知らないうちの変化についてアレやコレや考えさせられてみる【日本vsニュージーランド】の周辺をウロウロと…★テレビ観戦記★

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■日本 4 vs 2 ニュージーランド[練習試合 3月5日]

開始3分で、あっという間に日本が先制しましたね。香川が最終ライン裏にミドルパス。反応した岡崎が倒れながらも押し込みました。香川のパスも素晴らしかったし、倒れながらってところがいかにも岡崎らしい。こんなお誂え向きな得点なんてそうそうお目にかけられません。相手が緩かったからこそ、まんまと生まれたゴールといえるでしょう。格下の相手を遠くからホームに迎える公開練習試合ならではのシーンですね。

で、すぐさま香川が追加点。PK。珍しく三角形君が譲りましたね。香川が懇願すると、さしもの三角形君も譲るらしい。まぁ、これが公式戦だったら、それでも三角形君がPKをど真ん中に思いっきり蹴るんでしょうけど。そういう意味では、これも格下の相手を遠くからホームに迎える公開練習試合ならでは。

3点目も、すぐ。三角形君が蹴ったフリーキックを森重が頭で合わせたゴール。うん、緩い。「調査捕鯨関係で日本に嫌われかけているから、サッカーでご機嫌をとっておこうか!」とでも考えたのでしょうか。とにもかくにも、返す返す、格下の相手を遠くからホームに迎える公開練習試合ならでは。

ダメ押しは、再び岡崎。香川がドリブルでボールを前に運び、トップ下で構える本田へパス。本田はヒールで岡崎に流す。完全にフリーになって走り込んでいた岡崎が易々とシュートを決めました。くどいようですが、格下の相手を遠くからホームに迎える公開練習試合ならではでございます。

というわけでキックオフ直後から日本のショータイムが続いたのですが、4点を奪ったところで小休止。岡崎とか香川とか、全体的にシュートに緊張感がなくなりました。そして、守備陣も、今ひとつガツガツあたっていけないところでバイタルを制圧されてしまい、結果、ウッドのゴールを許してしまいます。ちなみに、バイタルがゆるゆるだったのは「格下の相手を遠くからホームに迎える公開練習試合」だったからか、試合の流れ的にそうなってしまったのかは微妙なところ。

後半になると、ますます日本からリズム感がなくなっていく。悪いって程ではなかったものの、何かが物足りない感じで試合が進み、80分すぎにウッドに、この日2点目のゴールを奪われます。危険なところでクリアが中途半端になってボールをプレゼント。それを繋がれ、ジェームスだかペインだかの放り込みに、きれいに合わされました。最初の15分以降は、なんとも締まらない感じになりましたが、ともあれ42。まあ、宜しいんじゃないでしょうか。

さて、この試合、長谷部と内田篤人がスタンドから観戦していましたね。2人ともケガを抱えてしまっているわけですが、特に長谷部は心配。全治二ヶ月でしたっけ。でも、長谷部、日本で手術をしたんですね。ということは、いまやヨーロッパよりも日本の方が手術のレベルが高いってことでしょうか。

いやですね、例によってピッチレベルでリポートしていた小倉隆史さん。彼は、靱帯断裂によって、嘱望された未来予想図通りの選手生命を送れなくなってしまったのですけど、そんな大事になってしまったのは、日本のメディカルチームの手術が、そうとう酷かったからといわれています。

最終的に執刀したオランダの医師が、「いったい全体どうすれば、こんなメチャクチャな手術ができるんだ??」と呆れおののいたとか。その頃の日本のスポーツ医学の水準って、たぶん、そんなものだった。それが、ドイツではなく、わざわざ日本に帰って手術する時代になったのか。この20年で、すっかりスポーツ医学先進国になったんですね、知らないうちに。ビックリですわ。

「知らないうちに、随分と変化していた」という意味では、この試合、オーストラリアにも、そういう変化がありました。皆さん、お気づきになりましたか? 最初は右SBに入っていたルーが、いつの間にやら左SBにスライドしていたのですよ。左SBトゥイロマに代わって、ジグモンドが投入されたのですが、ジグモンドはCBに入った。そして、CBだったボクスオールが右SBに入って、で、ルーが左に回っていたんですね。迂闊にトゥギャザーしている場合ではなかったのですよ。

後半になって、日本らしい、「流動的にショートパスを繋ぎながら、相手を崩しきってゴールに迫る」ってシーンが激減したのですが、本田は比較的よくボールに触っていて、悪くなかった。ということは、香川の輝きが少し翳ってしまったということになる。常識的には、試合から遠ざかっている香川がスタミナが切れを起こしたと考えるべきなのかもしれませんが、あるいは、CBタイプのボクスオールが香川と対面するようになって、スペースを消されてしまったという要素もあったのかもしれません。