「宇津木の足のサイズとガラスの靴とのマッチングは如何に。」ってな試合【なでしこvsカメルーン】の周辺をウロウロと…★テレビ観戦記★

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■なでしこ 2 vs 1 カメルーン女子[女子WC 06月13日]

なでしこはこの試合でも、颯爽と先制点を奪って見せます。サイドに開いた宮間が川澄に縦パスを送る。抜け出した川澄が狙い澄ましたクロスを入れると、それを大儀見がスルーし、後ろに走り込んでいた鮫島が押し込みました。2点目も、起点はやはり宮間と川澄。宮間がショートコーナーから川澄とワンツー。リターンを受けてクロスを送ると、菅澤が飛び込み、豪快なヘディングシュートを突き刺しました。その後は余裕のゲームコントロール。あまりにも余裕過ぎて、落とし穴をいっぱいいっぱい掘りまくってしまい、後半44分に1点を返されてしまいましたが、そのまま、まぁ、そこまで危なっかしくない試合運び(終盤の猛攻はサッカーというスポーツのデフォルトですからね)、1点差ながら、順当に決勝トーナメント進出を決定づける2連勝を飾りました。

 

 

前回大会では川澄がシンデレラガールとなりましたが、今大会のシンデレラ候補として、マスコミ等々で取り上げられつつあるのが宇津木。川澄同様、ルックス的に女を感じさせるってところがマスコミ受けを良くしているって部分もあるんでしょうが、ワタクシ的に注目したいのは、宇津木の存在が佐々木ジャパンの変化、マイナーチェンジに見えて、実は相当ドラスティックな変化を象徴しているかもしれない点。

 

 

初戦でも感じたのですが、今回のなでしこって、最終ラインでボールを持つ時間が長い。しかも、保守的な監督なら「そういうリスキーなことは避けなさい!」と怒鳴り散らしそうな、横パスが多いんですね。これはどういうことかというと、ハリルホジッチが就任して以降の男子代表にもいえるのですが、「スイッチを入れたら、一気に縦に攻めるぞ」ってサッカーを実践しようとしているのではないか、ということです。

 

 

逆に言うと、「ボールを奪ったら、とにかく速く!」でもなければ、「ショートパスを繋ぎ倒して問答無用に相手守備陣をズタズタにするんだ!」でもないということです。まずは最終ラインでボールを回しつつ、相手の隙を伺い、その隙が見つかり次第、縦パスを入れて一気に攻めるというサッカー。こういうサッカーだと、最終ラインには、「確実にボールを繋げること」と「縦のクサビをアグレッシブに入れていくこと」という2要素が求められる。もちろん守備が疎かになってしまえば本末転倒そのものですから、相応の守備力、フィジカルの強さ・高さも必要となる。

 

 

そうなると、大型ボランチ、しかもできればレジスタ系のボランチを最終ラインにコンバートさせるというのは、非常に有効なんだと思われます。男子でいうと阿部勇樹を右SBで使うようなイメージでしょうか。守備ができて長短のパス(キック)も正確、というタイプ。もし、スイス戦やこの試合のようなサッカーを続けられたとすれば、宇津木みたいな選手がキーマンになることは間違いなく、確かに宇津木がガラスの靴をゲットするかもしれません。