、見える。パターン的に、相手DFとフィフティくらいのボールに思われたのですが、やすやすとクリアされてしまいました。

……足、だいぶ遅いよね。これぞ、「再確認」。

もはや「アスリートとしては遅い」ではなく、小学校の運動会におけるパパさん徒競走でも、3位(6人中)くらいにしかならないのではないか、くらい。ちなみに、残り3人は足がもつれて転倒しています。

でも、やっぱりFC東京の攻撃は、この人から始まるわけです。谷澤選手やセザー選手を中心としたショートカウンターもありますが、低い位置から攻撃に転ずるときは、なんだかんだで梶山を経由する。フィジカルと閃きを活かして攻撃をコーディネートする存在感は、やはり一級品です。

そんな梶山選手なんですが、この選手って、自身から見て右へのパスが得意なんですかね?

軸足、つまり左足を前のめり気味に突っ込ませ、更にボールを身体の中心より、やや後ろ目に置いてのパス、要するに右側に身体を大きく開かせてからパスを出すことが少なくないように思えるのですね。

しかも、それは流れの中で、そうせざるを得なくなったというより、スキ好んで、こういう体勢を取っているように見える。そういう体勢からのパスが好きなのだとしたら、必然的に、右側に向かってのパスが多くなるはずなんですが、この辺りは毎試合みてる熱心なサポーターさんにお伺いしたいところです。

逆に、自身から見て左側へのパスは、かなり慎重なように見えました。

そういう見方をしたから、そう見えただけかもしれませんが、これぞ梶山っていう大胆なロングパス、サイドチェンジのパスは、ほぼ右側に向けて出していて、左側へのパスは短めのグランダー、しかも受け手の足下に出すことが多かったような印象があります。

逆説的に言えば、梶山名物の「なんじゃそりゃ!?」っていうイージーなパスミスって、右側に向けてのパスが多くないですかね?

左側へのパスは苦手な分、慎重になって逆に成功率が上がり、得意な右側へのパスは、自信満々にイージーミスを時おり犯してしまう、みたいな構図がありそうな気もするのですが、この辺りも、毎試合みてる熱心なサポーターさんにお伺いしたいところです(一部、コピペ)。

話かわって、この試合で、もう一つ「再確認」したことがあります。

高松って、思いの外、オールラウンダーなのね。

ガタイ的に、電柱系かなっていう先入観を持っていたのですが、割と、裏に抜け出したりとか、引いてミドルシュートを打ったりだとか、「足下の技術に自信がないと、やらないよね」ってプレーも少なくない。高松選手がボールに多く絡んでいた前半の半ば以前の時間帯は、FC東京も比較的あれこれ多彩な攻撃を展開していたように思います。

ただ、「高松大樹か、田中達也か」ってくらい、「ケガから○○ぶりに復帰」の多い高松選手ですから、あんまり引っ張れません。後半の早い時間にペドロ・ジュニオール選手と交代します。

ペドロ・ジュニオール選手の投入で、セザー選手との突貫系2トップになったFC東京。当然、ショートカウンターから相手に与える脅威は飛躍的に向上します。札幌DFにしてみれば、こんな2トップを相手にしなきゃいけないなんて、たまったもんじゃないでしょう。

ただ超J2級の2人が前線に揃ったことで、チーム全体に「攻撃は2人にお任せ」みたいな雰囲気ができてしまったようにも感じました。後半の15分からの30分弱の間、FC東京の攻撃は、恐ろしく単純化されてしまっていたように思います。つまり、2人のブラジル人が、ドリブルで突っかける、それしかなかったといっても、多少しか過言じゃありません。

まだまだシーズントップですので、正直、前半は攻撃のシーンで、「何がやりたいの?」って感じることも少なくなかったのですが、この時間帯は逆に、「やりたいことは分かるが、そればっかりじゃねぇ。さすがに、それだけじゃ、相手DFに対応されちゃうよ」って感じるようになりました。

で、そういう展開になると、梶山選手は全く生きない模様。どうやら彼のロングパスは、(主に右側)斜めへのサイドチェンジにこそ有効で、中村憲剛みたく、一発で相手DF裏にFWを走らせる、真っ縦のスルーパスを得意としているわけではないらしい。その結果、残り3分を切ってFC東京が総攻撃モードになるまで、梶山選手は、「守備でスペースを埋める人」と化し、攻撃では埋没してしまっていたと思います。

というわけで、「J2をなめてません」の横断幕とは裏腹に、苦難のスタートとなったFC東京。根拠のない直感ですが、FC東京がJ1に昇格する鍵は、「大熊監督が羽生を如何に使いこなすか」にあるように感じます。