「ベトナムって、そういう感じなのね」についてアレやコレや「なでしこ、もう少し頑張れ」と言ってみる【なでしこvsベトナム】の周辺をウロウロと…★テレビ観戦記★

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■なでしこ 3 vs 0 ベトナム女子[アジア大会準決 09月29日]

ベトナムはまだまだ“女子サッカー新興国”という立場ですから、日本や韓国や北朝鮮や中国とは、少し“格”に違いがある。ゆえにチャレンジャーとして立ち向かってきて、その方法論はハードプレス。ハーフコートゲームでしたので、オールコートプレスならぬ“ハーフコートプレス”なサッカー。マンマークで、とことん相手に付いていくような守備。当然ながら、かなり早い時間帯に息切れを起こします。それが、だいたい前半の20分くらい。

 

 

ってことで、時間の経過とともに、なでしこが攻勢を強めていきます。先制点は前半の25分くらい。コーナーキック崩れから川澄が宮間に展開し、宮間のクロスにベトナムGKがパンチミス。それを拾った阪口がミドルシュートを突き刺します。ただし、前半は、この1点のみ。ベトナムGKのダン・キウ・トリン、“cuteなリンちゃん”ですけど、彼女、キャッチとかそういうところは危なっかしかった一方で、シュートストップの反射神経は抜群でしたね。そこの牙城を前半は崩しきれず。

 

 

後半になると、8分、なでしこが追加点をあげます。またも宮間のコーナーキックから。相手DFがあわやオウンゴールになろうかというバー直撃クリアを北原が拾ってクロス。そこに長船が飛び込みました。この「2人のカナ」による得点って、しばらく前にもありましたよね。相性が良いのでしょうか。ともあれ、それでもベトナムは、まだ崩れない。このへんは東アジア的勤勉。稲作文化の影響なのか、儒教の影響なのかは知りませんけど、「我慢」を知っている。

 

 

そして、メンタル的に切れないベトナムは、攻撃の意志も見せます。一矢報いられるか否かが、未来に繋がるかどうかみたいな部分もありますからね。その分、スペースができるので、なでしこは、このくらいの時間帯から盛んにサイドアタックを仕掛けるようになります。そのような揺さぶりが奏功したのかどうかは謎ですが、3点目も入りました。宮間と川澄がちょこちょこするショートコーナーから宮間がセンタリング。途中出場の菅澤が飛び込みました。

 

 

その後も最後までベトナムは繋ぐ意識を継続し、緊張感のあるグッドゲームでしたが、ともあれ試合は30でクローズ。日本が順調に完勝を収めた試合だったんですけど、なんだかベトナムの応援団、キックオフから奇声を発していましたね。ベトナムの伝統的な応援スタイルなのか、たまたまスタジアムに駆けつけた集団がそういうノリだったのか、ともかく、合コンで「ちょっと良いトコ」見せた後の周りの反応みたいな歓声での応援は、「そういう感じなのね」って光景でした。「そういう感じなのね」という意味では、これはワタクシが無知なだけなんですけど、ベトナムには「グエン」って名字が多いんですね。スタメンに5人も並んでいたのでビビッてしまいました。

 

 

プレー面での「そういう感じなのね」は、なんといってもマンツーマン気味なハードチェック。それから狙い澄ましたパスカット。簡単にボールを収めさせてくれないアグレッシブな守備をベトナムは披露してくれました。ただ、ときおり発動するカウンターの直後なんかは、なでしこのアタッカーもフリーになれていたんですよね。そう考えると、敢えて呼び水を巻いて相手をおびき寄せた上で、カウンター返しを意図的に仕掛けるくらいの巧者ぶりが、なでしこには少し足りなかったとも考えられそうです。