サヨナラホームラン〜S日体大vsスフィーダ世田谷(6/16)の周辺をウロウロと…☆現地観戦記☆

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□おハイソダービー

もうね、“横浜”と“世田谷”ですよ。それだけでハイソ、すなわちハイソサエティ。マダムの吹き溜まりというイメージしかない。日体大か、、、大学時代、部活のリーグ戦の入れ替え戦で行ったなあ。確か駅としては青葉台、当時の我々的通称“ばだい”で、そこからバスに乗ったような。ってことは田園都市線か、やっぱりおハイソだな。「青葉区でも横浜市」みたいな言われ方もしますけど、東急沿線だけは意地でもマダムシティ。

というか、そもそも日体大には世田谷キャンパスってのもあるらしく、もはやこれは世田谷ダービーじゃないか。一応、最寄りは桜新町なのか?やっぱり田園都市線。他方のスフィーダについては、世田谷を名乗ってるんだから考えるまでもなく東急沿線かと思って調べてみたら、本部の最寄り駅は、まさかの祖師ヶ谷大蔵駅小田急線やないかい!まあ、小田急沿線も成城学園前を中心とした世田谷区域は、しっかりおハイソなんですけどね。世田谷区でマダムシティじゃないのは京王線くらいだよ。嗚呼、愛すべき京王線

 

□覚醒と逆覚醒

ここ数年はすっかり女子サッカーからは縁遠くなっておりますが、それもこれもトップリーグ秋春制にしたのが悪い。男子のトップリーグ秋春制になったら、また見に行く機会が増えるかも。ともあれ女子サッカー2部リーグのことはよくわからない。とりあえずスフィーダの成績を調べてみる。ここ5試合で3勝1分1敗、順位は4位だそうだ。しかも直近4試合では15ゴールも取ってるぞ。それでも首位じゃないということは、ここにきて突然として覚醒したということかしら?

迎え撃つ日体大はここ5試合で0勝1分4敗。12チーム中の9位。こんだけ負けが込んでいて9位ってことは、それ以前に貯金があったのね。つまり、突然として逆覚醒してしまってパターンと思われる。チームは生き物、あるいは生物(なまもの)。季節の移ろいとともに良くなったり悪くなったり忙しいということでしょう。

 

□S日体大の方が好印象

というわけでピッチに目を移します。まず、スフィーダですが、オーソドックスな442です。サッカーのスタイルとしても、さほどエッジの効いたことはしません。アタッキングについては「2トップ!お任せ!!」みたいなところがある。かといってリスクを全くかけていないかというとそうでもなくって、まあまあのハイラインなんで、けっこう裏返されていました。

というのもS日体大がポジショナルというか、近年のトレンドである「 広げて剥がして最小手数でラストプレーまで」ってのを実践していたから。相手を裏返したところから攻撃が始まるのですが、攻撃が始まってしまえば、なかなか鮮やかでした。ポジショナルなので5レーンということで、システムは4141というか4123というか。10番がアンカーでした。10番のアンカーってカッコよいですね。ちなみにS日体大は現役生だけ?OGもいるの?全員黒髪だったので、そういうところから部活感がヒシヒシと伝わってくる。

ともあれ前半の攻防ですが、ポジショナルで何度もシュートまで持っていっていたのでS日体大は前半からハイテンションでした。逆にスフィーダは「任せたぞ、2トップ!」&セットプレーでしたので、相対的には省エネサッカー。日焼けで肌がヒリヒリするような炎天下、前半のテンション差が、後半にどういう影響を与えるのか?ってところが気になる。まあ、スフィーダもそれなりに攻めてましたけどね。相手を引き込みむS日体大に対して、スフィーダのピンポンサッカーはそれなりに好相性らしい。そんな前半戦でございました。

 

□ほぼラストプレーでの決勝点

後半に入っても70分くらいまでは大きく構図は変わりません。S日体大ファンタジスタ系なスルーパスを出したりするなど、見所たっぷりというか、プレーの選択がなんともエリート的。いかにも右に出しそうなところで左に出す、しかもただ左に出すだけでなく、左前方に外から選手を走らせるスルーパスを出す、みたいな。特に背骨を構成する23番と10番のプレー選択には色気がダダ漏れでした。

逆にスフィーダのプレー選択は、一言で述べると「背伸びをしない」に尽きる。脳みそ的にもフィジカル的にもフラットな状態で出来るプレーをシンプルに繰り返す感じでしょうかね。クオリティが不足して思わず溜息が出てしまうようなシーンも多い、というか、ほぼそういうシーンなのですが、なんせ、背伸びをしないからドツボにもハマるってこともない。技術的なクオリティ不足はあれども、「普段なら絶対できてるはずなのに……」みたいなミスもない。このあたりは、さすが大学の名将として名を馳せた神川さんのチームだけあります。

試合は残り15分くらいからフィジカルはもちろん、メンタル面も含めたスタミナに大きな差が出ます。S日体大がガクンと落ちたのに対し、スフィーダは落ちない。前半と同じプレーを淡々と続けられていた。……となればスフィーダが有利そうに思えるじゃないですか、でも、そうは問屋が卸さない。ほぼラストプレーみたいなところでS日体大が底力を発揮。若さハツラツなサヨナラホームランでS日体大が勝利を収めましたとさ。