覚醒中の岡崎についてアレやコレや評価してみる【日本vs豪州】の周辺をウロウロと…★テレビ観戦記★

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■日本 2 vs 1 オーストラリア[練習試合 11月18日]

序盤からオーストラリアに攻められまくっていましたね。少なくともポゼッション的には後手後手。こういうときに限ってフジテレビ様はアップを抜いてくれないんですけど、アギーレさんの胸中はいかようだったのでしょうか。攻められても決められないというのは中南米のチームにとってはおあつらえの展開なんでしょうから「ノープロブレム!」って思っていそう。むしろ、こういう光景に慣れていない日本人(=実況陣)が必要以上に危機感を煽っていなかっただろうか。

 

 

果たして、アギーレさんは前半の30分くらいにシステム変更。宮本さんが素早く気づきました。この変更により、一気に趨勢が逆転。日本のペースとなりますが、やってるサッカーもザックジャパンに逆戻りしてしまいました。ザックジャパンとの違いはトップ下が本田ではなく、香川という点。本田は右サイド。ザック時代は本田が上下に、香川が左右に流動的でしたが、アギーレ流4231だと本田は右固定で、香川がフリーマン化するようです。

 

 

試合が動いたのは後半の早々。本田のコーナーキックに真ん中で乾とレッキーがボールを見合うような感じになり、すり抜けたところに今野が待っていて、しっかりと決めました。今野らしいおいしいトコ取りといえるかもしれません。日本は、さらに追加点。再びコーナーキックが抜けたところから。森重が追いかけてサイドから攻め直し。ここからモリゲドリブルが発動し、股抜きからのクロスに岡崎がシャレオツヒールシュートで流し込みました。

 

 

オーストラリアはトロイージ・レッキー・クルーズの3トップがキックオフからずっと流動的で、誰がCFなのかわからないような状況だったのですが、要するに、ビルドアップ時にはゼロトップっぽく縦に攻めるという狙いだったのでしょう。クサビの受け手がいないので、どうしても起点がサイドサイドになっていた。そういうなかで、後半の20分過ぎにケーヒルを投入。起点となる1トップが鎮座するようになります。とはいえ、試合そのものは日本がコントロールしていて、なかなかケーヒルの出番を作らせなかったところ、ロスタイムに一瞬の隙を作ってしまい、一撃必殺で日本キラーっぷりを発揮されてしまいます。12。後味微妙なクローズとなりました。

 

 

というわけで、アギーレJAPAN2連勝となった試合でしたが、この試合で興味深かったのは岡崎。彼が1トップというのは、いかにもアギーレさんっぽくなりますね。というのも岡崎は、所属チームのマインツでは、「弱者の戦術のなかで決めきるストライカー」というスタイルでプレーしていますよね。で、そのようなスタイルは、あまりボール保持率に頓着せず、「打てるときに打て!」という現代表チームのスタイルとの相性が非常に良いように思われるのです。

 

 

ザックJAPANでは1トップがポゼッションの起点となっていましたが、岡崎が1トップだと、ビルドアップにほとんど参加せず、虎視眈々と準備している。ゆえにパス回しには参加しない。こういうところは日本人FWらしくない。その一方で、猛然としたフォアチェックであるとか、カウンターのチャンスのときを中心に縦パスへ反応して裏抜けを繰り返す勤勉性は、いかにも日本人FW。ドイツで揉まれながら、日本人的勤勉性を失わない。岡崎の希有なパーソナリティが遺憾なく発揮されていたと思います。