■鈴木淳ダービー[千葉vs山形(6月1日)]
「千葉と山形の共通点って何かな〜」と例によって考えておりまして、まずは「山形って何だっけ?」と考える。考えても考えても、‘紅花’しか出てこないワタクシの脳みそは、たぶんウィンドウズでいうところの98くらいのレベル。尤も、紅花が思いついたのは、なかなか我ながら悪くなく、だって千葉といえば‘菜の花’ですからね。「紅花vs菜の花ダービー」・・・うん、あまり白熱しなさそう。
「他に山形って何だっけ?」と考えても考えても、‘出羽三山’しか出てこないワタクシの脳みそは、修行が足りてませんね。深山幽谷に籠もって、滝行とかを繰り返しつつ、天狗の境地を目指すしかなさそうです。尤も出羽三山が思いついたのは、なかなか我ながら悪くなく、だって千葉といえば‘鋸山’ですからね。「出羽三山vs鋸山ダービー」・・・うん、どう考えても出羽三山に失礼だ。鋸山に国宝はないですし。
なんて馬鹿馬鹿しいことをアレコレと考えていたのですが、肝心なことを忘れていました。そう、2013年のジェフを率いていたのは鈴木淳監督。そして、鈴木淳監督といえば、大宮やら新潟やらを率いる前に山形で監督をしていた人。そう、この試合が「鈴木淳ダービー」であることなんて、少し考えればすぐに分かること。さしもの「紅花vs菜の花ダービー」「三山vs鋸山ダービー」も「鈴木淳ダービー」には敵わんね。
■実は隣県ダービー[ガンバvs徳島(6月29日)]
ガンバとヴォルティスに、何かダービー的要素がないか考えてみたのですが、考えるまでもなく、普通にダービーですよね。海峡を挟んでいるとはいえ、隣県ですから。現代の交通網からすると、兵庫県の淡路島を経由して大鳴門橋を渡っていくか、和歌山からフェリーに乗っていくかって感じですので、あまり隣県イメージはないですが、かつてはバリバリのお隣さん。
例えば戦国時代の武将である三好長慶は、今の徳島県を本拠地としてスタートして、やがて大阪府から兵庫県にかけての地域を勢力圏としましたし、室町時代の将軍は、何かにつけて徳島県に逃げたり、徳島と堺を行き来したらしい。なので、この試合、ガンバvsヴォルティスは、サンガとの京阪ダービーや、ヴィッセルとの阪神ダービーと同じような位置付けとなります。
ただ、それだけではつまらないので、他に比較対照できそうな要素を探してみたところ、「そういや、一時期、現(2013当時)ヴォルティスの柴崎って、‘遠藤の後継者’って呼ばれていたな」なんてことを思い出しました。残念ながらコンフェデ杯直後ということで遠藤はベンチにも入っていなかったですし、柴崎は柴崎で、コンディションの問題なのか、チーム事情なのか、ともかくサイドハーフで出場しており、全く対決にはなりませんでしたけどね。そうなんですよ、柴崎って、ヴェルディからフロンターレに出世したはずが、なぜかヴェルディにとんぼ返りして、さらに徳島にまで流浪していたのですね。そう考えると、柴崎って、戦国時代の足利将軍の生まれ変わりなのかもしれません。
■実は隣県ダービー[甲府vs浦和(7月6日)]
「甲府と浦和、さて、何ダービーだろう?」と考えたとき、真っ先に思い浮かんだのが、盛田剛平。浦和時代にはヒロミ・ハラにより期待されながらも芽が出ず、気がつけばネタキャラにされてしまっていた盛田。
その盛田も広島で地道にスキルアップを果たし、甲府でも頼りになるバックアッパー兼ラーメンに詳しい人として重宝されている模様。そんな盛田を浦和サポはどのようにおもてなししたのでしょうか。ワタクシが着席した頃には選手紹介が終わっていましたので確認できませんでしたが、なんといっても盛田だけに、興味が尽きません。
浦和と甲府、他に共通点がないかと考えると、確か、数年前に小瀬に行ったとき、甲府駅前には「大宮甲府」の高速バスなんて路線があって、「へぇ」と思った記憶があります。調べてみたところ、今は廃路線したんですかね? ともあれ、秩父とか高尾山の北側とかを通っていくと、割と埼玉と山梨は近いらしい。大菩薩峠的な。
いまや「東京の北」と「東京の西」みたいな雰囲気を否めない両県ですが、武甲山とか甲武信岳とか「武(武蔵)」と「甲(甲斐)」の頭文字を取った山々の存在を踏まえると、モータリゼーションの波が寄せる前は、今以上に密接な隣県関係にあったものと推測されます。
ともあれ、地理的には案外近接している(らしい)両チームですが、クラブカラーは対照的。方や「日本のビッグクラブ候補生」で、もう一方は「プロビンチャの星」。両極端ではありますが、ともに日本サッカー界のモデルケースになっている優等生同士ともいえるでしょう。