結局、北野誠は良い監督なのか??〜横浜FCvs讃岐(5月17日)の周辺をウロウロと…☆現地観戦記☆

                                  にほんブログ村 サッカーブログへ
にほんブログ村

カマタマーレの監督さんは誰かさんと同姓同名の北野誠。そして、横浜FCのベンチにいるセカンドGKは北野貴之。そういう意味では北野ダービーだった試合てす。

■前半

週の真ん中水曜日。ミッドウィークの試合というのは、週末と少し趣が違って、スーツを着ている中年サラリーマンが多い。おそらくスポンサーさん絡みということなのでしょう、管理職っぽいロマンスグレーもちらりほらり。そんなスタジアムが迎えた相手は瀬戸の花嫁カマタマーレだったわけですが、北野さんって実は熱血漢なんですね。前半の早い時間帯からなんだかフォースオフィシャルと丁々発止していましたよ。落ち着いていこうぜ!

 

 

そんな北野さんが率いる讃岐って、個性派揃いですよね。左サイドでは馬場と高木和正がコンビを組み、右には渡邊大剛。我那覇は帯同しておりませんでしたが、2トップの片割れは西則弘だったりする。北野監督が侮れない面々に叩き込んでいるサッカーは、一言で表現するならば“キック&ラッシュ”。左SBにコンバートされた高木和正あたりの高精度ロングキックで一気の縦パス。前線の選手は迷わず「ワ〜ワ〜!」と裏抜けを繰り返します。

 

 

対する横浜FCは、先日見た試合のマッチレポでも書いたような気もしますが、意識が完璧に共有された美しきカウンターで相手を追い詰めていきます。ともかく、ボールを奪ってからの意思統一が素晴らしい。強いときの鹿島のようです。おそらく、中田監督がチームに植え付けていることって、そんなに複雑なものではないのではなかろうか。こういうのって、植え付ける内容がシンプルであればシンプルであるほど、状況に左右されずに機能するような気がする。

 

 

で、横浜FCのカウンターを見ていると、実はカウンターってのは、個人能力に優れた選手たちをシンクロさせるための戦術なんじゃないかと思われてくる。機能美を発揮するカウンターって、まず、相手のボールをしっかりとマイボールにして、素早くルックアップした上で、ワンタッチのパスを繋いでいかないといけない。ロングボールならば、相手に競り勝ってボールを収められるタレントが前線にいないといけない。しかも、誰が攻撃の起点になってもアベレージ高くプレーできないといけない。そんなん、タレント集団じゃないとムリですやん。

 

 

 

■後半

そんなわけで、キックオフ直後にさっさとPKを奪い、あっという間にイバが決めて先制した横浜FC。ビハインドを負った讃岐は後半の開始とともに、西を下げて仲間をピッチに送り込む。後半の10分くらいには仲間を2列目に落として、弟の方の木島こと、木島徹也を投入。続けざまにトップをテコ入れして、状況の打開を図ります。

 

 

こういう選手交代を見ていると、北野監督的には前線の動き出しというか、貰うための工夫に対する不満があったんですかね。先発の2人にせよ、途中交代の2人にせよ、電柱系というよりもムービング系。しっかりスペースを見つけてカウンターを発動させろ、ということだと思われますが、ただ、これは相当に高難度なミッションなのではなかろうか。なんせ相手は組織においても個においてもJ2屈指の守備力を誇るチーム。そんな簡単に剥がせませんよ。

 

 

ってことに気づいたからか何なのか、後半の25分過ぎに漸く原一樹を投入。これで木島とともに、比較的相手を背負える系のFWが2トップを組むことになり、それまでも攻め込めるようになっていた讃岐が加速します。そして、大黒柱ともいえる馬場が見事なミドルシュートを突き刺しました。馬場はベルマーレユース育ちの湘南ボーイだったように記憶しておりますので、隣接エリアの横浜で、故郷に錦を飾る的なことになったものと思われます。

 

 

同点に追いつかれた横浜FCはジャンボ大久保を投入し、イバとジャンボという、J2では反則的なツインタワーで勝ち越しゴールを目指します。でも、なんだか今ひとつ機能しません。それでも横浜FCは勝ち切ることに成功しました。決勝ゴールは佐藤の反則的なループシュート。あんなん、ムリですやん。というか、観客が2000人かそこらの試合で見せちゃいけないですやん。それくらい芸術的でしたよ。皆さんも是非、動画で見てください。

 

 

■日本代表への推薦状

□推薦者

高丘陽平

□推薦理由

横浜FCの名ゴールキーパーとして、まず想起されるのは菅野孝憲。確か、ずいぶんと昔にJ1へと昇格したときのGKが菅野でしたっけ? だとすると、横浜FCが躍進するときには生え抜きのGKが台頭するという法則があるのかもしれません。ってくらいに存在感を増している選手。ヒートアップした選手を宥めにいったり、楢崎系でチームに落ち着きを与えるスタイルのキーパーですが、なんでも、まだ21歳とかそれくらいみたいですよ、奥さん!

 

 

“生え抜き”と書きましたが、日本ではプロ野球文化ですから、プロデビューを基準に“生え抜き”って使うことが多い。でも、この選手はワールドスタンダードで、下部組織からの横浜FCみたいですから、生え抜きオブ生え抜き。それにしても名前が良い。陽平ですからね。陽平といえば、梶山陽平豊田陽平。ヌルヌルドリブルとトヨグバヘッドですよ。この選手にも、梶山や豊田に負けない活躍を続けてもらって、“新3大Jリーグの陽平”として、ワタクシの「怒り新党」ロスを埋めてくださいまし。