ワールドカップ各国分析〜チリ編【グループB】

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ザックジャパンコートジボワール相手に初戦を落とした瞬間、多くの「(自称)サッカーに関心のある」日本人にとって、ブラジルワールドカップの記憶は風化を始めたわけですが、一応、ワタクシはWCの全試合を録画を中心に見ました。で、その各試合のレポは少しずつ「ワールドカップTV観戦記」としてアップしておりますが、それと並行して、「ワールドカップ各国分析」もアップしていこうかなと思います。1週間に1カ国とすると、コンプリートするのに8ヶ月、2015年の5月、完全に皆さま「とっくにそんなこと忘れたよ!」って時期になってますけれども・・・。

 

というわけで、今回は躍進を遂げた中南米勢の一角であるチリ。

 

□パスサッカーの概念

 

この大会が始まるまでは、ワタクシも含めて、多くの日本人サッカーファンが、「パスサッカー」という言葉から、スペインやバルセロナのようなショートパスをダイレクトに繋ぎ倒すサッカーを想起していたに違いありません。そして「パスサッカー」の対極にあるのが北欧諸国や往年の駒澤大学が得意としていたロングボールを放り込むサッカー。ロングボールのサッカーは、ややもすれば「縦ポン」として揶揄の対象になってきたように思います。

 

 

でも、ですね、「ロングボール」と、「アバウトなボールを放り込む」ってのは必ずしもイコールではないし、「パスサッカー」だからといって必ずしも「ショートパス交換」とは限らない。そうなんですよ、チリの「パスサッカー」の素晴らしさというのは、ミドルのグラウンダーパスなんですよ。そこの精度が素晴らしかった。そして効果的だった。こういうのを見せつけられると、「ショートパスをなんちゃらで日本らしい自分たちの・・・」ってのが自己満足に過ぎなかったと痛感させられます。

 

 

□日本人などに馴染みよいスタイル

 

ビエルサが率いていた前大会におけるチリは、スタートポジションにこだわらず走り回る、尽きない運動量が印象的でした。まるでオシム時代のジェフのよう。そして、オシム時代のジェフって、特に初期は「金魚のナニガシ」なんてことを言われたりもした。なのですが、今大会のチリは、比較的、スタートポジションに忠実な、「金魚のナニガシ」ではないサッカーを展開していましたね。もちろん、エンドレスな運動量は何ら変わることなく。

 

 

で、その、比較的秩序だったチリのスタイルとは、ずばり洗練された5バックにあったといえるでしょう。簡単にいうとディアスが最終ラインに降りて、3CBの両脇がサイドバックのような攻撃参加をするミシャスタイルですね。広島や浦和ほどは極端ではなかったですけど、流れの中で。決まり事というよりも、ケースバイケースの状況判断で、そういう形も作るって感じ。オーストラリア戦では4バックだったように、このあたりの臨機応変は、さすが南米のグッドチームでした。

 

 

□名物選手たち

170cmのCBですからね。そりゃメデルに注目しますよね。ワタクシが子どもの頃には、まだ終戦直後の修羅場をくぐり抜けてきた強者たちが元気で、盆正などで親戚が集まると、「昔は、エチルアルコールでなくメチルアルコールを飲むヤツがいて、ホントに目が散ったんだよ」みたいな、いまなら教育委員会からお叱りを受けるような冗談を飛ばしていました。メチルだから「目散る」。その論理で行くと、メデルは「目出る」になるのか、それとも「愛でる」になるのか。

 

 

もう一人はビダルですね。ビダルといえばユベントスの主力選手として、八面六臂の活躍をしている攻撃力を誇るMF。なのですが、ついつい「ビダル」と聞けば、「サスーン」と続けてしまうのはワタクシだけでしょうか? ちなみにいえば、両WBの名前は「メナ」と「イスラ」。・・・なんだか、ドラクエの呪文に響きが近くないですか?? ワタクシが知っているのは、ドラクエくらいまでで、スーパーファミコン時代しか知らないんですけどね。