高原を見てきました〜SC相模原vsブラウブリッツ秋田(4月6日)の周辺をウロウロと…☆現地観戦記☆

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え〜、相模原に行って参りました。そう、高原が加入した、あのクラブですね。相手はブラウブリッツ秋田

■前半

というわけで前半ですが、秋田の監督さんは与那城ジョージ。そう、読売のDNAを色濃く継承する人物ですから、チームも、どことなく、そういう雰囲気があるというか、まあ、パスサッカーになりますよね。だから、最終ラインがドッコンと適当に蹴り出すなんてことはしません。とても危なっかしい場所で、とても危なっかしい技術でもって、丁寧に丁寧に繋ごうとします。ただし、せっかく繋いで中盤までパスを出せても、そこからが裏抜け1本に委ねる感じになっちゃうんですけどね。それでも、どうにかこうにか熊林があっちこっちへと顔を出すことにより、「一応、コンセプトに沿ったチーム作りを進めているんだな」というのは伝わってきました。

一方の相模原は、非常に教科書的なチーム作りに取り組んでいる模様。まずは、カウンターです。攻め込まれたら、シンプルな攻撃で相手の腰を引かせます。それができなければ、最終ラインでゆっくりビルドアップ。相手の隙を伺って、マークをずらさせると、大きな展開でオープンスペースへとボールを送る。それでサイドから一気にアタッキングを仕掛ける、そういうサッカー。

特に札幌からレンタルされている神田と、甲府から移籍した三幸で構成される中盤右サイドは、なかなか見所がありました。さすがに、この2人は技術レベルが高い。ボールが収まる。また、若い選手ですからね、運動量もある。神田は、三幸に使われる側にもなり、また、右SBの天野のオーバーラップも、タイミングよく使えていました。決定的なシュートを決めきれなかったのは玉に瑕でしたけれども。一方の三幸はボランチだったとは思いますが、積極的に縦へと突破してゆき、何度か、ペナルティーエリアまで侵入していましたよね。甲府の退団の仕方というか、相模原に入団するときのコメントが謎多き三幸ですけど、実力は折り紙付きのようです。

■後半

さて、後半。トラック付きのスタジアムですから、向こうサイドはよく見えないってのがあって、前半は、なかなか目に飛び込んでこなかった菅野が、後半を見る限り、実は、相模原のキーマンだった模様。てっきりサイドに張りっぱなしだったから、よく見えなかったのかの思いきや、本当は、かなり広範に動き回る選手だったのですね。

確かに前半から相模原は右サイドで崩して、真ん中に選手が雪崩れ込むってシーンが多かったのですが、つまりそれは、菅野が内に絞ってマークをおびき寄せ、そこから右に展開し、そして、そのままペナルティーエリア付近で待ち構えるって、そういう攻撃パターンのようです。その菅野が決めた先制点は、まさに、そういうゴールでしたし。

で、先制したことで、両チームの実力差が、そのままスコアとして表現されるようになっていきます。前半から、支配率は圧倒的に相模原でしだが、相模原は、先制点の後、コーナーキックからの展開でまんまとモービーが追加点を挙げると、最後は、高原ですよ。PKのチャンスでキッカーを任されると、スタジアムの期待に応えて、しっかりとダメ押しゴールを蹴り込みました。

一方の秋田にとっては厳しい展開となりました。散発的に仕掛けるカウンターでチャンスは作っていましたけど。いずれも決定的というほどではなかったですし。ただ、そういうシーンにおいて、トップ下に入っていたイグノが小気味良い推進力を発揮していて、そこには、なかなか見所があったと思います。とはいえ、中盤の組み立て、というか、“ボールを貰って出す”を、ほぼ全面的に熊林一人に依存している状態でしたので、秋田から見て0ー3というスコアは、両者の力関係を如実に示していたと思います。

■日本代表への推薦状

□推薦者

高原直泰

□推薦理由

やはり、経験豊富なベテラン選手は、自分がやるべき役割を適切に理解している。この試合の高原は、「ターゲットととして攻撃の起点となる」と「フォアチェックを行い、ファーストディフェンダーの任を担う」という2つの仕事を、黙々とこなしながら、存在感を発揮していました。少しポストプレーが乱れがちだったので、あるいは、まだトップフォームではないのかもしれませんし、チームとのフィッティングは、まだ途上なのでしょうが、それでも、“まず大前提としてのチームプレー”をキッチリと果たしていく姿にベテランの貫禄を感じました。

惜しむらくは、ゴール前でボールを貰える機会が少なかったこと。チームの目論見としては、佐野がチャンスメーク、高原がゴールゲットという役割分担をイメージしていたのですが、佐野も高原もチャンスメークに多くの労力を割かねばならない展開となりました。このあたりは、要修正でしょう。