■一面、緑?[東京VvsFC岐阜(06月13日)]
ヴェルディとFC岐阜には2つの共通点があります。本当はもっとあるんでしょうけど、この試合を特徴付ける要素として、さしあたり2つの共通点を挙げたいわけですね。その2つとは・・・
1つには〈チームカラーが緑である〉ということ。なので、この試合は〈緑ダービー〉とも言える対決で、世が世なら、スタンド一周グルッと緑で埋め尽くされてもおかしくない。ただ、如何せん、世が世でない。ここで、ヴェルディとFC岐阜の2つ目の共通点が顔を覗かせます。
2つ目の共通点、それは、〈観客動員に苦労しているクラブである〉ということです。FC岐阜に関してはホームでも5000人いけば良い方って感じですし、ヴェルディについても近年は5000人切ったとしても驚かない、ってレベルですよね。しかも、ヴェルディの場合、箱が味スタなり国立で、キャパに対する稼働率に至っては、もはや喜劇の域に達しようとしています。
しかも、この日は平日開催ときたもんだ。そりゃ入りませんよね、客なんざ。スタンド一周グルッと緑どころか9割5分は水色なりオレンジなり、座席の色でしたよ。もちろん、それは十分に予想できた事態であって、それに対してヴェルディも黙って指をくわえていたわけではない。ここぞとばかりに「練馬区・新宿区・渋谷区民デー」と号して、たぶん、それなりにタダ券も配ったんじゃないでしょうか。
ただ、明らかにターゲットを間違えいます。練馬区はわかります。完全なる中流階級の街です。でもですね、新宿区と渋谷区はいかがなもんか。笹塚とかに住んでる小金持ち(ないし、その御子息)や、松涛とかに住んでるリアルセレブリティが、果たしてJリーグなんぞ庶民の道楽に興味を示すだろうか?
そりゃ、入場者数が3000人ちょっとになるって話でございます。
今シーズンになってヴェルディ戦は2回目。初回が岐阜で、今回はガイナーレ鳥取。
そう、泣く子も黙る緑ダービーです。そして、涙に濡れたベイビーたちが押し黙ってしまうように、スタンドを見回しても、決して緑らない(「みどらない」とお読みください)ダービーなのですな。だって、ホームゴール裏でさえ、かなりまばら、アウェイゴール裏に至っては早朝5時の銀座くらいの人口密度なんですもん。「緑というより座席の色であるグレーが目立つダービー」と形容するしかありません。
ちなみに、この日の公式入場者数は4000人ちょっと。それでも、まだ、いつもに比べて特別少ないって程ではないって感じですよね。
もともと、1993年からの数年前を除き、それほど観客動員の多いクラブではないのですが、それにしても、ここ1年2年くらいで、ガクンと減りましたよね。いやはや、いやはや。
要するにJ2生活が長くなるにつれて、浮動層の多くがスタンドから離れていったということでしょう。とはいえ、勿論それは寂しいんですけど、案外に悪いことでもないのかもしれません。と言いますのも、ワタクシ的には、サッカーに対するライト層というのは総じて日本代表に食いつくもので、Jリーグを見る層に、浮動層など存在しないと考えていたのですね。
つまり、Jリーグっていうのは、見ない人は一生見ないし、見る人は「見るな」と言われても見てしまう、そういう、コア中のコアコンテンツだと思っていて、成績が良いからといって客が増えたり、悪いからといって減ったりってことは、殆どないのかな、というイメージだったのですね。それに対し、現実としては、ちゃんと成績と観客動員に相関関係があった。これは、これで健全なのかもしれません。
■うっかりオレンジ色[柏vs新潟(05月26日)]
ワタクシ、この試合の観戦を決めたのは試合当日から遡ること随分と前でした。チケットについても、余裕のあるタイミングで購入済み。
そういう場合に得てしてあることなのですが、当日になって家を出発する段階では、「今日は18時30分に日立台」という情報だけしか頭に入っておらず、アウェイチームがどこであるかがスッカリ欠落してしまったりするのですね。
そんなわけで、朝、目覚めてシャワーを浴びるや、特に何も考えることなく、オレンジ色の長袖Tシャツを着て外出しました。5月末ながら、初夏の陽気でしたので、パーカーとか、そういった上着を羽織ることもなく。
・・・
いや、ですね、この日のアウェイチームは新潟なのですよ。そしてワタクシが購入していたチケットはホーム応援席にカテゴライズされるAL指定席ときたもんだ。要するに、アウェイチームを応援しているかのような服装で、黄色い集団に飛び込んでいくようなことになってしまったのですよ。もう体中の脂汗っていう脂汗が全て背中に滝のようにタラタラ流れまくりってもんです。
だいたいですよ、いい年齢したオッサンが何故オレンジ色の長袖Tシャツなんてものを持っているのかって部分が、そもそも疑問なわけですよ。そして、単に機械的なローテーションで服を選ぶわけなんで、なにも、こんなに間の悪い感じにならなくても良いじゃないかと、天を恨むしかないわけで。いや、やっぱりオレンジ色の長袖Tシャツを所持しているところに、より大きな問題がある。我ながら、いったい何時どこ(のユニクロ)で購入したのだろうか。謎は深まるばかりでございます。