■日本 3 vs 0 グアテマラ[キリンさん 09月06日]
序盤から日本代表が攻め立てます。そりゃ、そうですね。日本のホームで、かつ、FIFAランキングを信用するなら、日本の方がグアテマラより格上ってことになっていますから。ただし、チャンスを作れど、点が入らない。
「夏の日の1993」とか、「何も言えなくて…夏」とかを口ずさめる世代の方なら共感いただけると思いますが、かつて高橋真梨子さんが「はがゆい唇」という名曲を歌っておりました。なんだか、そんな感じ。「どんな感じ?」と問い改められましても、「そんな感じ」としか答えられませんけど。
で、「そんな感じ」になった理由としては、一つにはグアテマラの守備が集中していたということもあるでしょう。日テレのフォーメーション上は3322とされていましたが、けっこうな場面で一見すると442っぽくもなっていた。ただ守備の時の陣形を見ると5311とも解釈できなくもない、そんな布陣。
4バックっぽく見えるというのは、昨今Jリーグでも流行しているタイプの3バックの典型ですね。なので、仮にこの試合に勝つことだけを唯一の命題としていたとするならば、東アジア選手権のメンバー(=Jリーグ選抜)で臨んでいたら、前半の内に大量得点していたかもしれません、慣れ的に。
「そんな感じ」になってしまった、もう一つの理由として、日本のアタッカー陣の問題も指摘しないといけないでしょう。端的に述べるならば、「香川のトップ下」に問題があったのかもしれません。別に、香川自身の個人的なパフォーマンスが極端に悪かったとは思いません。
ただ、香川がトップ下に入ると、余りにも綺麗な4231になってしまって、それが相手守備陣に余裕を与えてしまっていたのかな、と。逆に本田がトップ下に入ると、本田の場合、良くも悪くもトップ下としては高すぎたり低すぎたりするポジション取りを頻繁にしますから、それに応じて、相手守備陣のバランスも崩れてくれる。
要は、香川がトップ下だと、本田のときに比べて‘逸脱’を作りづらいのではないか、ということです。そういう意味では長友のクロスに頭で飛び込んで先制点をあげたのが後半から投入された本田だったというのは象徴的なのかもしれません。
ともあれ先制したあとは、単なる公開スパーリングです。後半の25分くらいには、遠藤→香川→長谷部→香川という崩しから、最後は工藤が決めてリードを広げると、同じく30分すぎには、ようやく適切な人選が行われたことにより、偶然に見えて必然な決まり方でダメ押しの3点目。以降は、まじめにテレビを見る必要がなくなってしまいました。