■なでしこ 2 vs 1 デンマーク[アルガルベカップ 03月04日]
なんか、ホントはあっちゃいけないんですけど、サッカーとか球技、あるいは日常生活(例えば仕事)でも時々ありますよね、「なんとなく始めちゃった・・・」って状態。そこを一気に突かれて先制点を許してしまう。縦一本の攻撃を山根がクリアするも、それがパチンコ状態のスクランブルを起こし、最後は7番のトロエルスガールに決められてしまいました。その後もしばらくは、あっぷあっぷ。虚を突かれたというか、まぁ、起きるときには起きてしまう現象。
それでも、徐々に平常心を取り戻したなでしこは、鮮やかな展開から同点に追いつきます。宮間の展開から川澄がサイドを突破して折り返す。受けた大儀見がミドルシュートを打つも決めきれず。そこに詰めた大野が押し込みました。ここからなでしこは、いつものパスワークを取り戻します。取り戻すんですけど、あまりリズムが良いともいえず。なにせオフサイドが多かった。前半ですから、そうなりやすいんですけど、それにしても気前よく連発してました。まぁ、それはデンマークが、自分たちの狙い通りに試合を進めていたという他律的要素もあるんで、一概に「ダメだ!」ってことにはならないんですけど、いずれにしても、「さすが優勝時メンバー!」って雰囲気が出ないままハーフタイムに。
後半に入っても、相変わらず小気味よさがなかなか出てこない。芝との兼ね合いなんでしょうかね、パスがどうも不正確。「いつも通りに蹴っているのに、いつも通りの場所に飛ばない・・・」みたいな隔靴掻痒感が漂っていて、そういうなかではリズムが出てこないから、どうしてもミスが増える。果たして熊谷がバックパスの処理を誤り、トロエルスガールの独走を許すと、最後は13番のラスムッセンに決められてしまい、再びビハインドに。
こういう苦しい展開になると、自ずと各選手の地力であるとかコンディションというか、チームにおける価値というものが浮き彫りになるもの。今大会のこのチームについていえば、どうやら大儀見と宮間が支柱になるっぽい(今大会に限らないことですけど)。この2選手は厳しい状況でも存在感を示していました。しかし、それでもなかなか状況が打開できない。というかデンマーク女子代表、良かったぞ。おそらく伝統なのであろう堅守速攻が90分間維持されていました。そして、そこを突き破るだけのコンビネーションが、いまだ形成途上であるらしい。なでしこリーグは開幕前ですし、ヨーロッパ組は合流して間もないということなので、まぁ、「いかにもシーズントップの前哨戦」という試合だったのではないでしょうか。
えと、女子スポーツを見ていると、美人さんというのも、男子的には見所の一つだったりするんですけど、特にサッカーの場合、北欧に強豪国が多いので、相手がその辺の国だと、ついつい鼻の下が伸びてしまいます。この日のスウェーデンで言うと18番のエーゲルセンや10番のハルデルが美人さん。なかでもハルデルはプレー面でも圧巻の存在感を示していましたね。サイズのあるFWなんですけど、かなり広範囲に動き回っていて、ウルグアイ代表における全盛期のフォルランみたく、「大きな選手にいてほしいところ」に必ず顔を出すような感じが素晴らしかったです。
対する我らが日本女子代表には、前回のW杯のときにノリオ監督自ら「なでしこのヴィジュアル担当」と紹介した鮫島彩がいるわけですが、鮫島をナショナルチームで見るのは、ずいぶんと久々のような気がする。毎日見ていると気づかないけど、親戚の成長とか、たまに見るからわかる変化ってありますよね。鮫ちゃんについても、しばらく見ないうちに少し変化があるような・・・。気のせいかもしれませんが、顔が少し志垣太郎っぽくなってません??